シチリア島に渡ったジロ4日目に、エトナを舞台にした大逃げ決まる。レナード・ケムナ(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)がグランツール区間2勝目を挙げ、スプリントで敗れたフアン・ロペス(スペイン、トレック・セガフレード)が涙のマリアローザ獲得に成功した。



シチリア島に渡ったジロ。快晴のアーヴォラをスタートするシチリア島に渡ったジロ。快晴のアーヴォラをスタートする photo:RCS Sport
5月10日(火)第4ステージ アーヴォラ〜エトナ火山 172km5月10日(火)第4ステージ アーヴォラ〜エトナ火山 172km image:RCS Sportハンガリーでの3日間と移動日を挟み、いよいよジロ・デ・イタリアは母国イタリアへと凱旋した。舞台は「長靴」に喩えられるイタリアのつま先部分に位置し、ヴィンチェンツォ・ニバリ(アスタナ・カザフスタン)を輩出したシチリア島。その代名詞でもある活火山エトナに登りつめる、今大会最初の頂上フィニッシュで逃げを狙うチームの思惑が激しく交錯した。

様々なアプローチが存在するエトナ山だが、ジロ2022年大会で登るのは2018年大会と同じ西側のラガルナから登坂を始め、残り14km地点からはアルベルト・コンタドールが制した2011年と同じ「ニコロージ・スロープ」と呼ばれるルート(距離22.8km/平均勾配5.9%)。登坂距離は20kmオーバーであるものの、平均勾配が6%と緩く、更にフィニッシュ前は緩斜面が続くため総合バトルはやや勃発しにくい。それもあって、この日は大逃げを狙う選手がレース序盤に激しいアタック合戦を繰り広げることとなる。

シチリアの街並みをジロが駆け抜けるシチリアの街並みをジロが駆け抜ける photo:CorVos
太ももの痛みでリタイアを喫したミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ・カザフスタン)太ももの痛みでリタイアを喫したミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ・カザフスタン) photo:CorVos
その一方、メイン集団後方ではミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ・カザフスタン)がペースを落とし、やがてチームカーに乗り込みレースを棄権した。チームドクターによればロペスは開幕初日から過負荷または古い怪我の可能性による左大腿四頭筋の腱の炎症に苦しんでいたという。「スタッフのおかげで日に日に良くなっていたけれど、今日はペダリングできないほど痛んでしまった。たった4日でジロを終えることは本当に悲しい」と言うロペスは直近3年で2度目のジロ途中棄権を選ぶことになってしまった。

マリアローザを守りたいマチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・フェニックス)も加わったアタックの応酬の末、逃げを決めたのは10名以上の大グループ。一人追走したリリアン・カルメジャーヌ(フランス、AG2Rシトロエン)を最終合流便として、14名がメイン集団を突き放した。

逃げグループを形成した14名
リリアン・カルメジャーヌ(フランス、AG2Rシトロエン)
ステファノ・オルダーニ(イタリア、アルペシン・フェニックス)
ヴァレリオ・コンティ(イタリア、アスタナ・カザフスタン)
レナード・ケムナ(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)
レミ・ロシャス(フランス、コフィディス)
ダヴィデ・ヴィレッラ(イタリア、コフィディス)
ディエゴ・カマルゴ(コロンビア、EFエデュケーション・イージーポスト)
エリック・フェッター(ハンガリー、エオーロ・コメタ)
レイン・タラマエ(エストニア、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ)
アレクサンダー・カタフォード(カナダ、イスラエル・プレミアテック)
ハイス・リームライゼ(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)
シルヴァン・モニケ(ベルギー、ロット・スーダル)
マウリ・ファンセヴェナント(ベルギー、クイックステップ・アルファヴィニル)
フアン・ロペス(スペイン、トレック・セガフレード)

逃げグループを牽引するハイス・リームライゼ(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)逃げグループを牽引するハイス・リームライゼ(オランダ、ユンボ・ヴィスマ) photo:CorVos
エトナの麓で抜け出したステファノ・オルダーニ(イタリア、アルペシン・フェニックス)エトナの麓で抜け出したステファノ・オルダーニ(イタリア、アルペシン・フェニックス) photo:CorVos
追走グループから抜け出し、オルダーニを追走するフアン・ロペス(スペイン、トレック・セガフレード)追走グループから抜け出し、オルダーニを追走するフアン・ロペス(スペイン、トレック・セガフレード) photo:CorVos
最終的な総合争いに危険を及ぼす選手が逃げに入らなかったため、バーレーン・ヴィクトリアスやイネオス・グレナディアーズは逃げ切りも許容する最大12分、常時7分半ほどのタイム差を与えてメイン集団をコントロール。リーダーチームのアルペシン・フェニックスにも逃げを捕まえる意志はなかった。

順調にエトナ山に近づいた逃げグループからまず仕掛けたのはオルダーニだった。単独抜け出したオルダーニは45秒リードで登坂区間に入ったものの、追走グループから抜け出したロペスが合流し、「監督から一番勾配が厳しい場所で仕掛けろと指示を聞いた」と振り返る通りにオルダーニを振り払う。その後方で好調ケムナが残り7kmを切って他メンバーを千切ってロペスを追いかけた。

その一方、イネオスがハイペース牽引するメイン集団からは総合3位トム・デュムラン(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)があっさりと脱落してしまう。「全く身体が反応しなかった」と言う2017年覇者に続き、地元で良い走りを見せたかったニバリも残り5km地点でドロップ。アスタナにとって総合エースを2人とも失う悪夢の一日となってしまった。

火山岩が転がる山頂付近を逃げるケムナとロペス火山岩が転がる山頂付近を逃げるケムナとロペス photo:CorVos
フアン・ロペス(スペイン、トレック・セガフレード)とレナード・ケムナ(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)が共にフィニッシュへフアン・ロペス(スペイン、トレック・セガフレード)とレナード・ケムナ(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)が共にフィニッシュへ photo:RCS Sport
先頭ロペスは歯を食いしばりながら一人エトナの6%勾配を踏み続けたものの、第1ステージ最終盤にロングスパートを仕掛けたケムナが徐々に距離を詰め、フィニッシュまで3km地点を過ぎてからキャッチ。一言二言言葉を交わした2人は協調体制を組み、強風吹き付ける頂上付近の火山岩区間を駆け上がる。そのペースは追走するタラマエやファンセヴェナント、モニケたちを寄せ付けなかった。

最終盤の緩斜面を駆け上がり、ロペスとケムナはマッチスプリントを見据えて左180度の最終ヘアピンコーナーへ。2番手ロペスが進入ラインを誤り、フロントホイールをケムナのリアホイールと接触させて体勢を崩すのを尻目にケムナが力強くスプリント。「ロペスが35秒先にいると聞いた時、もうほとんどチャンスは無いと思っていた」と言う、前哨戦ツアー・オブ・アルプスでの好調そのままにジロ入りした25歳が、2020年ツール・ド・フランス第16ステージに続くグランツール2勝目を勝ち取った。

マッチスプリントでロペスを下したレナード・ケムナ(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)マッチスプリントでロペスを下したレナード・ケムナ(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ) photo:CorVos
メイン集団はリチャル・カラパス(エクアドル、イネオス・グレナディアーズ)を先頭にフィニッシュメイン集団はリチャル・カラパス(エクアドル、イネオス・グレナディアーズ)を先頭にフィニッシュ photo:CorVos
マリアローザ獲得に成功したフアン・ロペス(スペイン、トレック・セガフレード)マリアローザ獲得に成功したフアン・ロペス(スペイン、トレック・セガフレード) photo:CorVos
そしてマリアローザは、既に総合成績でケムナを上回っていたロペスの手に渡る。マリアローザ獲得を知らず、告げられてからも状況を理解するまで10分掛かったと言うロペスは涙を流しながらチームメイトと抱き合い、頬を赤らめたままインタビューと表彰台へ。2020年にトレック・セガフレード入りして以降、クライマーとして徐々に成績を伸ばしてきた24歳が、キャリア未勝利のままマリアローザに袖を通している。

また、17名まで減らしていたメイン集団はリチャル・カラパス(エクアドル、イネオス・グレナディアーズ)を先頭にフィニッシュ。総合エースたちによる本格的な戦いは先送りになったものの、デュムランやニバリたちがマリアローザ争いから脱落する形となった。

ケムナや、涙のロペスら活躍した選手たちのコメントは別記事で紹介します。

ジロ・デ・イタリア2022第4ステージ結果
1位レナード・ケムナ(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)4:32:11
2位フアン・ロペス(スペイン、トレック・セガフレード)
3位レイン・タラマエ(エストニア、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ)+0:34
4位シルヴァン・モニケ(ベルギー、ロット・スーダル)+2:12
5位マウリ・ファンセヴェナント(ベルギー、クイックステップ・アルファヴィニル)
6位ハイス・リームライゼ(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)+2:31
7位リチャル・カラパス(エクアドル、イネオス・グレナディアーズ)+2:37
8位ロマン・バルデ(フランス、チームDSM)
9位ペリョ・ビルバオ(スペイン、バーレーン・ヴィクトリアス)
10位ジョアン・アルメイダ(ポルトガル、UAEチームエミレーツ)
31位ヴィンチェンツォ・ニバリ(アスタナ・カザフスタン)+4:52
53位トム・デュムラン(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)+9:10
マリアローザ 個人総合成績
1位フアン・ロペス(スペイン、トレック・セガフレード)14:17:07
2位レナード・ケムナ(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)+0:39
3位レイン・タラマエ(エストニア、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ)+0:59
4位サイモン・イェーツ(イギリス、バイクエクスチェンジ)+1:42
5位マウリ・ファンセヴェナント(ベルギー、クイックステップ・アルファヴィニル)+1:47
6位ウィルコ・ケルデルマン(オランダ、ボーラ・ハンスグローエ)+1:55
7位ペリョ・ビルバオ(スペイン、バーレーン・ヴィクトリアス)+2:00
8位ジョアン・アルメイダ(ポルトガル、UAEチームエミレーツ)
9位リッチー・ポート(オーストラリア、イネオス・グレナディアーズ)+2:04
10位ロマン・バルデ(フランス、チームDSM)+2:06
マリアチクラミーノ ポイント賞
1位マチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・フェニックス)62pts
2位ビニヤム・ギルマイ(エリトリア、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ)55pts
3位マーク・カヴェンディッシュ(イギリス、クイックステップ・アルファヴィニル)53pts
マリアアッズーラ 山岳賞
1位レナード・ケムナ(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)40pts
2位フアン・ロペス(スペイン、トレック・セガフレード)18pts
3位レイン・タラマエ(エストニア、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ)12pts
マリアビアンカ ヤングライダー賞
1位フアン・ロペス(スペイン、トレック・セガフレード)14:17:07
2位マウリ・ファンセヴェナント(ベルギー、クイックステップ・アルファヴィニル)+1:47
3位ジョアン・アルメイダ(ポルトガル、UAEチームエミレーツ)+2:00
チーム総合成績
1位ボーラ・ハンスグローエ42:54:54
2位アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ+2:17
3位トレック・セガフレード+2:47
text:So Isobe
photo:CorVos
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