トラックの全日本選手権が、群馬県前橋市のヤマダグリーンドーム前橋で開幕。初日は団体種目を中心に行われ、チームスプリントでは日本新記録が誕生し、チームパーシュートではチームブリヂストンサイクリングが優勝した。初開催のエリミネイションでは、男子は橋本英也、女子は梶原悠未が優勝した。



1990年世界選手権の会場にもなったヤマダグリーンドーム前橋1990年世界選手権の会場にもなったヤマダグリーンドーム前橋 photo:Satoru Kato
11月5日から8日までの4日間に渡り開催されるトラック種目の全日本選手権。パラサイクリングを含む男女24種目で日本一を決める。

会場は群馬県の県庁所在地・前橋市にあるヤマダグリーンドーム前橋。1990年に世界選手権が開催されたことでも知られ、1周335mのバンクを備える屋内競技場だ。

初日はチームパーシュート、チームスプリントの団体種目と、エリミネイションが開催された。



チームパーシュート チームブリヂストンサイクリングが圧倒

男子チームパーシュート 橋本英也を先頭に行くチームブリヂストンサイクリング男子チームパーシュート 橋本英也を先頭に行くチームブリヂストンサイクリング photo:Kensaku SAKAI
男子チームパーシュート2位 朝日大学 4分14秒507男子チームパーシュート2位 朝日大学 4分14秒507 photo:Kensaku SAKAI男子チームパーシュート3位 日本大学(写真は予選時)男子チームパーシュート3位 日本大学(写真は予選時) photo:Satoru Kato

大学チームを中心に7チームが出場した男子チームパーシュートは、チームブリヂストンサイクリングと朝日大学が決勝に進出。アジア選手権優勝時のメンバー3名を揃えるチームブリヂストンサイクリングは、予選のタイムをさらに上回る4分6秒664を出して圧倒した。

女子チームパーシュート チーム・ケイドリームス2女子チームパーシュート チーム・ケイドリームス2 ©️JCF
女子は上野みなみ、中村妃智、鈴木奈央、古山稀絵のチーム・ケイドリームス2が、4分39秒402の大会新記録を出した。



チームスプリント 予選で58秒台の日本新記録が誕生

男子チームスプリント 予選で日本新記録を出したドリームシーカー・レーシングチーム男子チームスプリント 予選で日本新記録を出したドリームシーカー・レーシングチーム photo:Satoru Kato
男子チームスプリント優勝 チーム・ケイドリームス1男子チームスプリント優勝 チーム・ケイドリームス1 photo:Kensaku SAKAI
男子チームスプリントでは、五輪代表に内定している新田祐大を含むドリームシーカー・レーシングチームが、昨年のインカレで中央大の出した日本記録を上回る58秒926を出した。決勝ではトラブルによりDNF(未完走)となってしまい、対戦相手のチーム・ケイドリームス1が優勝した。

女子チームスプリント JPCAチームのスタート女子チームスプリント JPCAチームのスタート ©️JCF
女子のチームスプリントはこれまで1チーム2名で行われていたが、今回初めて3名で行われ、ガールズケイリンの選手で構成されたJPCAが優勝した。



五輪代表が力を見せた男女エリミネイション

女子エリミネイション  最後は梶原悠未(筑波大学大学院)と鈴木奈央(JPCA)との一騎討ちへ女子エリミネイション 最後は梶原悠未(筑波大学大学院)と鈴木奈央(JPCA)との一騎討ちへ photo:Kensaku SAKAI
男子エリミネイション  集団先頭で周回する橋本英也(チームブリヂストンサイクリング)男子エリミネイション  集団先頭で周回する橋本英也(チームブリヂストンサイクリング) photo:Satoru Kato
エリミネイションは、オムニアムの種目としては開催されてきたが、今回初めて単独種目として開催された。

男子は橋本英也と窪木一茂のチームブリヂストンサイクリング同士の対決となり、終盤にアタックした橋本が優勝。女子は梶原悠未(筑波大学大学院)が優勝した。



明日2日目は、女子のオムニアムに世界チャンピオンの梶原悠未が登場するほか、男女スプリント、男子スクラッチ 、男子マディソンが行われる。
H3
全日本選手権トラック 1日目結果
男子エリート チームパーシュート 結果
1位 チームブリヂストンサイクリング(橋本、近谷、孫崎、沢田) 4分6秒664
2位 朝日大学(棚瀬、安達、日比野、枝村) 4分14秒507
3位 日本大学(兒島、高橋、生野、邊見) 4分16秒030
4位 鹿児島県自転車競技連盟(原田、冨尾、古谷田、津留) 4分16秒854
女子エリート チームパーシュート 結果
1位 チーム・ケイドリームス2(上野、中村、鈴木、古山) 4分39秒402(大会新)
男子エリート チームスプリント 結果
1位 チーム・ケイドリームス1(荒川、寺崎、山崎) 59秒930(大会新)
2位 ドリームシーカー・レーシングチーム(中野、深谷、新田) DNF(予選時58秒926・日本新)
3位 JPCA(新山、小原、松井) 1分0秒576
4位 新潟県(二ノ宮、治田、滝本) 1分4秒504
女子エリート チームスプリント 結果
1位 JPCA(梅川、小林、太田) 1分9秒572(日本新)
2位 鹿児島県自転車競技連盟(山本、成海、松井) 1分11秒093
エリミネイション  結果
男子 女子
1位 橋本英也(チームブリヂストンサイクリング) 梶原悠未(筑波大学大学院)
2位 窪木一茂(チームブリヂストンサイクリング) 鈴木奈央(JPCA)
3位 安彦統賀(日本体育大学) 中村妃智(日本写真判定株式会社)
4位 中村龍吉(中央大学) 橋本優弥(福井県自転車競技連盟)
5位 平安山良希(日本体育大学) 吉川美穂( ライブガーデンBici Stelle/JIK)
6位 天野壮悠(同志社大学) 内野艶和(ライブガーデンBici Stelle/JIK)
text:Satoru kato
photo:Kensaku SAKAI, Satoru Kato, JCF