ウィリエールがグルパマFDJに供給する新型TTバイク「SUPERSONICA SLR」を発表。エアロダイナミクスを飛躍的に向上させ、スイスTTチャンピオン獲得に貢献したウィニングバイクは、日本国内フレームセット137.5万円で発売されることが決まっている。



シュテファン・キュング(スイス、グルパマFDJ)と共に開発されたウィリエールの新型TTバイク、SUPERSONICA SLR (c)wilier

2024年6月9日に正式発表され、翌日のツール・ド・スイス初日プロローグで実戦投入、続く6月20日に開催されたスイスナショナル選手権でシュテファン・キュング(スイス、グルパマFDJ)のチャンピオン奪還に貢献したウィリエールの新型TTバイクが「SUPERSONICA(スーパーソニカ)SLR」。「As fast as light(光のように速く)」をテーマに、ウィリエールとキュング自身、そしてグルパマFDJのパフォーマンスセンターがタッグを組んで開発したエアロマシンだ。

これまでウィリエールは軽さを重視したTTバイク「TURBINE SLR」をプロチーム向けに用意してきたが、本作は少なくとも10%以上という空力性能改善を目標に着手。TTやトラックバイクのトレンドとなった幅広フロントフォークとシートステーなどアグレッシブなデザインを投入し、実数値は目標を大きく上回る-16%近く(風洞を使い50km/h・乱流係数0.3%での試験結果)まで達したという。

リアステーやフォークの幅を確保した、現代TTバイクのトレンドに沿ったデザイン (c)wilier

ウィリエールとキュング、グルパマFDJのパフォーマンスセンターが一丸となって開発 (c)wilier

ウィリエールによれば、開発過程では幾多の3Dプリントモデル製作を経て2種類のプロトタイプを導き出し、50時間に及ぶシミュレーションと30時間に及ぶ英シルバーストーンでの風洞実験を行い、スイスでのベロドロームテスト、ベルギーでのロードテストを実施。全面協力したキュングは「今年初めに最初のプロトタイプに乗ってフィードバックを伝え、次のプロトタイプは僕の要求が完璧に反映されたバイクになった。昨年8月にチームとウィリエールが契約してすぐ、ウィリエールはこのプロジェクトをスタートしてくれた。たった9ヶ月で最高のバイクを作り上げてくれた彼らには感謝しかない。彼らの開発スピードと姿勢はモチベーションを存分に高めてくれるものだった」と話している。

28mmタイヤを飲み込むクリアランス、フレームの空間を埋めるように専用設計されたエアロボトル、フロントシングル用に取り外し式となったフロントディレイラーマウント、予め用意されたパワーメーター用のマグネットなど、SUPERSONICA SLRは2020年代における最新TTバイクトレンドを盛り込んでデビューする。キュングと同じグルパマFDJカラーでの発売となり、価格は税込1,375,000円。完全受注発注でTTを愛するユーザーの手元に届くという。

ウィリエール SUPERSONICA SLR (c)wilier



ウィリエール SUPERSONICA SLR
サイズ:XS/S、M、L/XL
カラー:グルパマFDJ
税込価格:1,375,000円
製品詳細(ウィリエール本国ページ):https://www.wilier.com/en/bikes/time-trial-triathlon/supersonica-slr?co…
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