序盤の集団分断で第1グループに加わりながらも、落車によって自身初のパリ〜ルーベでリタイアを喫した新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス)。顔面強打による裂傷と膝と肘の打撲を負い、今後しばらくは自宅で療養するという。



チームプレゼンテーションに臨む新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス)チームプレゼンテーションに臨む新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス) photo:CorVos
自身初出場となったパリ〜ルーベで、序盤の集団分断を生き残り、マテイ・モホリッチ(スロベニア、バーレーン・ヴィクトリアス)のアシスト役を務めていた新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス)。しかし4番目の石畳セクター「サンピトン(距離1.5km/☆☆)」で起きた集団落車を映す映像の中に、地面に倒れ込む新城の姿があった。

自身この日2度目となった落車で、新城は左顔面を強打。一度はレース復帰を試みたものの、こめかみ付近に負った切り傷からの出血が止まらず、集中力が切れたことも重なり補給地点でバイクを降りたという。

「110kmで自分のパリ~ルーベが終わってしまった。今日は脚の調子は良かったけど、大きな失敗をした。序盤だったし、問題無い位置を走っていたが...。たった1ヶ所、濡れた区間で落車に巻き込まれてしまった。自分の後ろにいたモホリッチと(ヤッシャ)ズッタリンが転ばなくて良かった。代車に乗り換えてスタートしたが、痛みもあり、集中力も無くなり補給所でバイクを降りた。大きな逃げグループには入るように注意して序盤は走った。そこで集団が割れて、思いもよらずチームには良い方向に進んだが、自分は力を出し切る前にレースから脱落してしまった」と、新城はその時の様子を振り返っている。

No.27「サンピトン」での落車に巻き込まれた新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス)No.27「サンピトン」での落車に巻き込まれた新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス) photo:CorVos
転倒し、泥だらけになった新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス)転倒し、泥だらけになった新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス) photo:CorVos
新城の怪我は顔の裂傷と、膝と肘の打撲。幸い脳震盪などの症状はないが、しばらくは自宅療養となるという。

また、初のパリ〜ルーベに関しては「スタートしてから後悔の無いように走ろうと思った結果が今日の結果だけど、良い思い出となると思う。こんな経験はまたいつ出来るだろうか...。アルデンヌクラシックは経験があったが、北のクラシックはまた全く違うモノだった」と前向きな感想を綴る。

今年新城はブルッヘ〜デパンヌを皮切りに、レーススケジュールの急遽変更が重なったことでアルデンヌクラシックを連戦。未経験のレースプログラムを過ごしたため、これをきっかけにしっかりと休養したい、とも。「今はなんと表現して良いかわからないが、それぞれの魅力があるし、今日は短いなりにパリルーベを楽しんだ!今は身体を休めなければならない。北クラシックでシーズン過ごした事が無いから、どのぐらい身体にダメージがあるのかもわからない」。

「そして、今日もモホリッチは強かった。もっと助けてあげたかったという気持ちでいっぱいだ。でも強いチームで走れて楽しかった!」とリリースの最後に話している。