ツール開幕初日に発生した落車により、エンリク・マス(スペイン、モビスター)が肩甲骨を骨折して棄権。同じく落車したリチャル・カラパス(エクアドル、EFエデュケーション・イージーポスト)は完走したものの、左の膝蓋骨骨折によってレースを去った。



苦悶の表情を浮かべ、フィニッシュラインにたどり着いたリチャル・カラパス(エクアドル、EFエデュケーション・イージーポスト) photo:CorVos

この日唯一フィニッシュまでたどり着かなかったエンリク・マス(スペイン、モビスター)と、完走しながらもリタイアを発表したリチャル・カラパス(エクアドル、EFエデュケーション・イージーポスト)。2人が落車したのはフィニッシュまで残り22km地点で、共に総合エースとしてマイヨジョーヌを狙っていた。

「予想外のツール初日となった。だが物事はいつも思い通りになるわけではない。あと20ステージを残すチームメイトの幸運を祈っている。ありがとうビルバオ!また会おう」と、マスは病院のベッドで笑顔の写真と共にSNSに投稿。検査の結果、腕と脚の擦過傷に加え右肩甲骨の骨折をチームは明らかにしている。

また、同じく落車したカラパスは両膝から出血しながらも153位(15分24秒遅れ)でフィニッシュ。しかし3針縫う切り傷を負った左膝からは、超音波検査により軽度の骨折が見つかった。そのためチームはカラパスが第2ステージを出走しないことを発表。この後は自宅に戻って回復に努めるのだという。

EFの監督であるマヌエル・ガラテ氏は「初日のステージで総合エースを失うことは辛い。だがレースに落車はつきもの。残された我々にできることを今一度分析し、前を向いていきたい」とコメントしている。

text:Sotaro.Arakawa
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