ユンボ・ヴィスマが合宿中のスペインで記者会見を開き、ジロ・デ・イタリアはトム・デュムラン(オランダ)とトビアス・フォス(ノルウェー)が、ツール・ド・フランスはプリモシュ・ログリッチ(スロベニア)とヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク)がそれぞれ総合エースを担うと発表した。



ツール・ド・フランスでユンボ・ヴィスマのエースを担うプリモシュ・ログリッチ(スロベニア)とヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク)ツール・ド・フランスでユンボ・ヴィスマのエースを担うプリモシュ・ログリッチ(スロベニア)とヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク) (c)Jumbo-Visma
「今年はモニュメントの優勝を目標に、ツールではプリモシュとヨナスが高みを目指す」と2022年シーズンの目標を語るのはメーリン・ゼーマン監督。「2021年のツールは4つのステージ優勝と総合2位という過去最高の結果だった。だが7月はそれ以上の結果を掴むため全力を尽くす」。

昨年のツールはログリッチの棄権という不運に見舞われながらも、ワウト・ファンアールト(ベルギー)とセップ・クス(アメリカ)で区間4勝、途中からエースを託されたヴィンゲゴーが総合2位でフィニッシュする躍進を見せた。そして今年、総合エースを担うのはログリッチとヴィンゲゴー。その他の出場メンバーとしてセップ・クス(アメリカ)とステフェン・クライスヴァイク(オランダ)、ワウト・ファンアールト(ベルギー)、新加入のローハン・デニス(オーストラリア)ら8人中6人を明らかにし、残り2人は5月に決定するのだと言う。

ツールでのマイヨヴェール獲得を宣言したワウト・ファンアールト(ベルギー)ツールでのマイヨヴェール獲得を宣言したワウト・ファンアールト(ベルギー) (c)Jumbo-Visma
総合表彰台経験者が3人(クライスヴァイク、ログリッチ、ヴィンゲゴー)と、世界最高といっても過言ではないメンバーを揃えるユンボ・ヴィスマ。今大会でエースの役割を分かち合うヴィンゲゴーとの関係についてログリッチは、「上手く協力して走れるかどうかはレースになってみないとわからないが、勝利には強い選手が多い方が良いのは事実。チーム一丸となって協力しながらも、最後は勝てる選手に勝負が託されるだろう」とコメントしている。

「まずは慌ただしい第1週目を怪我なく乗り切らなければならない」とデンマーク開催のツールについて語るゼーマン監督。「ツールは世界最大かつ最も勝利が難しいレースだ。もちろん激しい競争になるだろうし、今年も優勝候補であろうタデイ・ポガチャルに対する我々はチャレンジャーだ。いまからツールが楽しみだよ」と意気込みと共にインタビューを締めくくった。

一方、5月6日にハンガリーで開幕するジロ・デ・イタリアには2017年大会の覇者デュムランと、2021年大会を総合9位でフィニッシュしたラブニール覇者のフォスが確定。個人タイムトライアルの距離が長く”デュムラン向き”と言われるツールよりも、敢えてジロを選んだ理由についてデュムランは「ジロ出場を決めた理由は、僕の気持ちがイタリアに向いているからだ。ジロにはとても良い思い出があるからね」と語った。


text:Sotaro.Arakawa

最新ニュース(全ジャンル)