「フィニッシュ直後に頭を掻きむしったのは、この勝利が信じられなかったからだ」と語るのは、三大グランツール全てでステージ優勝を挙げたダニエル・マーティン(アイルランド、イスラエル・スタートアップネイション)。タイム差を稼いだイェーツや逆に遅れたベルナル、落車しレースを去ったエヴェネプールなどのコメントを紹介します。



ステージ1位 ダニエル・マーティン(アイルランド、イスラエル・スタートアップネイション)

最後の1級山岳を逃げ切ったダニエル・マーティン(アイルランド、イスラエル・スタートアップネイション)が区間優勝最後の1級山岳を逃げ切ったダニエル・マーティン(アイルランド、イスラエル・スタートアップネイション)が区間優勝 photo:RCS Sport
この勝利こそがジロ・デ・イタリアにやってきた理由だ。フィニッシュ直後に頭を掻きむしったのは、勝ったのが信じられなかったから。今日は自分にとってのラストチャンスだと思っていて、総合タイムを失って以来逃げから勝利を目指していた。

監督から逐一後方集団の様子を聞いていた。フィニッシュに向けて勾配が緩くなるのは試走で把握していたので、3.5km地点から全力で踏んだ。良いペースで登ることができていたが、まさか勝てるとは思わなかった。このジロへはステージを狙いに来たが、目指すのと実行は別のことだ。だからイスラエル・スタートアップネイションの一員としてもこの勝利はとても嬉しい。

このジロでは良いことも悪いこともあった。初日にクリスツ(ニーランズ)を失い、アレッサンドロ(デマルキ)がマリアローザと表彰台に上がったが、その後チームメイト2人を一気に失う日もあった。そしてこの勝利がチームに再び喜びをもたらした。何があっても戦い続け、自分たちを信じて走ったことが報われたんだ。

念願のジロでステージ優勝を果たしたダニエル・マーティン(アイルランド、イスラエル・スタートアップネイション)念願のジロでステージ優勝を果たしたダニエル・マーティン(アイルランド、イスラエル・スタートアップネイション) photo:CorVos
残り100mまで自分の勝利がわからなかった。ここにはツアー・オブ・ジ・アルプスの後に試走に来ていて、登り始めた瞬間僕に向いている登りだと確信した。残り4km地点にとても厳しい区間があり、そこでレッドゾーンに入らないように気をつけ、残り2.5kmの緩くなるところでは回復に努めた。ジロ初登場という素晴らしい登りで勝つことができ、誇りに思う。この登りはまたすぐにでもジロに戻ってくることだろう。

ステージ2位&総合8位 ジョアン・アルメイダ(ポルトガル、ドゥクーニンク・クイックステップ)

最終山岳セーガ・ディ・アーラで集団から飛びしたジョアン・アルメイダ(ポルトガル、ドゥクーニンク・クイックステップ)最終山岳セーガ・ディ・アーラで集団から飛びしたジョアン・アルメイダ(ポルトガル、ドゥクーニンク・クイックステップ) photo:CorVos
あれ以上の走りはできなかったと思う。チームのみんなが僕を守ってくれ、最終山岳前の谷では集団先頭で力を発揮してくれた。その後は調子がよく、最後の登りで仕掛けた。正直なところあれほどの差をつけ、総合順位を上げられるとは思っていなかった。このような厳しい登りでステージ2位、総合で8位という結果は、残りのステージでのモチベーションと自信に繋がるよ。

ステージ3位&総合3位 サイモン・イェーツ(イギリス、バイクエクスチェンジ)

ライバルたちからタイム差を奪ったサイモン・イェーツ(イギリス、バイクエクスチェンジ)ライバルたちからタイム差を奪ったサイモン・イェーツ(イギリス、バイクエクスチェンジ) photo:CorVos
アタックしてからしばらくエガン(ベルナル)が遅れたことに気づいていなかった。すでに全力だったので、スピードを上げて差を広げようとした動きではなかった。今日は逃げに選手を入れることができなかったが、ステージ勝利が欲しかった。集団牽引をした彼らの走りは素晴らしかったし脱帽だよ。

この後どんな登りが待ち受けているのかはわからないが、いまのところ今日がもっとも厳しい登りだった。明日も今日のような天気であってほしいし、雨が降ると僕の調子も良くないんだ。まだ(総合2位の)カルーゾに1分差以上ある。脚がある限り挑み続けたい。

ステージ5位&総合2位 ダミアーノ・カルーゾ(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス)

マリアローザから3秒差を奪いフィニッシュしたダミアーノ・カルーゾ(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス)マリアローザから3秒差を奪いフィニッシュしたダミアーノ・カルーゾ(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス) photo:CorVos
今大会で最も厳しいステージの一つだった。ラストの1時間半、特に最後の登りでは全力だった。予想通りイェーツがアタックしタイム差を稼いだ。しかし僕の調子も悪くなく、自分のテンポでフィニッシュすることができたし(イェーツとの)差も想定内だ。

イェーツについていくことができなかったので、自分のテンポを守るしかなかった。そしてマリアローザのベルナルが現れ、彼も僕のように苦しんでいた。それを見たら「辛いのは僕だけじゃない」ということが分かり、途端にやる気が湧いてきたんだ。

ステージ7位&マリアローザ&ヤングライダー賞 エガン・ベルナル(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ)

ダニエル・マルティネス(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ)の激励を受けながらエガン・ベルナル(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ)が登るダニエル・マルティネス(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ)の激励を受けながらエガン・ベルナル(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ)が登る photo:RCS Sport
タフな一日になってしまった。最後1kmは急勾配で、イェーツについていこうとしたが彼は強かった。リスクを取りたくなかったので総合順位の一番近いカルーゾとともにフィニッシュしようと切り替えた。自分ができる最善を尽くしたよ。ダニエル(マルティネス)とは友だちで、今日は彼がそばにいてくれてよかった。僕を待ってくれ、鼓舞してくれた。

彼(イェーツ)について行こうとしたのが間違いだったのかもしれない。ラスト2kmがそこまで厳しくないと知っていればそこまで待ち、そうすればもっと力が残っていたかもしれない。今日が重要なステージだったのかもしれないが、全てのステージで周到な準備は不可能だ。

今日のステージでイェーツにそれほどタイム差をつけらず、それには満足している。今日のステージは彼にピッタリな登りだったし、カルーゾにもほんの数メートルしか離されなかった。バッドデイだったが、イェーツに対してもまだアドバンテージがある。たとえミラノで2位に1秒差であっても、2分であっても順位は変わらない。

憔悴したエガン・ベルナル(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ)憔悴したエガン・ベルナル(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ) photo:RCS Sport
2週間レースを走り、休息日があり気温も大きく上下した。その全ての要素が少しずつ今日の結果に影響したのだと思う。また単純に今日のライバルたちが僕より強かったかもしれない。ともかく、僕が苦しんだという単純な話ではない。

何度も言っているように、レースはミラノで決着するんだ。しかし一日で全てを失ってしまうこともある。だからこそ、地に足をつけて集中しつづけなければならない。残り2つの山岳ステージと最後のタイムトライアルに向けて、明日(の平坦ステージ)は回復に努めたい。

ステージ17位&総合4位 アレクサンドル・ウラソフ(ロシア、アスタナ・プレミアテック)

大きく遅れるも総合4位は守ったアレクサンドル・ウラソフ(ロシア、アスタナ・プレミアテック)大きく遅れるも総合4位は守ったアレクサンドル・ウラソフ(ロシア、アスタナ・プレミアテック) photo:CorVos
一日を通し調子がそこまで良くなかった。最後の登りでチームのみんながアシストしてくれ、遅れを最小限にするべく自分のリズムで登った。最後はワジム・プロンスキーの素晴らしいサポートを受け、ベストを尽くした。フィニッシュする前に何人かのライバルを捉え、他の選手にもあと少しのところまで迫ることができた。可能な限りタイム差を守ることができたが、最良の日とはならなかった。明日以降、何が起こるか見てみよう。

ステージ63位 新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス)

落車したラファエル・バルス(スペイン、バーレーン・ヴィクトリアス)とともにフィニッシュする新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス)落車したラファエル・バルス(スペイン、バーレーン・ヴィクトリアス)とともにフィニッシュする新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス) photo:CorVos
休息日明けで、しっかりと身体もリフレッシュ出来ていた。余裕を持って今日のステージ終える事が出来た。スタートから常にハイペースだったが、自分は155kmの山までチームを安全に連れて行くのが今日の役目だったので、150kmからはグルペットで余裕を持って走れた。気温も上がってきたから、明日からも天気が良いこと願う。

ラファが下りで落車に巻き込まれて、先週の落車で痛めた肋骨と同じところをまた強打してしまった。レントゲンを撮ったところ幸いにも完全な骨折は見つけられ無かったが、明日もスタートするがどうなるかは走り出してみないと分からない状況で心配です。

落車し完走後にリタイアを発表したレムコ・エヴェネプール(ベルギー、ドゥクーニンク・クイックステップ)

起きてはいけない落車が起こってしまった。前方で何が起きたのかわからず、コーナーに入ったら数人が道路に倒れていた。僕の左側に選手がいたので右を抜けようと思ったのだが、避けることはできずに落車してしまった。いまのところ骨折は見つかっていないが打撲し、このまま痛みとともに走る意味もないと判断した。だからベルギーに戻り、CTスキャンを受ける予定だ。

初めてのグランツールを去るのは悲しいが、とても良い経験になった。またここに戻ってきたい。残りのステージでのドゥクーニンク・クイックステップの活躍を祈っている。

text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
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