エジプトの首都カイロで開催中のUCIトラックネイションズカップ第2戦。大会2日目の男子チームスプリントで長迫吉拓、太田海也、小原佑太が銅メダルを獲得し、3日目の男子ケイリンで中野慎詞が金メダル、太田が銅メダルを獲得した。



男子チームスプリントに出場した長迫吉拓、太田海也、小原佑太 photo:JCF

2024年パリ五輪に向けて重要な戦いとなるUCIトラックネイションズカップ(旧ワールドカップ)。オリンピックポイントが反映されるエジプト・カイロでの第2戦には、第1戦で金メダルを獲得した佐藤水菜(チーム楽天Kドリームス)や橋本英也(チームブリヂストンサイクリング)を含む16名が出場した。

予選が行われた3月14日の初日を経て、2日目は男子チームスプリントの決勝が行われた。チームを組んだのは長迫吉拓(チームブリヂストンサイクリング)、太田海也、小原佑太(共にチーム楽天Kドリームス)の3名。予選を3位で通過し、1回戦で4位となった日本は3位4位決定戦に進出。そして44秒152を出した中国を上回る43秒361をマークした日本が、見事銅メダルを獲得した。

男子チームスプリント表彰台:2位フランス、1位オランダ、3位日本 photo:JCF

大会3日目は女子スプリントやマディソン、男子ケイリンやオムニアムが行われた。女子スプリントには太田りゆ(チームブリヂストンサイクリング)が出場したものの準々決勝で敗退。そして男子ケイリンには太田と中野慎詞、山﨑賢人、寺崎浩平(4名ともチーム楽天Kドリームス)が出場した。

全員が1回戦を1位通過し、絶対王者であるハリー・ラブレイセン(オランダ)が敗退する波乱の準決勝で山崎以外の3名が1-6位決定戦に進出する。そして6名のうち半数が日本人選手で争われた決勝では、残り1周半で太田が先頭へ。この逃げ切りは決まらなかったものの、最終回で追い上げた中野が先頭でフィニッシュした。

男子スプリントで先着する中野慎詞(チーム楽天Kドリームス) photo:JCF

金メダルを獲得した中野慎詞(チーム楽天Kドリームス) photo:JCF

男子ケイリン表彰台:2位ムハマド・シャローム、1位中野慎詞、3位太田海也 photo:JCF

金メダルを獲得した中野は「優勝することができてすごく嬉しいです。(第1戦の)ジャカルタで良い成績が掴めなかったので、今回が最後と思うぐらいの気持ちで臨みました」とコメント。「自分の得意なパターンを活かすことができました。今後はもっとレベルの高いレースで戦っていくので、そんな舞台でもしっかり戦えるよう力をつけていきたいです」と勝因と共に、今後への意気込みを語った。

フィニッシュ直前で抜かれた太田は3位で今大会2度目となる表彰台に上がり、寺崎は4位だった。

大会2日目:男子チームスプリント結果
1位 オランダ 42.641
2位 フランス 43.887
3位 日本(長迫、太田、小原) 43.361
大会3日目:男子ケイリン結果
1位 中野慎詞(チーム楽天Kドリームス)
2位 ムハマド・シャローム(マレーシア)
3位 太田海也(チーム楽天Kドリームス)
text:Sotaro.Arakawa
photo:JCF