ズイフトで行われているバーチャル・ツール・ド・フランス。第3ステージからはモンサンミシェルなどフランスの名所が含まれた新コースで行われ、マッテオ・ダルシン(カナダ、ラリーサイクリング)が優勝。第4ステージはフレディ・オヴェット(オーストラリア、イスラエル・スタートアップネイション)が制した。総合はNTTプロサイリングがキープしている。



総合首位のNTTプロサイクリングがマイヨジョーヌを着用する総合首位のNTTプロサイクリングがマイヨジョーヌを着用する (c)A.S.O
山岳賞はイスラエル・スタートアップネイション山岳賞はイスラエル・スタートアップネイション (c)A.S.O
バーチャル・ツール・ド・フランスが第3ステージを迎えた。このステージからレースの舞台はズイフトの標準コース・ワトピアを離れ、フランスの各地が再現された新コース「フランス」に移された。第3ステージはR.G.Vというモンサンミッシェルやポン・デュ・ガールの脇を通過する周回コースで開かれた。3級山岳が用意されているもののフィニッシュ前後は平坦基調で、レースは男子と女子いずれもスプリントで勝負が決した。

エガン・ベルナル(コロンビア、チームイネオス)やエステバン・チャベス(コロンビア、ミッチェルトン・スコット)も参加した男子レース。総合リーダーのNTTプロサイクリングはスプリント勝負となることを見越し、エドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー)、マキシミリアン・ヴァルシャイド(ドイツ)を揃えた。他に参加したスプリンターはエリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、コフィディス)、マイケル・マシューズ(オーストラリア、サンウェブ)と名だたる選手が集結した。

全員が揃ってバーチャルレースに挑むNTTプロサイクリング全員が揃ってバーチャルレースに挑むNTTプロサイクリング (c)NTT Pro Cycling
レースは終盤まで決定的な動きは生まれず、35名まで絞られた集団でスプリント勝負に持ち込まれる。各選手がパワーアップアイテムを使用してスプリントを仕掛ける中、後方からのスプリントが伸びたマッテオ・ダルシン(カナダ、ラリーサイクリング)が先頭でフィニッシュラインを通過。名だたるスプリンターがいるなか、プロコンチネンタルチームのダルシンが金星を手にした。総合リーダーのNTTプロサイクリングが積極的にポイントを獲得し、リーダーの座を手堅く守り抜いた。

3級山岳で集団が割れては戻りを繰り返した女子レースのフィニッシュは20名による集団スプリントで決した。ズイフトならではのパワーアップアイテムを駆使したスプリント争いを制したのはターニャ・エラス(ドイツ、キャニオン・スラム)。


第4ステージはフランスコースからCasse-Pattesという22.9kmサーキットを2周するコースが舞台となった。2箇所の3級山岳を通り、2つ目の頂上はフィニッシュラインの3.8km手前に設定されているため、展開によっては勝負どころとなる可能性も。

2周目、この日最後の3級山岳でフレディ・オヴェット(オーストラリア、イスラエル・スタートアップネイション)がアタックを仕掛けると集団は分裂。7名となった先頭グループが山頂をクリアし、ダウンヒルに差し掛かったところで後続との差は9秒。この差は埋まらないままフラムルージュを通過し、勝負は先頭7名に委ねられた。

フィニッシュまで660m地点でダニエル・トゥレク(チェコ)がロングスプリントを仕掛けるが、後続に残り400mで捕まってしまう。ウィリアム・クラーク(オーストラリア、トレック・セガフレード)が先頭に立つもののスプリントは最後まで伸びず、後方からアイテムを使用しながら追い上げたオヴェットが、この日のレースを制した。トゥレクとオヴェットはワールドチーム登録ではなく、コンチネンタルチーム在籍メンバーであり、第4ステージはイスラエル・スタートアップネイションの若手が活躍した日となった。

同コースで争われている女子レースは、最終山岳で総合リーダーのティブコ・シリコンバレーバンクが積極的にペースをあげ集団を絞る。山頂を通過しダウンヒルに差し掛かると5名の小集団が形成されるものの、フィニッシュ手前では5名が追いつき、計10名でのスプリント勝負となった。最後にスプリントが伸びたのはエイプリル・トレーシー(イギリス、ドロップス)。第1ステージに続き、バーチャル・ツール・ド・フランスでの2勝目を挙げた。


バーチャル・ツール・ド・フランスは今週末7月18日(土)&19日(日)に第5、第6ステージが行われる。
男子レース 第3ステージ結果
1位 マッテオ・ダルシン(カナダ、ラリーサイクリング)
2位 ジェイク・ストゥアート(イギリス、グルパマFDJ)
3位 カラム・スコットソン(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット)
男子レース 第4ステージ結果
1位 フレディ・オヴェット(オーストラリア、イスラエル・スタートアップネイション)
2位 ニック・シュルツ(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット)
3位 ミケル・ヴァルグレン(デンマーク、NTTプロサイクリング)
総合成績(マイヨジョーヌ)
1位 NTTプロサイクリング 263pts
2位 ラリーサイクリング 188pts
3位 トレック・セガフレード 162pts
その他の特別賞
ポイント賞 NTTプロサイクリング
山岳賞 イスラエル・スタートアップネイション
ヤングライダー賞 NTTプロサイクリング
女子レース 第3ステージ結果
1位 ターニャ・エラス(ドイツ、キャニオン・スラム)
2位 クロエ・ダイガート(アメリカ、トゥエンティ20)
3位 エイプリル・トレーシー(イギリス、ドロップス)
女子レース 第4ステージ結果
1位 エイプリル・トレーシー(イギリス、ドロップス)
2位 アンナ・ヘンダーソン(イギリス、サンウェブ)
3位 ローレン・ステフェンス(アメリカ、ティブコ・シリコンバレーバンク)
総合成績(マイヨジョーヌ)
1位 ティブコ・シリコンバレーパーク
2位 ドロップス
3位 キャニオン・スラム
その他の特別賞
ポイント賞 キャニオン・スラム
山岳賞 ドロップス
ヤングライダー賞 キャニオン・スラム