ラクラン・モートン(オーストラリア、EFエデュケーション・NIPPO)が、たった一人でツール・ド・フランスの全21ステージとその間の移動を自走するチャレンジ「ALT TOUR(もう一つのツール)」を完走した。プロトンに5日間先駆け、5,510km、65,500mに及ぶ行程を走りきった。



わずか18日間のうちに5,510km/獲得標高65,500mを走り抜いたモートンわずか18日間のうちに5,510km/獲得標高65,500mを走り抜いたモートン (c)Rapha
モートンがわずか18日間のうちに走破したのは、グランデパールの地ブレストからパリを全自走で目指す5,510km/獲得標高65,500m。ツール・ド・フランスは合計21ステージで3,383km/獲得標高42,200mだが、ステージ間の移動すらコースに組み込んだことでプロトンよりも距離2,400km/獲得標高15,000mを余分に走って登る過酷な道のりとなった。

最終日となった7月12日(月)はチャレンジ中最長距離の579kmを19時間で走破し、モートンは当初の予定よりも5日間前倒しで「ALT TOUR(もう一つのツール)」を完走した。5,510kmを直線で表すと東京から中国最西部やオーストラリアの北端に達し、獲得標高65,500mは成層圏を遥かに超える。

テント用具や修理キットを積み込み、全行程を一人で走り抜いたテント用具や修理キットを積み込み、全行程を一人で走り抜いた (c)Rapha
プロトンよりも5日早くパリ・シャンゼリゼ通りにたどり着いたプロトンよりも5日早くパリ・シャンゼリゼ通りにたどり着いた (c)Rapha一人でシャンパンを開けるモートン。5,510km/獲得標高65,500mを18日間で走り抜いた一人でシャンパンを開けるモートン。5,510km/獲得標高65,500mを18日間で走り抜いた (c)Rapha


ツールのようなサポート体制は一切なく、テント用具や修理キットを持ち運び全てを一人でこなしたモートン。痛みを伴う水ぶくれと多数のパンクに苦しみつつ、毎日平均300km、平均スピード約24km/hという工程のほとんどをサンダル履きで走りきったという。

このチャレンジは世界各地の恵まれない学生に自転車を提供するワールドバイシクルリリーフへと寄付金を集めており、総額はその約5645万円。予想を遥かに超える2,718台の自転車を寄付できるまでになったという。



ラファでは2つのライドチャレンジを開催

また、EFエデュケーション・NIPPOをサポートするラファでは、モートンの挑戦と完走を祝い、ツール最終日の7月18日(日)『The Alt Tour』チャレンジを、そして同時並行でツールの開始とともにスタートしていたライドチャレンジ最後の挑戦である『サマーライド LAST DAY』も同日開催する。どちらも最終ステージと同じ距離の108kmを走るグローバルライドチャレンジだ。詳細は以下から確認のこと。

『The Alt Tour』チャレンジ
チャレンジ LAST DAY

text:So Isobe