トタル・ディレクトエネルジーがエドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー)とクリストファー・ローレス(イギリス)の獲得をアナウンス。補強進行中のフランスチームは大きな戦力を得たことになる。



NTTプロサイクリングから移籍するエドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー)NTTプロサイクリングから移籍するエドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー) photo:So.Isobe
これまでツール・ド・フランスで区間3勝、ジロ・デ・イタリアで区間1勝、クリテリウム・ドゥ・ドーフィネで区間5勝、地元ツアー・オブ・ノルウェーで3度の総合優勝と区間8勝など、平坦から山岳ステージまでコースを問わず勝ち星を収めてきた33歳のエドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー)。2008年にチームコロンビアでプロ入りし、スカイとディメンションデータ〜現NTTプロサイクリングと渡り歩いてきたパンチャーの新所属先は、フランスのトタル・ディレクトエネルジーだった。

クラシックレースでニキ・テルプストラ(オランダ)やダミアン・ゴダン(フランス)、アドリアン・プティ(フランス)らと、集団スプリントでニッコロ・ボニファツィオ(イタリア)やクリストファー・ローレス(イギリス)とタッグを組むこととなるボアッソンハーゲンの契約期間は1年間。2014年以来6年ぶりに勝ち星ゼロに留まったことを払拭すべく新天地へと渡る。

「僕の目標はできるだけ勝利数を稼ぐこと。様々なレースを走れるバーサタイルな選手として、春のクラシックレースを走り、ツール・ド・フランスでステージ優勝を狙うと共に、チームメイトの助けにもなりたい。トレーニングキャンプでチームメイトたちと顔を合わせるのが待ち遠しいよ。来年は普通のシーズンになることを願っている」と、ベテランの域に達しつつあるボアッソンハーゲンは意欲を見せている。

これでNTTプロサイクリングを離れる選手はミケル・ヴァルグレン(デンマーク)らに続いて6人目。メインスポンサーが離脱することでピンチに陥ったNTTプロサイクリングは、現在新スポンサーとの契約と予算縮小の上で来季続投が噂されているものの、まだ正式な発表は行われていない。

昨年のツール・ド・ヨークシャーを制したクリストファー・ローレス(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)昨年のツール・ド・ヨークシャーを制したクリストファー・ローレス(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) (c)SWPix.com/A.S.O
また、JLTコンドールからアクセオンを経て、2018年からチームスカイに加入していたクリストファー・ローレス(イギリス)も同じくトタル・ディレクトエネルジーに移籍する。スプリントやクラシックレースを得意とする25歳は、グランツール総合チームへの一途を辿るイネオス・グレナディアーズと交わしていた2021年までの契約を破棄しての加入となる。

「これまでずっと英語チームに在籍したいたぶん新しいチャレンジになるけれどとても楽しみにしているよ。今年はクラシックレースでの進化とより戦えるという自信をつけた年になった。ニキ・テルプストラなど経験豊富な選手たちとタッグを組み、彼らの経験を自分のレースに活かしていきたいと思う。自分自身の勝利もしっかりと狙っていきたい」と、ローレスは話している。

text:So.Isobe