「2年越しのツール・ド・フランスが待ち遠しい」と言うのは、自身9度目のツールを走ることが決まったクリストファー・フルーム(イギリス、イスラエル・スタートアップネイション)。未だトップコンディションまで戻せずにいる36歳は、チームキャプテンとしてマイケル・ウッズ(カナダ)のサポートを務めることとなる。



クリテリウム・デュ・ドーフィネを走るクリストファー・フルーム(イギリス、イスラエル・スタートアップネイション)クリテリウム・デュ・ドーフィネを走るクリストファー・フルーム(イギリス、イスラエル・スタートアップネイション) (c)CorVos
「2年間もツール・ド・フランスから離れていたのでカムバックが待ち遠しいよ。2019年のクリテリウム・デュ・ドーフィネでクラッシュしてから大変な道のりだったけれど、ここに戻ることが僕の最大の動機の1つだった」と、ツール・ド・フランス出場メンバーに選出されたクリストファー・フルーム(イギリス、イスラエル・スタートアップネイション)はチームリリースの中で喜びを言葉にする。

過去4度マイヨジョーヌを射止めたフルームは、ドーフィネ第4ステージ個人TT前の試走中の大事故から約2年のリハビリを経て、未だトップコンディションには戻れていないもののツール復帰を叶えた。しかし今夏は、総合エースではなくマイケル・ウッズ(カナダ)のアシスト任務をこなすこととなる。

「いまの状態にたどり着くために休みなく努力を続けてきた。もちろん今年は総合リーダーとしてではないものの、キャプテンとして自分の経験とサポートをできる限りチームに還元したい。マイケル・ウッズという強力な選手がいて、僕の持てる全てを彼のために、そしてチームのためにパリまで発揮しつづけたい」。

オメル・ゴールドスタイン(イスラエル)と共に走るクリストファー・フルーム(イギリス、イスラエル・スタートアップネイション)オメル・ゴールドスタイン(イスラエル)と共に走るクリストファー・フルーム(イギリス、イスラエル・スタートアップネイション) (c)CorVos
ツール・ド・フランスで自身初めてのエースを担うこととなったウッズの第一目標はステージ優勝。さらにできる限り総合成績上位でパリに凱旋することを最終目標に、その脇をイスラエルチャンピオンのオメル・ゴールドスタインたちが固める。

これまでツール・ド・フランスで4勝、ブエルタ・ア・エスパーニャで2勝、ジロ・デ・イタリアで1勝と7度のグランツール総合優勝経験を持つフルーム。チームのスポーツマネージャーを務めるリック・フェルブリュッへ氏は、「彼が持つ経験の価値を過小評価できない。ドーフィネ後にアルプスで行ったトレーニングキャンプで彼のパフォーマンスレベルはより改善されている。クリスがステージごとに進歩する姿が見たい」と、期待を寄せている。

text:So Isobe
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