ツール・ド・フランスで活躍したプロチーム機材特集第22弾はバイクエクスチェンジ・ジェイコの機材にフォーカス。満を持して発表されたジャイアントの新型PROPEL、そしてTRINITYを紹介しよう。



今ツールでバイクエクスチェンジ・ジェイコの主力機として使われるジャイアントの新型PROPEL今ツールでバイクエクスチェンジ・ジェイコの主力機として使われるジャイアントの新型PROPEL photo:Makoto AYANO
マイケル・マシューズ(オーストラリア)とディラン・フルーネウェーヘン(オランダ)によってステージ2勝を果たし、大いに気炎を上げたバイクエクスチェンジ・ジェイコ。成功を収めた3週間を支えたのは、今シーズンからタッグを組むジャイアントのバイクだ。

ツール以前のレースでは、オールラウンドモデルのTCRの使用率が高かったバイクエクスチェンジ・ジェイコだが、今年のツールのチームプレゼンテーションでは見慣れぬ新型バイクと共に全メンバーが現れた。

ステム別体式のエアロハンドル。整備性に配慮されているステム別体式のエアロハンドル。整備性に配慮されている photo:Makoto AYANO
上級モデルに用意されていたインテグラルシートポストは継続上級モデルに用意されていたインテグラルシートポストは継続 photo:Makoto AYANOリア周りは従来のイメージから脱却。細身に生まれ変わったリア周りは従来のイメージから脱却。細身に生まれ変わった photo:Makoto AYANO


極太のカーボンスポークを装備したカデックスの新型ホイール「50 ULTRA」極太のカーボンスポークを装備したカデックスの新型ホイール「50 ULTRA」 photo:Makoto AYANO
ケーブルフル内装コックピットでありながら、旧PROPELよりも細身のフレームワーク。一方でTCRとは思えないエアロなフロントセクションを持ったこのバイクこそ、新世代のPROPELだった。

デビューとほぼ同時、第3ステージでフルーネウェーヘンが勝利を挙げ、その高速域での実力を示したPROPELだが、第14ステージではマシューズが2級山岳で単独抜け出しを果たし、ステージ優勝。ただのエアロロードではない、軽量性と反応性を兼ね備えた全方位レーサーであると示して見せた。

パワーメーター搭載のR9200系クランクパワーメーター搭載のR9200系クランク 空力性能を高めるPROPEL専用ボトルケージ空力性能を高めるPROPEL専用ボトルケージ

旧型PROPELもスペアバイクとして用意。ゼッケンプレートからもわかる通り、数ステージで使われた模様旧型PROPELもスペアバイクとして用意。ゼッケンプレートからもわかる通り、数ステージで使われた模様
そんな新型PROPELに組み合わせられるのは無線12速化を果たした新型DURA-ACE。ホイールには極太のカーボンスポークを装備したカデックスの新モデルである"50 ULTRA"を履いている。ちなみにタイヤもカデックスかと思いきや、ヴィットリアのCORSAを使用している。

一方、TTバイクはリムブレーキ仕様のTRINITYを引き続き使用する。フロントはカデックスのバトンホイールである4-SPOKEを、リアも同社のディスクホイール"AERO DISC"を組み合わせている。

TTバイクはジャイアントのTRINITY。少数派となりつつあるリムブレーキ仕様だTTバイクはジャイアントのTRINITY。少数派となりつつあるリムブレーキ仕様だ
シンクエルゴノミクスのDHバーを用いるシンクエルゴノミクスのDHバーを用いる 前輪はカデックスの4バトンホイール”4-SPOKE前輪はカデックスの4バトンホイール”4-SPOKE"


DHバーはシンクエルゴノミクス社製のバーを使用するバイクが多数。一方で、フォーリアーズのアジャスターにジャイアントのカーボンバーを使用する選手も。DHバーのグリップはシンクエルゴノミクスで統一されている。