2023年に現役を引退したローハン・デニスが12月31日、危険運転致死傷罪の容疑で逮捕・起訴された。デニスは妻で元自転車選手だったメリッサを車で轢き、同氏は病院に搬送されたものの、数時間後に死亡が確認された。



2015年トラック世界選手権のチームパシュートで優勝したメリッサ・ホスキン(当時/右端) photo:CorVos

事件があったのは12月30日(土)の現地時間午後8時頃。ローハン・デニスの故郷であるオーストラリア・アデレード郊外のメディンディーで、女性が車に轢かれたと地元メディアのABCが伝えた。その後女性は病院に搬送されたものの、数時間後に死亡。そしてそれがローハン・デニスの妻メリッサであり、車を運転していたのがデニスであることが分かった。

地元警察による捜査の結果、デニスは危険運転致死傷罪の容疑で逮捕、起訴された。またデニスは既に保釈されており、3月13日にアデレードの裁判所に出廷するのだという。

死亡したメリッサ・デニス(旧姓ホスキンス)はオーストラリア出身の元自転車選手で、ロンドン五輪とリオ五輪に出場。トラック競技では2015年に世界選手権のチームパシュートで優勝し、同年のポイントレースではオーストラリア王者に輝いた。またロードではTTスペシャリストとしてオリカAIS(現リブ・アルウラー・ジェイコ)に所属し、2017年に引退。翌年の2018年にローハンと結婚した。

一方のローハン・デニスは2018、19年にTT世界選手権で連覇を達成した33歳。ユンボ・ヴィスマ(現ヴィスマ・リースアバイク)に所属した昨年限りで引退。それに伴い妻と2人の子ども共に母国オーストラリアに帰国していた。

text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos