ピエモンテのワイン畑を縫うように走る丘陵レースの最後にジョージ・ベネット(ニュージーランド、ユンボ・ヴィズマ)が独走。ディエゴ・ウリッシ(イタリア、UAEチームエミレーツ)やマチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・フェニックス)を振り切って勝利した。



ディフェンディングチームのチームイネオスディフェンディングチームのチームイネオス (c)CorVosジョージ・ベネット(ニュージーランド)をエースに据えたユンボ・ヴィズマジョージ・ベネット(ニュージーランド)をエースに据えたユンボ・ヴィズマ (c)CorVos

ピエモンテ州の丘陵地帯を駆け巡る。この日の獲得票高は3000mにのぼるピエモンテ州の丘陵地帯を駆け巡る。この日の獲得票高は3000mにのぼる (c)CorVos
昨年よりも厳しさを増したグラン・ピエモンテ昨年よりも厳しさを増したグラン・ピエモンテ (c)www.ilgranpiemonte.it
コースレイアウトの過酷さで注目を集めるクリテリウム・デュ・ドーフィネ開幕と時を同じくして、隣国イタリアのピエモンテ州では歴史深いワンデーレース「第104回グラン・ピエモンテ(UCI1.Pro)」が開催された。

登りスプリントから本格的な山岳コースまで多種多様なコースが使われてきたグラン・ピエモンテ。今年主催者は、エガン・ベルナル(チームイネオス)が独走勝利した昨年大会よりも厳しい総獲得標高3000mのサバイバルコースを用意し、今週末に迫ったイル・ロンバルディアの予行練習としている。

サント・ステーファノ・ベルボから山麓に沿って南下し、バローロを目指すコースは常に標高300〜400m台のアップダウンを繰り返す。ストラーデビアンケからミラノ〜トリノ、ミラノ〜サンレモでいずれもトップ10入りを逃しているマチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・フェニックス)や、直前のツール・ド・ランでプリモシュ・ログリッチ(スロベニア)の総合優勝に貢献したジョージ・ベネット(ニュージーランド、ユンボ・ヴィズマ)、モンヴァントゥーチャレンジで圧勝したアレクサンドル・ウラソフ(ロシア、アスタナ)、ジュリオ・チッコーネ&ヴィンチェンツォ・ニバリ(共にイタリア)のトレック・セガフレードコンビらが顔を揃えた。

ピエモンテ州はワインの名産地。特にフィニッシュ地点バローロは銘柄として有名ピエモンテ州はワインの名産地。特にフィニッシュ地点バローロは銘柄として有名 (c)CorVos
スタート直後にミッケルフレーリク・ホノレ(ドゥクーニンク・クイックステップ)とカラム・スコットソン(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット)が逃げ、ここにジョセフ・ロスコフ(アメリカ、CCCチーム)とウィリップ・ワルスレーベン(ドイツ、アルペシン・フェニックス)が加わってエスケープが形成される。メイン集団をコントロールするユンボ・ヴィズマやアスタナらは、4名に対し最大6分超のリードを許した。

3つの山岳ポイントが含まれる44kmの周回コース(合計2周)に入ると、高温多湿という過酷な気象条件によって残り50km地点で足の痙攣に見舞われたスコットソンが脱落してしまう。更にミッチェルトン・スコットは残り20km地点の下りコーナーでメイン集団内を走っていたキャメロン・メイヤー(オーストラリア)やディオン・スミス(ニュージーランド)が落車に巻き込まれるなど負の連鎖が続いた。

ディフェンディングチームであるイネオスやアスタナ、UAEチームエミレーツ、そしてユンボ勢によってペースアップが図られる集団は40名程度に人数を減らし、残り8.6kmで逃げグループを捕まえる。そのままの勢いでラ・モラ(距離2.9km/平均6.1%)に突入すると、ニバリのペースメイクを打ち破りベネットが飛び出した。

ラ・モラでジュリオ・チッコーネのアシストを行うヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア、トレック・セガフレード)ラ・モラでジュリオ・チッコーネのアシストを行うヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア、トレック・セガフレード) (c)CorVosラ・モラ終盤にジャンニ・モスコン(イタリア、チームイネオス)を振り切るジョージ・ベネット(ニュージーランド、ユンボ・ヴィズマ)ラ・モラ終盤にジャンニ・モスコン(イタリア、チームイネオス)を振り切るジョージ・ベネット(ニュージーランド、ユンボ・ヴィズマ) (c)CorVos

雨中逃げ続けるジョージ・ベネット(ニュージーランド、ユンボ・ヴィズマ)雨中逃げ続けるジョージ・ベネット(ニュージーランド、ユンボ・ヴィズマ) (c)CorVos
「勾配がキツくなる一番最後まで待つことを考えていた。(10%を超える登坂ではなく)決定的な差がつかない恐れがあったので、レース前にできる限りペースアップしてほしいと頼んでいたんだ」と言うベネットは、追いすがるジャンニ・モスコン(イタリア、チームイネオス)を振り落として頂上をクリア。突如降り出した雨で濡れたダウンヒルをこなし、フィニッシュを目指す最後の登坂(距離1.2km/平均6.2%)に入った。

後方からは優勝候補ばかりの追撃グループが距離を詰めたものの、ベネットは苦しみながらもダンシングを続けてペースを維持。ファンデルプールをちぎったディエゴ・ウリッシ(イタリア、UAEチームエミレーツ)が飛んでくるその前方で、ベネットが辛くもフィニッシュラインに先着した。

ジョージ・ベネット(ニュージーランド、ユンボ・ヴィズマ)を追撃するディエゴ・ウリッシ(イタリア、UAEチームエミレーツ)ジョージ・ベネット(ニュージーランド、ユンボ・ヴィズマ)を追撃するディエゴ・ウリッシ(イタリア、UAEチームエミレーツ) (c)CorVos
チャンスを射止めたジョージ・ベネット(ニュージーランド、ユンボ・ヴィズマ)チャンスを射止めたジョージ・ベネット(ニュージーランド、ユンボ・ヴィズマ) (c)CorVos
「今日チームメイトは完璧なアシストを見せてくれた。マルテンスとボウマンがペースメイクし、アタックする前はハーパーが超タフなリズムを刻んでくれた。下りでは濡れた路面に注意を払う必要があったけれど、できる限りハイスピードを維持した」と、雨のフィニッシュで劇的な勝利を掴んだベネットは言う。ヴェロンの公開データによれば、体重58kgのベネットが独走に持ち込んだ1分間の平均パワーは550ワット。6%勾配での平均スピードは30.8km/hに達している。

「今シーズン僕自身がエースとして狙えるチャンスはこのピエモンテと、週末のロンバルディアの2回だけ。その後はアシストとしてチームのために走るんだ。そして今日のレースにチャンスを見出し、勝つために走った」と、層の厚さを誇るユンボ・ヴィズマで数少ないチャンスをモノにしたベネットは言う。ロンバルディア後は8月29日に開幕するツール・ド・フランスでログリッチらのアシストを務める。

トロフィーを掲げるジョージ・ベネット(ニュージーランド、ユンボ・ヴィズマ)。イル・ロンバルディアでもエースを務めるトロフィーを掲げるジョージ・ベネット(ニュージーランド、ユンボ・ヴィズマ)。イル・ロンバルディアでもエースを務める (c)CorVos
スプマンテを開けるトップスリースプマンテを開けるトップスリー (c)CorVos
ウリッシの先行を許したファンデルプールが表彰台の一角に滑り込み、好調ウラソフが4位。波に乗るユンボ・ヴィズマにとってはクリテリウム・デュ・ドーフィネ初日に勝利したワウト・ファンアールト(ベルギー)に続く1日2勝であり、今季の勝ち星を11に伸ばしている(現在の最多勝利はドゥクーニンク・クイックステップの23勝)。
グラン・ピエモンテ2020結果
1位ジョージ・ベネット(ニュージーランド、ユンボ・ヴィズマ)4:38:23
2位ディエゴ・ウリッシ(イタリア、UAEチームエミレーツ)
3位マチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・フェニックス)0:04
4位アレクサンドル・ウラソフ(ロシア、アスタナ)
5位シモン・ゲシュケ(ドイツ、CCCチーム)
6位アレックス・アランブル(スペイン、アスタナ)
7位ドリス・デヴェナインス(ベルギー、ドゥクーニンク・クイックステップ)
8位ロバート・スタナード(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット)0:07
9位ジュリオ・チッコーネ(イタリア、トレック・セガフレード)
10位アッティラ・ヴァルテル(ハンガリー、CCCチーム)
text:So.Isobe
photo:CorVos
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