タイ、チェンライで開催中のアジアマウンテンバイク選手権。大会3日目にはクロスカントリー競技が始まり、男子ジュニアに出場した松本一成が大会2連覇を達成。日本は初日に行われたチームリレーでも金メダルを獲得している。
初日のチームリレーで金メダルを獲得した日本チーム(北林力、今井美穂、川口うらら、松本一成、山本幸平) photo:Hisanori.Ueda
日本人選手の冬季合宿でもおなじみのタイ、チェンライを舞台に開催されているMTBアジア選手権。JCFのマウンテンバイクヘッドコーチを務める鈴木雷太氏によれば、コースは「赤土の粒子の細かいダスティーな路面に、きつい登りとスイッチバックスのコーナーやジャンプにバームの人工物などバリエーションが豊富で、クライミングも長い登りやきつい登りなどバランスの取れた」もの。
オリンピックの代表先行ポイント争いでも非常に重要なレースであり、日本勢は男女ともにトップ選手が集結。特に混戦状態の女子はランキング首位を走る今井美穂(CO2bicycle)を筆頭に、松本璃奈(TEAM SCOTT)、五輪狙いを公言した末政実緒(ヨツバサイクル)らが集った。
日本勢はXCOに向けてのコンディションチェックとライバルの様子を探る目的も兼ねて出場した初日チームリレー(メンバーは北林力、今井美穂、川口うらら、松本一成、山本幸平)で狙い通り金メダルを獲得し、モチベーション高く大会3日目のクロスカントリー競技に臨んだ。
川口うらら(日本)は女子U23で銀メダルを獲得 photo:Hisanori.Ueda
13時から行われた女子U23レース(川口うらら、佐藤寿美)の距離は4.8kmx4周。「スタートから落ち着いてスルスルと前に抜け出す形で川口は20秒ほど差をつけるが、2周目に暑さのために失速。1周目とは別人の苦しい顔で坂を上る。2回あるフィードゾーンでギンギンに冷やした水をザブザブとかぶり、3周目には復活し追い上げを開始した。ファイナルラップはトップのタイの選手よりも明らかに早いスピードで登り差を詰めるが追いつけず2位でゴールとなった。 佐藤はスタートから集団に飲み込まれた形でスタートしたが、2周目の下りセクションで激しく落車をしリタイヤとなった」(鈴木ヘッドコーチ)。
気温30℃を超える過酷なコンディションの中、15時には男子U23(北林力、村上功太郎、山口創平)が、その4分後には男子ジュニア(松本一成、中島渉)がスタート。U23の村上功太は3位銅メダルを獲得し、4周回で行われた男子ジュニアでは韓国選手を突き放した松本一成が勝利し。アジア選手権2連覇を達成している。
男子ジュニアで優勝した松本一成(日本) photo:Hisanori.Ueda
男子U23レースを走る村上功太郎(日本) photo:Hisanori.Ueda
追い上げる走りでU23銀メダルを獲得した村上功太郎(日本) photo:Hisanori.Ueda
以下は鈴木ヘッドコーチによるレポート。
「優勝候補は中国と日本の北林。スタートは北林を先頭に4番手に村上で森の中へ消えていった。最初の登りで中国にトップを譲るが、2番手で一緒に走る。1周目後半きつい登りでじわじわと離れ始めて2周目には1分以上の差が付き、2位にカザフスタン、3位に北林、4位に村上の順。3周目後半4位集団の先頭で会った村上一人だけ涼し気な表情でハイペースで登りをこなしグングンと走り、北林を抜いて単独3位で2位のカザフスタンを追う。ファイナルラップに入り2位カザフスタンとの差を縮めてきていたが、2位のカザフスタンも粘りそのまま3位でゴールとなった。北林は4周目からペースを落としてしまったが、最後持ち直し6位となった。 山口は体調不良で24位の-2Lapの結果となった。」
アジアチャンピオンジャージを守った松本一成と、3位銅メダルの中島渉、男子U23銀メダルの村上功太郎 photo:Hisanori.Ueda
「男子U23がスタートしてから時差スタートの15時04分に男子ジュニア(4.8kmx4周)松本一成、中島渉がスタートした。勝負は後半という指示に従い松本を先頭に2位に韓国、3位に中島の先頭集団で終始レースは進んだ。途中中島は3度ほど遅れをとり10-15秒ほどの差を開けてしまう場面もあったが、あきらめずに粘りに粘り、追いついた。ファイナルラップの中盤2番手で松本をマークしていた韓国がしびれを切らしアタック。それに合わせる形でアタックをし一気に10秒ほど放し、そのまま優勝となりアジア2連覇を飾った。3位で中島がゴール。」
レポートはJCFより転載。

日本人選手の冬季合宿でもおなじみのタイ、チェンライを舞台に開催されているMTBアジア選手権。JCFのマウンテンバイクヘッドコーチを務める鈴木雷太氏によれば、コースは「赤土の粒子の細かいダスティーな路面に、きつい登りとスイッチバックスのコーナーやジャンプにバームの人工物などバリエーションが豊富で、クライミングも長い登りやきつい登りなどバランスの取れた」もの。
オリンピックの代表先行ポイント争いでも非常に重要なレースであり、日本勢は男女ともにトップ選手が集結。特に混戦状態の女子はランキング首位を走る今井美穂(CO2bicycle)を筆頭に、松本璃奈(TEAM SCOTT)、五輪狙いを公言した末政実緒(ヨツバサイクル)らが集った。
日本勢はXCOに向けてのコンディションチェックとライバルの様子を探る目的も兼ねて出場した初日チームリレー(メンバーは北林力、今井美穂、川口うらら、松本一成、山本幸平)で狙い通り金メダルを獲得し、モチベーション高く大会3日目のクロスカントリー競技に臨んだ。

13時から行われた女子U23レース(川口うらら、佐藤寿美)の距離は4.8kmx4周。「スタートから落ち着いてスルスルと前に抜け出す形で川口は20秒ほど差をつけるが、2周目に暑さのために失速。1周目とは別人の苦しい顔で坂を上る。2回あるフィードゾーンでギンギンに冷やした水をザブザブとかぶり、3周目には復活し追い上げを開始した。ファイナルラップはトップのタイの選手よりも明らかに早いスピードで登り差を詰めるが追いつけず2位でゴールとなった。 佐藤はスタートから集団に飲み込まれた形でスタートしたが、2周目の下りセクションで激しく落車をしリタイヤとなった」(鈴木ヘッドコーチ)。
気温30℃を超える過酷なコンディションの中、15時には男子U23(北林力、村上功太郎、山口創平)が、その4分後には男子ジュニア(松本一成、中島渉)がスタート。U23の村上功太は3位銅メダルを獲得し、4周回で行われた男子ジュニアでは韓国選手を突き放した松本一成が勝利し。アジア選手権2連覇を達成している。



以下は鈴木ヘッドコーチによるレポート。
「優勝候補は中国と日本の北林。スタートは北林を先頭に4番手に村上で森の中へ消えていった。最初の登りで中国にトップを譲るが、2番手で一緒に走る。1周目後半きつい登りでじわじわと離れ始めて2周目には1分以上の差が付き、2位にカザフスタン、3位に北林、4位に村上の順。3周目後半4位集団の先頭で会った村上一人だけ涼し気な表情でハイペースで登りをこなしグングンと走り、北林を抜いて単独3位で2位のカザフスタンを追う。ファイナルラップに入り2位カザフスタンとの差を縮めてきていたが、2位のカザフスタンも粘りそのまま3位でゴールとなった。北林は4周目からペースを落としてしまったが、最後持ち直し6位となった。 山口は体調不良で24位の-2Lapの結果となった。」

「男子U23がスタートしてから時差スタートの15時04分に男子ジュニア(4.8kmx4周)松本一成、中島渉がスタートした。勝負は後半という指示に従い松本を先頭に2位に韓国、3位に中島の先頭集団で終始レースは進んだ。途中中島は3度ほど遅れをとり10-15秒ほどの差を開けてしまう場面もあったが、あきらめずに粘りに粘り、追いついた。ファイナルラップの中盤2番手で松本をマークしていた韓国がしびれを切らしアタック。それに合わせる形でアタックをし一気に10秒ほど放し、そのまま優勝となりアジア2連覇を飾った。3位で中島がゴール。」
レポートはJCFより転載。
クロスカントリーチームリレー結果
1位 | 日本(北林力、今井美穂、川口うらら、松本一成、山本幸平) | 1:29:05 |
2位 | タイ | 1:33:37 |
3位 | カザフスタン | 1:34:31 |
女子U23結果
1位 | ナタリー・パンヤワン(タイ) | 1:29:25 |
2位 | 川口うらら(日本) | 1:30:07 |
3位 | スラッティヤ・ブッパ(タイ) | 1:32:54 |
DNF | 佐藤寿美(日本) |
男子U23結果
1位 | リュウ・シャンジン(中国) | 1:25.51 |
2位 | 村上功太郎(日本) | 1:30:05 |
3位 | デニス・セルジイェンコ(カザフスタン) | 1:26:44 |
6位 | 北林力(日本) | 1:32:16 |
24位 | 山口創平(日本) | LAP |
男子ジュニア結果
1位 | 松本一成(日本) | 1:12:41 |
2位 | ヘオ・スンス(韓国) | 1:12:58 |
3位 | 中島渉(日本) | 1:13:56 |
Photo:Hisanori.Ueda
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