人間工学に基づいた波打つ座面のサドルでお馴染みのセッレSMPのラインアップより、フラットな座面ながらSMPらしいフィット感を実現するショートノーズモデルVT20CとVT30Cをピックアップして紹介しよう。



セッレSMP VT30C(ブラック)セッレSMP VT30C(ブラック) (c)ミズタニ自転車
1947年よりイタリアンメイドにこだわるサドルブランドのセッレSMP。鷲のくちばしのようなフロントノーズと、大きく反り上がった後端部、大胆な中央部の開口部を持つ座面形状のStrikeシリーズがブランドを代表する存在であり、人間工学に基づいて開発されたアグレッシブな形状はサイクリストが抱えるストレスを軽減してくれるサドルとして多くのライダーから愛用されてきた。

2018年には波打つ形状のStrikeシリーズに加え、座面がフラットなFシリーズをリリースし、セッレSMPの新たな時代を切り拓いた。ハイエンドに位置付けられるFが登場した翌年、セッレSMPはFシリーズの座面を受け継ぐVTシリーズをローンチした。

フラットな座面を基本設計とし、ノーズ部分は前下がりのデザインとされたフラットな座面を基本設計とし、ノーズ部分は前下がりのデザインとされた (c)ミズタニ自転車
FおよびVTシリーズの座面は、腰掛ける位置と後端部をフラットに設計することで、着座位置を前後にスライドしやすいことが特徴。ドロップドデザインのノーズはこれまでのサドルを踏襲しており、前乗りポジションでも体へのストレスが低減しているという。このポジションの自由度が高いフラット座面のおかげで、SMPの人間工学に基づくサドルの恩恵を得られるサイクリストがさらに増えたはずだ。

今回ピックアップするVT20CとVT30Cは、VT20やVT30をベースとしたショートノーズモデル。クリテリウムやヒルクライムで前乗りしたい時でも腰を座面に据えやすく、踏力をしっかりとペダルに伝えることができる。さらにノーズが下がったデザインも前乗りにはピッタリだ。また、サドル中央の開口部も従来通りサイズが大きく、高い通気性はもちろん、デリケートゾーンへの圧迫の軽減を実現している。

セッレSMP VT20C(ホワイト)セッレSMP VT20C(ホワイト) (c)ミズタニ自転車
セッレSMP VT20C(レッド)セッレSMP VT20C(レッド) (c)ミズタニ自転車
表皮素材は接着剤や固定具を使わずに装着されたSMP VACUUM TECHを採用。パッドにはスーパーソフトポリウレタンが用いられており、着座した時にパッドが沈み込むことでライダーごとに適したフィット感を与えてくれるという。長時間サドルに座り続けるロングライドや、路面からの衝撃を受けやすいグラベルやMTB(XC、エンデューロ)に適していそうだ。

VT20Cはサドル幅が144mm、VT30Cは155mmに設定されたことが2モデルの違いだ。長さ255mmや、カーボン強化ナイロン12のボディ、AISI304ステンレス鋼のレール素材は共通している。カラー展開はいずれもブラック、ホワイト、レッドの3色で、価格は16,500円(税込)。



セッレSMP VT20C
サイズ:255 x 144mm
表皮素材:SVT Velvet Touch
ボディ素材:カーボン強化ナイロン12
パッド素材:軟質ポリウレタン
レール素材:AISI304ステンレス鋼
重量:260g
カラー:ブラック、ホワイト、レッド
価格:16,500円(税込)

セッレSMP VT30C
サイズ:255 x 155mm
表皮素材:SVT Velvet Touch
ボディ素材:カーボン強化ナイロン12
パッド素材:軟質ポリウレタン
レール素材:AISI304ステンレス鋼
重量:280g
カラー:ブラック、ホワイト、レッド
価格:16,500円(税込)