コンチネンタルがフラッグシップチューブレスタイヤをGP5000S TRへとアップデート。歴史に残る過酷なレースとなったパリ~ルーベ、そして世界選手権タイムトライアルのウィニングタイヤという実績を持つハイパフォーマンスモデルだ。



コンチネンタル GP5000S TRコンチネンタル GP5000S TR (c)ミズタニ自転車
ドイツ・ハノーファーに本社を構える総合タイヤブランド、コンチネンタル。四輪・二輪を問わず、質実剛健なジャーマンブランドらしい高い信頼性と耐久性、そして優れた走行性能を有したタイヤづくりに定評があり、多くのファンを持つトップブランドだ。

コンチネンタルのロードバイク向けタイヤラインアップの中でも、レーシングモデルとして頂点に立つのがGP5000シリーズだ。2018年に14年ぶりのフルモデルチェンジを果たしたGP5000だが、3年目となる今、アップデートを施されたチューブレスモデル"GP5000S TR"が発表された。

既にプロロードレースシーンでは、この新作を使用する選手の姿が報じられており、世界選手権のタイムトライアルを連覇したフィリッポ・ガンナ(イタリア、イネオス・グレナディアーズ)や、先日行われたばかりのパリ~ルーベを制したソンニ・コルブレッリ(イアリア、バーレーン・ヴィクトリアス)らの走りを支えたタイヤでもある。

フィリッポ・ガンナ(イタリア)の世界選手権TT2連覇を支えたタイヤだフィリッポ・ガンナ(イタリア)の世界選手権TT2連覇を支えたタイヤだ photo:CorVos
ディスクブレーキの普及の影響もあり、脱チューブラーの動きが加速するプロロードレースシーン。これまでは転がりの軽さを狙ってTTステージに活躍の場を見出されてきたチューブレスタイヤだが、パンク時の安全性やしなやかな乗り心地というチューブラーの得意分野を最大限に活かすことができるパリ~ルーベにおいても、チューブレスタイヤを有力選手が選択し、勝利したという事実は重い。そして、それを可能としたのがGP5000S TRだ。

前作のGP5000 TLに対し、転がり性能を20%、サイドウォールのプロテクション性能を28%もそれぞれ向上させつつ、45g(700x25C)の軽量化を実現と、大幅な性能向上を果たしたGP5000S TR。このアップデートのために、コンチネンタルはタイヤ設計を一から見直したという。

歴史的なサバイバルレースとなった今年のパリ~ルーベを制したソンニ・コルブレッリ(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス)もGP5000S TRを使用した歴史的なサバイバルレースとなった今年のパリ~ルーベを制したソンニ・コルブレッリ(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス)もGP5000S TRを使用した photo:CorVos
最も大きな変更点は、タイヤの土台とも言えるケーシングの設計だ。前作では3層180TPIのケーシングを2層220TPIとすることで、より薄くしなやかに。もちろん、この変更は軽量性にも貢献している。一方、サイドウォールにはもう1プライ追加し、3層330TPIとすることでサイドカットへの耐性を向上。タイヤ形状を保つ効果もあり、耐衝撃性も改善しているという。

コンパウンドは前作から変わらず、コンチネンタルの誇るブラックチリコンパウンドを採用。トレッドパターンも前作同様のレーザーグリップとされている。タイヤの仕様としては、前作がシーラント不要のチューブレス対応であったのに対し、今作はチューブレスレディに。

コンチネンタル GP5000S TR(左:ブラック/ブラウン、右:ブラック)コンチネンタル GP5000S TR(左:ブラック/ブラウン、右:ブラック) (c)ミズタニ自転車
また、グラベルも視野にいれたオールラウンド系ホイールで広まりつつあるフックレスリムに対応するビード形状へとアップデートされている。また、作業性の面でも前作より大幅に改善されているというのも、見逃せないポイントだろう。

サイズ展開および重量は、650x30B(280g)、32B(300g)、700x25C(250g)、28C(280g)、30C(300g)、32C(320g)となっている。カラーはブラックとブラック/ブラウンの2種類で、ブラックは700Cのみの展開となる。価格は11,500円(税込)。



コンチネンタル Grand Prix 5000S TR
サイズ(重量):650x30B(280g)、32B(300g)、700x25C(250g)、28C(280g)、30C(300g)、32C(320g)
カラー:ブラック※700x25C、28C、30C、32Cのみ
    ブラック/ブラウン
価格:11,500円(税込)

最新ニュース(全ジャンル)