見送りとなっていた全日本ロード女子(エリート+U23)レースが、2022年10月23日(日)に広島中央森林公園で開催される見込みに。JCF(日本自転車競技連盟)が仲裁パネル判断で指摘された点をUCIに確認して得た回答と共に発表した。



ワインディングが続く広島中央森林公園のコース(写真は今年6月の全日本ロード男子エリート)ワインディングが続く広島中央森林公園のコース(写真は今年6月の全日本ロード男子エリート) photo:Satoru Kato
チームカーの有無に関して選手と全日本選手権主催者のJCF(日本自転車競技連盟)が対立し、日本スポーツ仲裁機構(JSAA)での仲裁に発展、選手側の意見が認められたものの、安全性担保の観点からJCFが全日本ロード女子(エリート+U23)レースのみを開催見送り、さらに開催見送りの撤回を求めた仲裁ではJCF側の意見が認められ、結局開催見送りとなっていた問題。

代替開催に関する公式声明は今日まで無かったものの、JCF(日本自転車競技連盟)は本日9月16日付けのリリースで、当該レースを2022年10月23日(日)に広島中央森林公園で開催すると発表。4ヶ月遅れの全日本選手権開催が決定した模様。

JCFは「レースの実施における安全性確保の必要性や、諸外国で実施されるレースにおけるチームカー取扱いの実情に鑑み、国内連盟が国内選手権において参加チームに対しチームカーの随行を認めないことも、UCI規則上許容されるものと認識(リリースより抜粋)」し、JCF会長(松村正之氏)からUCI会長(ダヴィ・ラパルティアン氏)宛に質問状を送付。以下の回答を得たとしている。

・「UCI規則2.3.015から2.3.024は随行車両に関する記述であり、ナショナルチャンピオンシップにおいてチームカーが必須であることを規定するものではない」
・「ナショナルチャンピオンシップに関して、ナショナル・フェデレーションは、開催地・条件を考慮して、何が最善であるかを決定する自治権をもつ」


JCFはチームカーの随行を前提条件とすることなく、レースの実施が可能な開催地を模索するとともに公募した結果、唯一、広島県自転車競技連盟が応募したと説明。当初JCFは、ワインディングが続く中央森林公園でのチームカー使用は危険が伴うため使用を認めない特列措置を発布、仲裁機構は初回仲裁でこれを取り消す仲裁判断が下ったものの、結果的にUCIがJCFによる当初の特列措置を支持する形となったようだ。

開催要項及び参加申込の発表については来週早々にJCFのホームページ上で行われるという。

text:So Isobe