イタリアの老舗サドルブランドであるセッレイタリアから同社初となる3Dプリントパッドを採用した"SLR Boost 3D"が登場。最先端のテクノロジーをセッレイタリアならではの解釈に落とし込んだ意欲作となっている。



セッレイタリア SLR BOOST 3D KIT CARBON SUPERFLOW セッレイタリア SLR BOOST 3D KIT CARBON SUPERFLOW (c)selleitalia.com
自転車とライダーのコンタクトポイントの中でも、ライドの快適性に直結するサドル。自転車の歴史の中で、様々な新素材の登場や工法の進化の恩恵を受け、より軽く、より高いクッション性を持ったモデルが登場してきた。

そんなサドルを取り巻くテクノロジーの中でも、現在最もホットな存在が3Dプリントパッドだろう。格子状の構造を採用する3Dプリントパッドは、格子の密度や太さを調整することで部位毎の細かなクッション性のコントロールを実現。

安定したペダリングを可能とする座面を持つ安定したペダリングを可能とする座面を持つ (c)selleitalia.com
既存のサドルにおいても、異なる密度の発泡フォームやゲル素材を使い分けることで、部位ごとにかかる着座圧をサポートする試みが行われてきたが、3Dプリントパッドはそれらの素材とは一線を画する複雑かつ緻密な設計を可能とした。

既にいくつかのサドルブランドでラインアップされ、高い評価を得てきた3Dプリントパッド採用モデルだが、ついにサドル界の重鎮ともいえるセッレイタリアも進出。同社の看板モデルであるレーシングサドル"SLR"のショートノーズモデルをベースとした"SLR Boost 3D"を発表した。

カーボンレールを採用し、166g(Sサイズ)に収めたカーボンレールを採用し、166g(Sサイズ)に収めた (c)selleitalia.com
搭載される3Dプリントパッドは多くの実績を持つCarbon社の光に反応して硬化するDLS3Dプリンターによって製造される。SLR Boost 3Dのユニークなポイントは、そのパッドデザインだ。これまでの3Dプリントパッドサドルの多くが六角形の格子構造を有してたのに対し、SLR Boost 3Dでは四角形を互い違いに重ね合わせたような設計を採用している。

この、セッレイタリア独自の3Dプリントパターンと、定評のあるSLR BOOSTの座面形状、会陰部への圧迫を防ぐSUPERFLOWテクノロジーの組み合わせにより、急こう配の登りや下りでも的確にライダーをサポートし、荒れた路面でも快適な乗り心地を実現するという。

セッレイタリア SLR BOOST 3D TI 316 SUPERFLOWセッレイタリア SLR BOOST 3D TI 316 SUPERFLOW (c)selleitalia.com
セッレイタリア初となる3DプリントパッドサドルであるSLR Boost 3Dは、カーボンレール採用のSLR BOOST 3D KIT CARBONIO SUPERFLOWと、強度に優れた金属レールのSLR BOOST 3D TI 316 SUPERFLOWの2種類をラインアップ。それぞれ130×248mmのSサイズと、145×248mmのLサイズが用意される。価格はカーボンレールモデルが69,850円、Ti316レールモデルが53,680円(共に税込)。



セッレイタリア SLR BOOST 3D KIT CARBONIO SUPERFLOW
座面:3D Printed
レール:Carbon +10mm φ7×9mm
サイズ/重量:130×248mm/166g (±8%)(S)、145×248mm/171g(±8%)(L)
価格:69,850円(税込)

セッレイタリア SLR BOOST 3D TI 316 SUPERFLOW
座面:3D Printed
レール:TI 316 Tube φ7mm
サイズ/重量:130×248mm/200g(±8%)(S)、145×248mm/205g(±8%)(L)
価格:53,680円(税込)