和歌山県新宮市を本拠地とするキナンサイクリングチームは、プレスリリースで2021年体制を発表。畑中勇介と花田聖誠の2名が新たに加入して12名体制とすることを明らかにした。



キナンサイクリングチームは毎年12月に開催されるエンデューロイベント「ヴェロフェスタinモリコロパーク」で新体制発表を行ってきたが、今年はプレスリリースでの発表となった。既に引退を発表している椿大志が退団し、新たに2名が加入して12名体制となる。

2017年 青森県階上町で開催された全日本選手権で優勝した畑中勇介2017年 青森県階上町で開催された全日本選手権で優勝した畑中勇介 photo:Hideaki TAKAGI
先にチーム右京からの退団が発表されていた畑中勇介は、キナンサイクリングチームに新天地を求めた。2017年の全日本選手権ロードレース優勝、2010年ジャパンカップ3位表彰台、2010年、2011年、2015年のJプロツアー個人総合優勝と、実績豊富な畑中の経験が活かされることが期待される。

畑中勇介コメント

「KINAN Cycling Teamの一員としてジャパンサイクルリーグやUCI国際レースで新たな挑戦ができることを今とても楽しみにしています。今までの経験を生かしつつ、勢いのあるこのチームのメンバーとともに一丸となって勝利を目指したいと思います。応援よろしくお願いいたします」

2019年 ジャパンカップ・オープンレースを制した花田聖誠2019年 ジャパンカップ・オープンレースを制した花田聖誠 photo:Makoto.AYANO
さらに、22歳の花田聖誠が加入する。ジュニア時代から頭角を現し、チームユーラシア-iRCタイヤに所属してベルギーを拠点に活動。2016年、伊豆大島で開催されたアジア選手権ロードではジュニア3位。U23に上がった2019年には、ジャパンカップのオープンレースで優勝。今年はJCF強化指定選抜チームからJプロツアーに出場し、積極的なレースを見せた。

花田聖誠コメント

「このたび、KINAN Cycling Teamへの加入が決まり、大変うれしく思います。ここからが新たなスタートになるので、現状に満足せず日々強くなることを意識し、チームの勝利に貢献できるよう最善を尽くします。応援よろしくお願いします」



今年1月のニュージーランドサイクルクラシックに出場したキナンサイクリングチーム今年1月のニュージーランドサイクルクラシックに出場したキナンサイクリングチーム ©︎KINAN Cycling Team / Syunsuke FUKUMITSUJPT初勝利を挙げた山本大喜JPT初勝利を挙げた山本大喜 photo:Satoru Kato


本来アジアツアーを主戦場としているキナンサイクリングチームだが、2020年はコロナ禍により国内での活動を強いられることになった。それでもJプロツアーでは山本元喜・大喜兄弟とトマ・ルバで3勝を挙げ、レース展開の要となって存在感を示した。

2021年は、ホームレースとなる「ツール・ド・熊野」での個人総合優勝を最大の目標に、国内外の情勢を見ながら可能な範囲で海外レースにも出場する予定としている。また、新たにスタートする国内ロードレースシリーズ「ジャパンサイクルリーグ」と、トラックレース対抗戦の「バンクリーグ」に参戦。トラック競技を専門とする選手(荒井佑太、田中克尚、福田真平)へのサポートも継続して行う。

一方で、ホストレース「KINAN AACA CUP」の開催や自転車安全教室の実施など、イベント開催・参加を通じ、チームの地元である熊野地域や自転車界への貢献も続けていく。
キナンサイクリングチーム 2021年体制
選手名(国籍) スタッフ
山本元喜(日本) ゼネラルマネージャー:加藤康則
田中克尚(日本) 監督:石田哲也
花田聖誠(日本・新加入) ソワニエ:森川健一郎
マルコス・ガルシア(スペイン) ケアラー:安見正行
山本大喜(日本) メカニック:星野貴大
サルバドール・グアルディオラ(スペイン) メカニック:横井利明
福田真平(日本) メディアオフィサー:福光俊介
トマ・ルバ(フランス) アドバイザー:鈴木新史
中島康晴(日本) イベントディレクター:田中国大
新城雄大(日本)
畑中勇介(日本・新加入)
荒井佑太(日本)
text:Satoru Kato

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