130km、獲得3500mという超タフなツール・ド・アルデーシュ2日目にマビ・ガルシア(スペイン、アレ・BTCリュブリャナ)が大会2連勝。「ここ数年で最も登れている」と言う與那嶺恵理(アレ・BTCリュブリャナ)はアシストをこなしながら区間10位に入り、敢闘賞を獲得している。



プレゼンテーションに臨むアレ・BTCリュブリャナプレゼンテーションに臨むアレ・BTCリュブリャナ photo:www.tcfia.com
ツール・ド・アルデーシュ2020 第2ステージ コースプロフィールツール・ド・アルデーシュ2020 第2ステージ コースプロフィール www.tcfia.com南フランスのオーヴェルニュ=ローヌ=アルプ地域圏のアルデーシュ県で開催中のツール・ド・アルデーシュ2日目に登場したのは、総獲得標高3500mという超級山岳ステージ。55km地点の超級リムーシュ峠を皮切りに、1級バタイユ峠をクリア。長い下りを挟んで終盤にも1級マシーヌ峠、3級カリ峠、そしてフィニッシュラインが引かれた2級ショー峠と合計5つのカテゴリー山岳が連続する、男子レース顔負けの厳しいレイアウトだ。

この日は11名が逃げ、逃げグループとメイン集団は共に厳しい山岳コースに人数を減らしていく展開で距離を消化していく。アレ・BTCリュブリャナのマビ・ガルシア(スペイン)が前日のステージ優勝で総合首位に立ったため、與那嶺恵理(アレ・BTCリュブリャナ)はアシストとして逃げとの差をコントロール。與那嶺は「主要チームが均等に乗った逃げのため、逃がすとまずいので登りはテンポで進みました」と振り返る。

アンナ・キーセンホーファー(オーストリア、オーストリアナショナルチーム)を下したマビ・ガルシア(スペイン、アレ・BTCリュブリャナ)アンナ・キーセンホーファー(オーストリア、オーストリアナショナルチーム)を下したマビ・ガルシア(スペイン、アレ・BTCリュブリャナ) photo:www.tcfia.com
終盤の山岳区間に入るとメイン集団内で総合争いが勃発し、アレ・BTCリュブリャナのウルスカ・ブリャヴェッチ(スロベニア)が単独先頭に。與那嶺がアシストするメイン集団に生き残ったのは残り10km地点でたったの10名で、ここからガルシアとアンナ・キーセンホーファー(オーストリア、オーストリアナショナルチーム)、そしてローレン・ステフェンス(アメリカ、チームティブコ・SVB)が加速する。ブリャヴェッチをパスし、レース先頭となった3名の中で勝利したのはゴール勝負でキーセンホーファーを下したガルシア。新スペイン王者が嬉しいステージ2連勝を飾った。

先頭3名から遅れた選手たちはバラバラとなってフィニッシュし、「私は大きくドロップしないように粘りながらゴールした」という與那嶺はステージ10位。献身的なアシストが評価された與那嶺はステージ敢闘賞を受賞した。積極的に攻めたアレ・BTCリュブリャナが大成功を挙げる一日となった。

以下は與那嶺本人によるコメント。



敢闘賞を獲得した與那嶺恵理(アレ・BTCリュブリャナ)敢闘賞を獲得した與那嶺恵理(アレ・BTCリュブリャナ) photo:與那嶺恵理提供今日の作戦はリーダージャージを守りながら、とにかく生き残ること。スタートからモビスターやFDJ、トレックが攻撃をしてきたのでフォローしながら、最初の逃げに私が乗ります。このまま前待ちで進めると思ったら、連日のバイクトラブル…。メイン集団まで戻って直して、メイン集団へ復帰。

主要チームが均等に乗った逃げのため、逃がすとまずいので登りはテンポで進みます。やれやれ。

スプリントポイントや超級と1級の山岳ポイントではメイン集団前方でこなし、マビを守ります。今日は獲得標高が3500mを超える日。厳しすぎるコースに選手は次々ドロップしていきました。

下りは怖いのでマージンを取り、登りゴールへ向けた1級の山岳へ。ここまでですでに3時間が経過していました。「よく仕事してる、私」そんな事も考えました。久々の超級山岳では感触も良くなってきて、楽しくなってきた。マビも私も元気よく登ります。ボトルを渡したり、出来るサポートは全部できました。

残り10kmで集団は10名。ちょっとづつキツくなってきたきて、そろそろお仕事終了。前でドンパチを見届けて、マビが今日も勝てますようにと願いつつ、私は大きくドロップしないように粘りながらゴールしました。

結果的にマビは今日も優勝!私は10位。仕事が評価されて敢闘賞!もう一歩、上の成績を獲りたいけど今はこれで良し。130km獲得標高3500m、4時間半超え。男子ツアーも顔負けの女子レースが行われていることを、もっと知ってほしいです。登りの感触はここ数年で最も良いです。残り5日間、登って登って、生き残ります。
ツール・シクリスト・フェミニン・アンテルナショナル・ドゥ・アルデーシュ2020 第2ステージ
1位 マビ・ガルシア(スペイン、アレ・BTCリュブリャナ) 4:28:54
2位 アンナ・キーセンホーファー(オーストリア、オーストリアナショナルチーム)
3位 ローレン・ステフェンス(アメリカ、チームティブコ・SVB) 0:37
4位 ヴィクトワ・ギルマン(フランス、FDJヌーヴィルアキテーヌ・フュチュロスコープ) 4:05
5位 アンドレア・パチーニョ(コロンビア、モビスター)
10位 與那嶺恵理(アレ・BTCリュブリャナ) 8:45
個人総合成績
1位 マビ・ガルシア(スペイン、アレ・BTCリュブリャナ) 6:56:38
2位 アンナ・キーセンホーファー(オーストリア、オーストリアナショナルチーム) 0:05
3位 ローレン・ステフェンス(アメリカ、チームティブコ・SVB) 0:42
4位 ヴィクトワ・ギルマン(フランス、FDJヌーヴィルアキテーヌ・フュチュロスコープ) 4:10
5位 ヤラ・カステリン(オランダ、シクリズモ・モンディアル)
その他の特別賞
山岳賞 マビ・ガルシア(スペイン、アレ・BTCリュブリャナ)
ポイント賞 マビ・ガルシア(スペイン、アレ・BTCリュブリャナ)
ヤングライダー賞 カミラ・アレッシオ(イタリア、ビーピンク)
チーム総合成績 アレ・BTCリュブリャナ
text:So.Isobe

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