8日間フルスペック開催となるツアー・オブ・ジャパン明日開幕

出場チームは、海外チーム6、国内チーム10の計16チーム。ツール・ド・台湾総合優勝のイエルン・メイヤス擁するトレンガヌ・ポリゴン・サイクリングチームや、ツール・ド・ブルターニュ総合3位のケイラム・オーミストン擁するグローバル・シックス・サイクリングなど、したたかなレースをしてくるであろう海外チームに対し、国内チームがどう戦うのか注目される。

---

堺市内で行われた前日記者会見

スタート地点となる大阪府堺市内の「さかい利晶の杜」で行われた記者会見には5名の選手が出席。千利休の出身地である堺市にちなみ、お茶席を体験した。

イエルン・メイヤス（オランダ、トレンガヌ・ポリゴン・サイクリングチーム）

「ツアー・オブ・ジャパンはたくさん登るとてもハードなレースだと覚悟している。今回初めて参戦するがとても楽しみだ。ツール・ド・台湾で総合優勝できたが、シーズン序盤に勝てたことはモチベーションにつながる。そのモチベーションをもってTOJに臨みたい。

ステージ優勝を狙っていきたい。富士山はどれだけ行けるのか分からないが、チームは強く総合優勝を狙えるメンバーを揃えているので、表彰台に立てると思う。まずは1日1日を力を尽くしていきたい」

ケイラム・オーミストン（南アフリカ、グローバル・シックス・サイクリング）

「日本は初めて来日した。日本人は親切でリスペクトを持って接してくれるので、温かさを感じる。大会期間中暑い日が続きそうだが、南アフリカ出身なので暑さには慣れているから、どちらかと言えば暑い方が好みだ。

チームとしてはステージ優勝を狙い、総合優勝がついてくれば良いと思っている。富士山のような険しい登りをただ登るだけというステージの経験が無いので、そこがカギとなると思う」

入部正太朗（シマノレーシング）

「シマノレーシングに戻ってこられたのがシンプルに嬉しい。ツアー・オブ・ジャパンは京都ステージ2位で悔しい思いがあるが、リベンジのチャンスも戻ってきたのかなと。堺のタイムトライアルも短距離だけれどけっこう好きなので気合い入っている。

チームとしても個人としても、まずはステージ優勝を狙っている。総合優勝は海外チーム選手との力の差があるので狭き門になる。でもステージ優勝を狙う中で、例えば逃げ切りでタイム差を稼げる可能性もあるだろうから、その中でより最善の走りを尽くして総合上位を目指していきたい。特に京都ステージは実家から近いので思い出もあるコース。全ステージの中で一番勝ちたいステージなので頑張りたい。

個人的には5月、6月に向けて体造りをしてきたので良い状態にある。チームとしても連携が取れるようになってきているので、成果を発揮できる場だと思う。何かしら爪痕を残せればと思っている」

ルーク・ランパーティ（アメリカ、トリニティ・レーシング）

「初めて日本に来られてとても楽しみにしている。他の国と違う点もあると思うが、今回はフランスでのレース（ツール・ド・ブルターニュ総合3位とポイント賞獲得）のあと強いチームと日本に来た。各ステージの詳細はまだよく見ていないが、富士山ステージが一番重要だろうと思う。チームには登りが得意な選手もいるので、一丸となって勝ちに行きたい。総合優勝するには山が多すぎるので、個人的にはステージ優勝を狙っている。でもチームには登りが得意な選手もいるので、誰かが総合を狙えると思っている」

仮屋和駿（EFエデュケーション・NIPPOデヴェロップメントチーム）

「8ステージあるツアー・オブ・ジャパンは初めてなので、とてもワクワクしている。ひとつひとつのレースを思い切って自分らしい走りをしていきたい。個人的に1勝したいが、チーム全員で数多くの勝利を上げられるようにしたい。それが総合優勝に繋がれば良いと思う。

一昨年相模原ステージで2位になった時は日本大学で出場していて、今回はNIPPOのチーム（EFエデュケーション・NIPPOデヴェロップメントチーム）だが、特に気合いの入り方は変わらず、でもNIPPOのジャージを着て走ることはすごく意識が高まるし、結果を残していかないといけないという自覚がある。ひとつひとつのステージを全力で走っていきたい」

---

明日5月21日は、午前中にツアー・オブ・ジャパン出場チームによる「堺国際クリテリウム」が行われ、午後から第1ステージの個人タイムトライアルが行われる。


text&photo:Satoru Kato