マレーシアを舞台に25回目のツール・ド・ランカウイが開幕。入部正太朗(NTTプロサイクリング)や石上優大と中根英登(NIPPOデルコ・ワンプロヴァンス)、愛三工業レーシングチーム、宇都宮ブリッツェンが参加する大会初日に2名による逃げ切りが決まった。
コタキナバルで開催されたチームプレゼンテーション。25回目のツール・ド・ランカウイが開幕した (c)www.ltdlangkawi.my
入部正太朗らNTTプロサイクリングが登壇。後ろにはNIPPOデルコ・ワンプロヴァンスが控える (c)www.ltdlangkawi.my
3年ぶり、通算9回目の出場となる愛三工業レーシングチーム (c)www.ltdlangkawi.my
マレーシアを舞台に、アジア最高峰のステージレースとして歴史を重ねて来たツール・ド・ランカウイ(UCI2.Pro)が開幕した。
記念すべき25回目を迎える2020年大会は連年から大きく様変わりを果たした。開幕前日には顔見せクリテリウムの「マレーシア・インターナショナル・クリテリウムレース」がボルネオ島(カリマンタン島)のコタキナバルで開催され、選手たちは当日中に飛行機で1000km離れたクチンへと移動して翌日からメインレース初日を迎える。さらに閉幕翌日にはワンデーレースの「マレーシア・インターナショナル・クラシックレース(UCI1.1)」が追加されたことで、会期中に陸海空移動を伴う10日間に及ぶ壮大なツアーとなっている。
マレーシア・インターナショナル・クリテリウムレースを制したマキシミリアン・ヴァルシャイド(ドイツ、NTTプロサイクリング) (c)www.ltdlangkawi.my
平坦ステージ中心の8日間ではあるものの、第4ステージには数多くの登坂勝負が繰り広げられて来たランカウイ名物の超級山岳フィニッシュ「ゲンティンハイランド」が控えており、ここでのステージ成績がそのまま総合成績に直結する。
今年はワールドチームとして唯一NTTプロサイクリングが出場し、全日本王者の入部正太朗がいよいよシーズンイン。石上優大と中根英登をメンバー入りさせているNIPPOデルコ・ワンプロヴァンスや、2017年から3年ぶり、通算9回目の出場となる愛三工業レーシングチーム(メンバーは伊藤雅和、住吉宏太、岡本隼、草場啓吾、大前翔、貝原涼太)、そして2016年以来の海外レース参戦となる宇都宮ブリッツェン(増田成幸、鈴木譲、鈴木龍、西村大輝、小野寺玲、中村魁斗)など15名の日本人選手が参戦中だ。
マキシミリアン・ヴァルシャイド(ドイツ)のスプリントを狙うNTTプロサイクリング (c)www.ltdlangkawi.my
85.6kmのショートステージに向けて出発していく選手たち (c)www.ltdlangkawi.my
最大5分半差を付けて逃げたスラキット・ブーンラタナタナコーン(タイ、タイランドコンチネンタルサイクリングチーム)とイェフゲニー・フェドロフ(カザフスタン、ヴィノ・アスタナモータース) (c)www.ltdlangkawi.my
マキシミリアン・ヴァルシャイド(NTTプロサイクリング)が勝利したクリテリウムレースから空路移動を挟み、ボルネオ島最大の街クチンを舞台にメインレースが開幕した。周回数が減らされたことで距離85.6kmのショートレースとなり、序盤から出入りの激しい高速レースとなった。
47.4km/hという平均スピードで序盤の30分間を走り、イェフゲニー・フェドロフ(カザフスタン、ヴィノ・アスタナモータース)とスラキット・ブーンラタナタナコーン(タイ、タイランドコンチネンタルサイクリングチーム)が飛び出したことで集団はペースを落とす。その隙にフェドロフとブーンラタナタナコーンはペースを落とさず最大5分半ものリードを稼ぐことに成功した。
逃げる二人を追うメイン集団。NTTプロサイクリングがハイペースを刻んだ (c)www.ltdlangkawi.my
ブーンラタナタナコーンを引き離した19歳のイェフゲニー・フェドロフ(カザフスタン、ヴィノ・アスタナモータース)がUCIレース初勝利 (c)www.ltdlangkawi.my
メイン集団では入部を含むNTTプロサイクリング勢が追走を試みたものの、「タイの選手と上手く協調できてフルガスで走った」と言うフェドロフとブーンラタナタナコーンとの差は思うように縮まらない。高速で突き進む集団内では位置取り争いが激化したが、最初に与えた5分半のリードはあまりにも大きかった。
結果的にフェドロフとブーンラタナタナコーンが1分以上のリードを保ったまま逃げ切り、フィニッシュ前で力強く加速した19歳のフェドロフがキャリア初勝利。メイン集団では早駆けしたアフメト・オーケン(トルコ、チームサプラサイクリング)が先着し、ヴァルシャイドが全体の4番手となった。
フィニッシュ後の選手を冷やす放水 (c)www.ltdlangkawi.my
終盤の落車に巻き込まれた増田成幸(宇都宮ブリッツェン) (c)www.ltdlangkawi.my
ステージ表彰。イェフゲニー・フェドロフ(カザフスタン、ヴィノ・アスタナモータース)が中央に上がる (c)www.ltdlangkawi.my
これによってフェドロフが総合リーダーとなり、ポイント賞とヤングライダー賞を獲得したほか、さらヴィノ・アスタナモータースはチーム成績首位にも立っている。なお終盤に発生した落車には増田が巻き込まれたものの、軽傷で済んでいるという。
選手たちはその日のうちに再び空路でマレー半島に移動し、2日目のスタート地点であるクアラ・トレンガヌへ。海岸線に沿って南下するコースはオールフラットで、リベンジを狙うスプリンターが勝利を狙いに来るはずだ。



マレーシアを舞台に、アジア最高峰のステージレースとして歴史を重ねて来たツール・ド・ランカウイ(UCI2.Pro)が開幕した。
記念すべき25回目を迎える2020年大会は連年から大きく様変わりを果たした。開幕前日には顔見せクリテリウムの「マレーシア・インターナショナル・クリテリウムレース」がボルネオ島(カリマンタン島)のコタキナバルで開催され、選手たちは当日中に飛行機で1000km離れたクチンへと移動して翌日からメインレース初日を迎える。さらに閉幕翌日にはワンデーレースの「マレーシア・インターナショナル・クラシックレース(UCI1.1)」が追加されたことで、会期中に陸海空移動を伴う10日間に及ぶ壮大なツアーとなっている。

平坦ステージ中心の8日間ではあるものの、第4ステージには数多くの登坂勝負が繰り広げられて来たランカウイ名物の超級山岳フィニッシュ「ゲンティンハイランド」が控えており、ここでのステージ成績がそのまま総合成績に直結する。
今年はワールドチームとして唯一NTTプロサイクリングが出場し、全日本王者の入部正太朗がいよいよシーズンイン。石上優大と中根英登をメンバー入りさせているNIPPOデルコ・ワンプロヴァンスや、2017年から3年ぶり、通算9回目の出場となる愛三工業レーシングチーム(メンバーは伊藤雅和、住吉宏太、岡本隼、草場啓吾、大前翔、貝原涼太)、そして2016年以来の海外レース参戦となる宇都宮ブリッツェン(増田成幸、鈴木譲、鈴木龍、西村大輝、小野寺玲、中村魁斗)など15名の日本人選手が参戦中だ。



マキシミリアン・ヴァルシャイド(NTTプロサイクリング)が勝利したクリテリウムレースから空路移動を挟み、ボルネオ島最大の街クチンを舞台にメインレースが開幕した。周回数が減らされたことで距離85.6kmのショートレースとなり、序盤から出入りの激しい高速レースとなった。
47.4km/hという平均スピードで序盤の30分間を走り、イェフゲニー・フェドロフ(カザフスタン、ヴィノ・アスタナモータース)とスラキット・ブーンラタナタナコーン(タイ、タイランドコンチネンタルサイクリングチーム)が飛び出したことで集団はペースを落とす。その隙にフェドロフとブーンラタナタナコーンはペースを落とさず最大5分半ものリードを稼ぐことに成功した。


メイン集団では入部を含むNTTプロサイクリング勢が追走を試みたものの、「タイの選手と上手く協調できてフルガスで走った」と言うフェドロフとブーンラタナタナコーンとの差は思うように縮まらない。高速で突き進む集団内では位置取り争いが激化したが、最初に与えた5分半のリードはあまりにも大きかった。
結果的にフェドロフとブーンラタナタナコーンが1分以上のリードを保ったまま逃げ切り、フィニッシュ前で力強く加速した19歳のフェドロフがキャリア初勝利。メイン集団では早駆けしたアフメト・オーケン(トルコ、チームサプラサイクリング)が先着し、ヴァルシャイドが全体の4番手となった。



これによってフェドロフが総合リーダーとなり、ポイント賞とヤングライダー賞を獲得したほか、さらヴィノ・アスタナモータースはチーム成績首位にも立っている。なお終盤に発生した落車には増田が巻き込まれたものの、軽傷で済んでいるという。
選手たちはその日のうちに再び空路でマレー半島に移動し、2日目のスタート地点であるクアラ・トレンガヌへ。海岸線に沿って南下するコースはオールフラットで、リベンジを狙うスプリンターが勝利を狙いに来るはずだ。
ツール・ド・ランカウイ2020 第1ステージ結果
1位 | イェフゲニー・フェドロフ(カザフスタン、ヴィノ・アスタナモータース) | 1:51:01 |
2位 | スラキット・ブーンラタナタナコーン(タイ、タイランドコンチネンタルサイクリングチーム) | 0:03 |
3位 | アフメト・オーケン(トルコ、チームサプラサイクリング) | 1:17 |
4位 | マキシミリアン・ヴァルシャイド(ドイツ、NTTプロサイクリング) | |
5位 | マッテオ・ペルッキ(イタリア、バルディアーニCSFファイザネ) | |
6位 | ジョルジオウス・ボグラス(ギリシャ、SSIOSミオジーサイクリングチーム) | |
7位 | タジ・ジョーンズ(オーストラリア、ARAプロレーシングサンシャインコースト) | |
8位 | ジョヴァンニ・ロナルディ(イタリア、バルディアーニCSFファイザネ) | |
9位 | ルーカ・パチオーニ(イタリア、アンドローニジョカトリ・シデルメク) | |
10位 | モハメドハリフ・サレー(マレーシア、トレンガヌInc.TSGサイクリングチーム) |
個人総合成績
1位 | イェフゲニー・フェドロフ(カザフスタン、ヴィノ・アスタナモータース) | 1:50:45 |
2位 | スラキット・ブーンラタナタナコーン(タイ、タイランドコンチネンタルサイクリングチーム) | 0:09 |
3位 | アフメト・オーケン(トルコ、チームサプラサイクリング) | 1:29 |
4位 | ベン・ヴァンダム(オーストラリア、チームブリッジレーン) | 1:31 |
5位 | アイマン・チャフヤディ(シンガポール、Pgnロードサイクリングチーム) | 1:32 |
6位 | マイケル・ヴィンク(ニュージーランド、セントジョージコンチネンタルサイクリングチーム) | |
7位 | ベルナルド・ファンアールト(シンガポール、Pgnロードサイクリングチーム) | |
8位 | マキシミリアン・ヴァルシャイド(NTTプロサイクリング) | 1:33 |
9位 | マッテオ・ペルッキ(イタリア、バルディアーニCSFファイザネ) | |
10位 | ジョルジオウス・ボグラス(ギリシャ、SSIOSミオジーサイクリングチーム) |
その他の特別賞
ポイント賞 | イェフゲニー・フェドロフ(カザフスタン、ヴィノ・アスタナモータース) |
ヤングライダー賞 | イェフゲニー・フェドロフ(カザフスタン、ヴィノ・アスタナモータース) |
チーム総合成績 | ヴィノ・アスタナモータース |
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