2020/02/13(木) - 15:51
ツアー・コロンビア2.1の2日目は集団スプリントで決着。パワフルに突き進んだフアン・モラノ(コロンビア、UAEチームエミレーツ)がアルバロホセ・ホッジ(コロンビア、ドゥクーニンク・クイックステップ)を下して今季初勝利を挙げた。
各種リーダージャージを独占中のEFプロサイクリングが登場 (c)CorVos
コロンビアを舞台に開催中のツアー・コロンビア2.1は、初日のチームタイムトライアルを終えてマスドステージに移行する。ボヤカ県の街パイパをスタートし、1周30.4kmの周回コースを4周してからフィニッシュラインが敷かれた街ドゥイタマを目指す。オールフラットのスプリントステージと言えど、標高2500m付近を走るため過酷であることには変わりない。
レースは南米のコンチネンタルチームやナショナルチーム勢10名による逃げが決まり、総合首位ヨナタン・カイセド(エクアドル)擁するEFプロサイクリングや、スプリンターチーム率いるメイン集団が2分前後の差でコントロールする展開で進む。逃げグループ、メイン集団共にハイペースを維持したまま走り、終盤に入ってもメイン集団は逃げを射程圏内に捉えながら距離を消化していった。
エガン・ベルナル(コロンビア)をエースに据えるチームイネオスが集団前方をキープ (c)CorVos
リラックスした様子のエガン・ベルナル(コロンビア、チームイネオス) (c)CorVos
残り4kmを切って最後まで逃げていたメンバーをキャッチすると同時に激しい位置取り合戦がスタートする。アルバロホセ・ホッジ(コロンビア)で勝利を狙うドゥクーニンク・クイックステップがリードアウトトレインを組み、昨年大会でステージ優勝を挙げているボブ・ユンゲルス(ルクセンブルク)とジュリアン・アラフィリップ(フランス)が他チームの並びかけを許すことなく突き進んだ。ポジション取りに尽力したアラフィリップは集団から離れてフィニッシュしており、総合成績狙いではないことを示唆している。
フィニッシュラインが近づいてもなおドゥクーニンク・クイックステップの優位は揺るがず、ベルト・ファンレルベルフ(ベルギー)がホッジを引き連れてリードアウトを開始する。しかしこの動きを見たリードアウトの名手マキシミリアーノ・リケーゼ(アルゼンチン、UAEチームエミレーツ)が、エースのフアン・モラノ(コロンビア、UAEチームエミレーツ)をホッジの背後に滑り込ませた。
ホッジは残り150mからスプリントを始めたものの、ファンレルベルフのスリップストリームを使ったモラノが伸びた。大柄な体格から繰り出されるパワフルな加速でホッジをパスし、先頭を譲ることなくフィニッシュ。不出場のフェルナンド・ガビリア(コロンビア)に代わりスプリントエースを担ったモラノが、ホームタウンで嬉しい今季初勝利を挙げてみせた。
集団スプリントを制したフアン・モラノ(コロンビア、UAEチームエミレーツ) (c)CorVos
集団スプリントを制したフアン・モラノ(コロンビア、UAEチームエミレーツ) (c)CorVos
マンサナ・ポストボンから2019年にUAEチームエミレーツ入りし、主にフェルナンド・ガビリア(コロンビア)やジャスパー・フィリプセン(ベルギー)のリードアウト役を担ってきたモラノ。ガビリアがサンフアンで3勝、ルイ・コスタ(ポルトガル)がサウジツアー1勝+総合3位、タデイ・ポガチャル(スロベニア)がヴァレンシアナでステージ2勝+総合優勝と波に乗るチームに早くも8勝目をもたらした。
「このレースに対してフィジカルもメンタルも最高の状態で臨むことができた。僕の家からもすぐ近くで、家族が見にきてくれた前で勝つだなんてこれ以上無い喜びだ。スプリントに関して言えば、最大のライバルはホッジになるだろうと思っていたけれど、マックス(リケーゼ)のリードアウトから残り200mで完璧なスプリントに持ち込むことができた。いつもトレーニングに使っている道だったので地の利もあったし、そこにチームメイトたちの素晴らしい働きが加わった。最高の勝利だ」と喜ぶモラノはポイント賞リーダージャージも獲得。22歳の弟ダヴィド・モラノ(コロンビア、コロンビアナショナルチーム)もステージ9位に入っており、モラノ家にとって最良の1日となった。
ホームレースで嬉しい勝利を挙げた集団スプリントを制したフアン・モラノ(コロンビア、UAEチームエミレーツ) (c)tourcolombiauci.com
この日はコロンビア勢がトップ10内に1位と2位、4〜6位、9位、10位と7名を送り込むコロンビア旋風が巻き起こった。総合成績で上位5名を占めるEFプロサイクリング勢は変わらず、総合6位と7位につけていたアラフィリップとユンゲルスが遅れたため、それ以降の選手が順位を上げている。

コロンビアを舞台に開催中のツアー・コロンビア2.1は、初日のチームタイムトライアルを終えてマスドステージに移行する。ボヤカ県の街パイパをスタートし、1周30.4kmの周回コースを4周してからフィニッシュラインが敷かれた街ドゥイタマを目指す。オールフラットのスプリントステージと言えど、標高2500m付近を走るため過酷であることには変わりない。
レースは南米のコンチネンタルチームやナショナルチーム勢10名による逃げが決まり、総合首位ヨナタン・カイセド(エクアドル)擁するEFプロサイクリングや、スプリンターチーム率いるメイン集団が2分前後の差でコントロールする展開で進む。逃げグループ、メイン集団共にハイペースを維持したまま走り、終盤に入ってもメイン集団は逃げを射程圏内に捉えながら距離を消化していった。


残り4kmを切って最後まで逃げていたメンバーをキャッチすると同時に激しい位置取り合戦がスタートする。アルバロホセ・ホッジ(コロンビア)で勝利を狙うドゥクーニンク・クイックステップがリードアウトトレインを組み、昨年大会でステージ優勝を挙げているボブ・ユンゲルス(ルクセンブルク)とジュリアン・アラフィリップ(フランス)が他チームの並びかけを許すことなく突き進んだ。ポジション取りに尽力したアラフィリップは集団から離れてフィニッシュしており、総合成績狙いではないことを示唆している。
フィニッシュラインが近づいてもなおドゥクーニンク・クイックステップの優位は揺るがず、ベルト・ファンレルベルフ(ベルギー)がホッジを引き連れてリードアウトを開始する。しかしこの動きを見たリードアウトの名手マキシミリアーノ・リケーゼ(アルゼンチン、UAEチームエミレーツ)が、エースのフアン・モラノ(コロンビア、UAEチームエミレーツ)をホッジの背後に滑り込ませた。
ホッジは残り150mからスプリントを始めたものの、ファンレルベルフのスリップストリームを使ったモラノが伸びた。大柄な体格から繰り出されるパワフルな加速でホッジをパスし、先頭を譲ることなくフィニッシュ。不出場のフェルナンド・ガビリア(コロンビア)に代わりスプリントエースを担ったモラノが、ホームタウンで嬉しい今季初勝利を挙げてみせた。


マンサナ・ポストボンから2019年にUAEチームエミレーツ入りし、主にフェルナンド・ガビリア(コロンビア)やジャスパー・フィリプセン(ベルギー)のリードアウト役を担ってきたモラノ。ガビリアがサンフアンで3勝、ルイ・コスタ(ポルトガル)がサウジツアー1勝+総合3位、タデイ・ポガチャル(スロベニア)がヴァレンシアナでステージ2勝+総合優勝と波に乗るチームに早くも8勝目をもたらした。
「このレースに対してフィジカルもメンタルも最高の状態で臨むことができた。僕の家からもすぐ近くで、家族が見にきてくれた前で勝つだなんてこれ以上無い喜びだ。スプリントに関して言えば、最大のライバルはホッジになるだろうと思っていたけれど、マックス(リケーゼ)のリードアウトから残り200mで完璧なスプリントに持ち込むことができた。いつもトレーニングに使っている道だったので地の利もあったし、そこにチームメイトたちの素晴らしい働きが加わった。最高の勝利だ」と喜ぶモラノはポイント賞リーダージャージも獲得。22歳の弟ダヴィド・モラノ(コロンビア、コロンビアナショナルチーム)もステージ9位に入っており、モラノ家にとって最良の1日となった。

この日はコロンビア勢がトップ10内に1位と2位、4〜6位、9位、10位と7名を送り込むコロンビア旋風が巻き起こった。総合成績で上位5名を占めるEFプロサイクリング勢は変わらず、総合6位と7位につけていたアラフィリップとユンゲルスが遅れたため、それ以降の選手が順位を上げている。
ツアー・コロンビア2.1 2020 第2ステージ結果
1位 | フアン・モラノ(コロンビア、UAEチームエミレーツ) | 3:12:09 |
2位 | アルバロホセ・ホッジ(コロンビア、ドゥクーニンク・クイックステップ) | |
3位 | イタマル・アインホルン(イスラエル、イスラエル・スタートアップネイション) | |
4位 | ヨナタン・レストレポ(コロンビア、アンドローニジョカトリ・シデルメク) | |
5位 | エドウィン・アヴィラ(コロンビア、イスラエル・スタートアップネイション) | |
6位 | ブラヤン・ゴメス(コロンビア、エキッポ・コンチネンタル・スペルジオス) | |
7位 | コリン・ジョイス(アメリカ、ラリーサイクリング) | |
8位 | マルコ・ベンファット(イタリア、バルディアーニCSFファイザネ) | |
9位 | ダヴィド・モラノ(コロンビア、コロンビアナショナルチーム) | |
10位 | アレハンドロ・バロン(コロンビア、チームイルミネイト) |
個人総合成績
1位 | ヨナタン・カイセド(エクアドル、EFプロサイクリング) | 3:30:10 |
2位 | セルジオ・イギータ(コロンビア、EFプロサイクリング) | |
3位 | ダニエル・マルティネス(コロンビア、EFプロサイクリング) | |
4位 | ティージェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ、EFプロサイクリング) | |
5位 | ローソン・クラドック(アメリカ、EFプロサイクリング) | 0:09 |
6位 | ベルト・ファンレルベルフ(ベルギー、ドゥクーニンク・クイックステップ) | 0:45 |
7位 | ヤニック・シュタイムレ(ドイツ、ドゥクーニンク・クイックステップ) | |
8位 | エガン・ベルナル(コロンビア、チームイネオス) | 0:46 |
9位 | リチャル・カラパス(エクアドル、チームイネオス) | |
10位 | ジョナタン・ナルバエス(エクアドル、チームイネオス) |
その他の特別賞
ポイント賞 | フアン・モラノ(コロンビア、UAEチームエミレーツ) |
ヤングライダー賞 | セルジオ・イギータ(コロンビア、EFプロサイクリング) |
チーム総合成績 | EFプロサイクリング |
text:So.Isobe
photo:CorVos
photo:CorVos
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