アスタナがチームキャンプの実施と、2020年シーズンの予定を発表。チームはブエルタ・ア・ブルゴスでレース参戦再開し、ミゲルアンヘル・ロペスとアレクセイ・ルツェンコはツール出場、ヤコブ・フルサンはジロ出場となる予定だ。



シーズン再開のプランを発表したアスタナシーズン再開のプランを発表したアスタナ (c)CorVos
アスタナが再始動目前の2020年シーズンに向けての概要を発表。レース活動再開前の7月中旬には、トレーニングキャンプが実施される予定だ。チームは選手のトレーニングプランやロジスティクスを考慮し、2グループに分けることで移動を最小限に抑えるという。スペインのシエラネバダに集まるのは、スペイン在住の選手と7月に渡航予定のコロンビア選手。それ以外の選手はイタリアのドロミテに集結する。

チームの初戦は7月28日から8月1日に予定されているブエルタ・ア・ブルゴスとなり、イタリアのクラシック(ストラーデ・ビアンケ、ミラノ~サンレモ)連戦とツール・ド・ポローニュと続くという。

アレクサンドル・ヴィノクロフGMは「幸運なことに、全てが徐々に通常に戻りつつある。しばらくの間は我々は一定の制限を受けながらの生活を続けていくが、このまま上手く進めば、UCIのカレンダーは実現すると確信している。選手たちは既に100%でロードトレーニングを行い、シーズン再開に向けて準備を進めている」とプレスリリース内でコメントする。

ヴォルタ・アン・アルガルヴェでステージ優勝を果たしているミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ)ヴォルタ・アン・アルガルヴェでステージ優勝を果たしているミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ) (c)CorVos
スポーツディレクターのドミトリー・フォフォノフ氏は、レース主催者と協力し調整できているので殆どのレースに参加することを確認しているとし、シーズン再開については楽観視しているという。「選手たち全員の気分はよく、モチベーションも上がってきている。我々全員がレースが始まることを楽しみにしているよ」と語る。

また、ヴィノクロフGMはプレスリリース内でツール・ド・フランスとジロ・デ・イタリアの主要選手を発表。「短縮されたシーズンの目標は今までと変わらずグランツールでの活躍。参戦プランなどの計画は変更せず、ミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア)がツールでリーダーを務める。ジロではヤコブ・フルサン(デンマーク)がエースだ。カザフスタンのナショナルチャンピオン、アレクセイ・ルツェンコはツール出場予定だ」と言う。

以下は主要3選手のコメントを紹介しよう。

ツール初出場予定のミゲルアンヘル・ロペス

自宅でのローラートレーニングと待機していた長い時間を経て、ついに我々は外でトレーニングできる機会を得た。全員が計画通りにレースが再開することを願っているし、再開は選手やチーム、スポンサーにとって重要なこと。だから、今はいい状態に戻ろうとトレーニングを積んでいる。ツール初出場に向けてモチベーションは高く、興奮しているので、できる限りの準備を進めているよ。ツールはキャリアの中で大きな一歩となるだろう。

ジロでエースを務めるヤコブ・フルサン

2020年シーズン既にブエルタ・ア・アンダルシアで総合優勝を果たしているヤコブ・フルサン(デンマーク、アスタナ)2020年シーズン既にブエルタ・ア・アンダルシアで総合優勝を果たしているヤコブ・フルサン(デンマーク、アスタナ) (c)CorVos
レース再開を楽しみにしているし、計画通り進んでいくことを願っている。自分自身はストラーデ・ビアンケからシーズンがスタートするけど、その前のチームキャンプを楽しみしている。今シーズンは最初から全力をかける準備をしておかなければならないから、キャンプはシーズン再開に大いに役立つと思うし、あっという間の出来事になるだろう。ジロは元々のプログラムでもあって、そのままの状態で嬉しいよ。チームリーダーとなれることを楽しみしている。

ツール出場予定のアレクセイ・ルツェンコ

今は初戦をいい状態で臨めるようハードワークを行っている。今年は通常のシーズンではなく、8月から11月までレースが詰め込まれており、誰もが結果を求めてくるので簡単なレースや重要でないレースは一切ない。どのレースも激しい戦いが繰り広げられるだろう。シーズン再開はストラーデ・ビアンケを予定していて、そこでは100%の力で臨みたい。ツールは非常に厳しいレースになると思うけど、素晴らしいレースであることを自分自身に見せたい。


text:Gakuto Fujiwara

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