エジプト・カイロを舞台にしたUCIトラックネイションズカップ第2戦が閉幕。女子ケイリンで佐藤水菜(チーム楽天Kドリームス)が第1戦に続く金メダルを獲得し、太田海也が男子スプリントで銅メダルに輝いた。初日〜3日目のレースレポートはこちらから。



圧巻のスピードで2大会連続の優勝を飾った佐藤水菜(チーム楽天Kドリームス) photo:JCF

大会最終日を迎えたUCIトラックネイションズカップ(旧ワールドカップ)第2戦。この日は女子ケイリンとオムニアム、男子はスプリントとマディソンの決勝が行われた。

前日に男子ケイリンで中野慎詞(チーム楽天Kドリームス)が優勝して良い流れを作った日本チームは、女子ケイリンに第1戦を制した佐藤水菜と梅川風子(共にチーム楽天Kドリームス)、太田りゆ(チームブリヂストンサイクリング)の3名が出場した。

3名ともに準決勝に進出し、佐藤と梅川は1−6位決定戦へと駒を進める。決勝では外国勢が積極的なレース展開を見せるなか、梅川は時折それらの動きに反応し、反対に佐藤は最後尾でタイミングを窺う。そして残り半周から先頭に出た佐藤が、2位以降を大きく引き離す圧倒的なスピードでフィニッシュに飛び込んだ。

トラックネイションズカップ2023第2戦 表彰台:2位デグレンデル、1位佐藤水菜、3位プロップスター photo:JCF

金メダルを獲得した佐藤水菜(チーム楽天Kドリームス) photo:JCF

「フリードリヒとマチルド・グロという2人の強豪が不在のなか”自分が勝つ”という強い気持ちを持って臨みました。強い選手が多いなかでも1戦1戦を大事に走り、優勝することができたのはとても嬉しいです。世界選手権で2回連続負けているフリードリヒとは対戦できていないなかの優勝ですが、世界選手権に向けて良い準備ができている証拠だとも思っています」と、佐藤は冷静に喜びを語った。

太田が男子スプリントで今大会3個目の銅メダルを獲得

3-4位決定戦でマテウシュ・ルディク(ポーランド)を下す太田海也(チーム楽天Kドリームス) photo:JCF

3-4位決定戦を制した太田海也(チーム楽天Kドリームス) photo:JCF

男子スプリントには3日目の男子ケイリンで銅メダルを獲得した太田海也と小原佑太、山﨑賢人、寺崎浩平(全員チーム楽天Kドリームス)の4名が出場。唯一準決勝に進出した太田はハリー・ラブレイセン(オランダ)から1本目を奪いながらも敗れ、3-4位決定戦へ。そしてマテウシュ・ルディク(ポーランド)を下した太田が銅メダルを獲得した。

「気持ちの持ち方が難しいネイションズカップだったのですが、今大会はそういったことをクリアにすることができました。前回はラブレイセンにストレート負けして、今回は”絶対に1本獲りたい”と思っていました。目標は達成できたのですが、次回は2本をとって世界一になりたいです」と、今大会3つ目の銅メダルを手にした太田はコメントした。

今大会3つ目の銅メダルを獲得した太田海也(チーム楽天Kドリームス) photo:JCF
大会4日目:女子ケイリン結果
1位 佐藤水菜(チーム楽天Kドリームス)
2位 ニッキー・デグレンデル(ベルギー)
3位 アレッサカトリオーナ・プロップスター(ドイツ)
大会3日目:男子スプリント結果
1位 ハリー・ラブレイセン(オランダ)
2位 ミカイル・ヤコフレフ(イスラエル)
3位 太田海也(チーム楽天Kドリームス)
text:Sotaro.Arakawa
photo:JCF