バーレーン・メリダを離脱し、2020年シーズンの所属先が決まっていなかったローハン・デニス(オーストラリア)がチームイネオスに移籍する。2年連続世界TTチャンピオンに輝いたデニスがフルームやトーマス、ベルナルらのチームメイトとして走ることになる。


チームイネオスバージョンの個人TT世界チャンピオンジャージを披露したローハン・デニス(オーストラリア)チームイネオスバージョンの個人TT世界チャンピオンジャージを披露したローハン・デニス(オーストラリア) photo:Team INEOS
これまでジロ・デ・イタリア、ツール・ド・フランス、ブエルタ・ア・エスパーニャすべてでステージ優勝を経験し、トラック団体追い抜きで2度の金メダルを獲得している29歳のローハン・デニス。2019年はBMCレーシングからバーレーン・メリダに移籍したが、ステージ優勝のチャンスがあると見られた個人タイムトライアル前日のツール第12ステージに突如リタイアし、それ以降戦線を離脱した。久々のレース出場となった世界選手権個人タイムトライアルでは、チームスポンサー外の黒塗りバイクに乗ってタイトル防衛を果たしている。

デニスの移籍先について様々な憶測が飛ぶ中、12月9日、イギリスのチームイネオスが獲得を発表した。世界TTチャンピオンのデニスがクリストファー・フルーム(イギリス)やゲラント・トーマス(イギリス)、エガン・ベルナル(コロンビア)、リチャル・カラパス(エクアドル)らのチームメイトとなることが決まった。

「プロ入りした時からずっと(このチームに入るのが)夢だった。チーム結成当時からのファンで、このチームで走ることが目標になっていた。だからようやく夢を叶えることができて素晴らしい気分であり、とても大きな栄誉だ。特に自分が情熱を注いでいるタイムトライアルをはじめ、革新に力を入れているチーム。旧知の選手が多く所属しているし、すでに友人関係を築けている」とデニスは語っている。

デニスの初戦は、2015年に総合優勝を飾っているツアー・ダウンアンダー。南オーストラリア州の地元アデレードで開催されるUCIワールドツアーレースでデニスのイネオスジャージ姿がお披露目となる。



text:Kei Tsuji