2019/07/27(土) - 14:40
オリンピックプレ大会を走った海外勢のプロバイクにフォーカス。優勝したディエゴ・ウリッシ(イタリア)のC64をはじめとしたワールドツアー勢、百花繚乱のコンチネンタルチームまで、前後編に分けてフォトレポートします。
1位:ディエゴ・ウリッシ(イタリア、UAEチームエミレーツ) コルナゴ C64
屈強なアシスト陣と共に勝ち逃げに乗り、三国峠の麓から40kmに渡る独走を成功させたディエゴ・ウリッシ(イタリア、UAEチームエミレーツ)。優勝バイクはカンパニョーロのSUPER RECORD EPS(12速)をセットしたコルナゴのC64で、ホイールはBORA ULTRAだ。厳しいコースゆえメインバイクには35を装着していたが、ウリッシは三国峠突入前に50を装着したサブバイクに乗り換えてフィニッシュを目指した。
チェーンリングの歯数は通常の53-39Tだが、カセットは三国峠対策で11-32T。タイヤはヴィットリアのCORESAチューブラー(25c)で、ハンドルはデダエレメンティのステム一体式のALANERA。ステム長145mm/ハンドル幅400mmという一般発売されていない特別品を使用しており、ヘッドキャップを薄型のものに交換しているのもプロバイクらしいポイントだ。
3位:ナンス・ピーターズ(フランス) エディメルクス STOCKEU69
3位銅メダルを獲得したナンス・ピーターズ(フランス)のバイクは、エディメルクスのSTOCKEU69。まだ国内発表されていない2020年モデルの軽量オールラウンドモデルで、アージェードゥーゼル・ラモンディアールのチームメイトであるクレメン・シェヴリエ(フランス)もSTOCKEU69を駆っていた。
ローターのクランクセットとの兼ね合いから、アージェードゥーゼルがシーズンイン直後にカンパニョーロからシマノに変更したのは知られた話。メインコンポはR9150系DURA-ACEだが、ローターの2INPOWER(53-39T)、セラミックスピードのオーバーサイズプーリーケージ、そしてKMCのX11SLチェーンと駆動系の統一感は薄め。三国峠対策でカセットにはULTEGRAグレードの11-32Tを使用していた。ホイールはマヴィックのCOSMIC ULTIMATEで、ブレデシュテインのチューブラータイヤを組み合わせる。ハンドルはステム一体式ALANERA、バーテープはリザードスキン。
5位:ロイック・フリーヘン(ベルギー) キューブ LITENING C:68 DISC
普段ワンティ・グループゴベールに所属するロイック・フリーヘン(ベルギー)が使ったのはキューブのLITENING C:68 DISC。ワンティはディスクブレーキバイクの使用に積極的なチームの一つであり、シーズン序盤からTTバイクもディスク版を導入している。
コンポーネントはR9170系DURA-ACEで、クランクはSTEGESの両側計測式。フリーヘンはスポンサー外品であるセラミックスピードのオーバーサイズプーリーケージを使用しているため、ロゴは黒テープで目隠しされていた。なお前側ローターのみXTRのRT-MT900-Sが使われていた。
ホイールは前後でロゴカラーが異なるチーム仕様のフルクラムSPEED 40Tで、コンチネンタルのプロ供給専用タイヤCOMPETITION PRO LTD(ALX25mm)をセット。ハンドル周りはリッチーだが、昨年と異なりステムとハンドルは黒。蛍光オレンジはバーテープにのみ残されている。
ステフ・クラス(ベルギー) キャニオン Ultimate CF SLX Disc
カチューシャ・アルペシンのチームカラーに塗られたUltimate CF SLX Discは、普段同チームに所属するステフ・クラス(ベルギー)のバイク。コンポーネントはスラムのRED eTap AXSで、ギア構成は前50-37T、後10-28T。
「4」の番号が振られていたホイールは、リム外周部にブレーキ当たり面が確認できる旧世代の303 Firecrest Disc。ディスクローターも旧型だったため、チームのスペア機材だと思われる。タイヤはコンチネンタルのプロ供給専用タイヤCOMPETITION PRO LTD(ALX25mm)。ハンドル周りは全てキャニオン製品で統一される。
ホアン・ボウ(スペイン、NIPPOヴィーニファンティーニ・ファイザネ) デローザ PROTOS
ゼッケン153のデローザ PROTOSは、ホアン・ボウ(スペイン、NIPPOヴィーニファンティーニ・ファイザネ)のバイク。NIPPOはカンパニョーロのSUPER RECORD EPS(12速)を使うが、POWER2MAXを組み込むクランクのみ11速用。もちろんチェーンリングは12速用だ。
ルックのペダル(フランス)、IRCのタイヤ(日本)、POWER2MAX(ドイツ)を除き、FSAのステムやハンドル、セッレイタリアのサドルなどイタリア色濃いアッセンブルがNIPPOの特徴。逃げグループから途中アタックしたフィリッポ・ザッカンティ(イタリア)はIRCが開発を進めている「RACING TEAM」のロゴのみが入ったチューブレスタイヤを運用していた。
コーバ・フーセンス(ベルギー) リドレー FENIX SL
普段ロット・スーダルのU23チームに所属するコーバ・フーセンス(ベルギー)のバイクは、リドレーのエンデュランスモデルであるFENIX SL。チームのメインバイクも同モデルで統一されているようで、快適性が重視されているのがベルギーチームらしい。
コンポーネントはリムブレーキ仕様のRECORD EPS(11速)で、SRMのパワーメーターが組み込まれる。エリートチームは全選手がC-BEARのセラミックBBを使うが、フーセンスのバイクにはステッカーが見当たらないため通常製品を使用していると思われる。ホイールはBORA ULTRA 35、タイヤはヴィットリアのCORSA。リンク式のブレーキアウターワイヤーを使うのはエリートチームと共通だ。
ヨハネス・ホダップ(ドイツ) リドレー FENIX SL
ドイツナショナルチームの一員として走ったヨハネス・ホダップ(普段はザワーランドNRW p/b SKSジャーマニー)。チームバイクはオレンジ一色のリドレーで、ホダップは快適性を重視するFENIX SLを選択している模様。ゴキソの完組ホイール(チームサポート)が非常に目を引く。コンポーネントはカンパニョーロのCHORUS(機械式11速)で、クランクはローター。ペダルのみシマノだ。
text&photo:So.Isobe
1位:ディエゴ・ウリッシ(イタリア、UAEチームエミレーツ) コルナゴ C64
屈強なアシスト陣と共に勝ち逃げに乗り、三国峠の麓から40kmに渡る独走を成功させたディエゴ・ウリッシ(イタリア、UAEチームエミレーツ)。優勝バイクはカンパニョーロのSUPER RECORD EPS(12速)をセットしたコルナゴのC64で、ホイールはBORA ULTRAだ。厳しいコースゆえメインバイクには35を装着していたが、ウリッシは三国峠突入前に50を装着したサブバイクに乗り換えてフィニッシュを目指した。
チェーンリングの歯数は通常の53-39Tだが、カセットは三国峠対策で11-32T。タイヤはヴィットリアのCORESAチューブラー(25c)で、ハンドルはデダエレメンティのステム一体式のALANERA。ステム長145mm/ハンドル幅400mmという一般発売されていない特別品を使用しており、ヘッドキャップを薄型のものに交換しているのもプロバイクらしいポイントだ。
3位:ナンス・ピーターズ(フランス) エディメルクス STOCKEU69
3位銅メダルを獲得したナンス・ピーターズ(フランス)のバイクは、エディメルクスのSTOCKEU69。まだ国内発表されていない2020年モデルの軽量オールラウンドモデルで、アージェードゥーゼル・ラモンディアールのチームメイトであるクレメン・シェヴリエ(フランス)もSTOCKEU69を駆っていた。
ローターのクランクセットとの兼ね合いから、アージェードゥーゼルがシーズンイン直後にカンパニョーロからシマノに変更したのは知られた話。メインコンポはR9150系DURA-ACEだが、ローターの2INPOWER(53-39T)、セラミックスピードのオーバーサイズプーリーケージ、そしてKMCのX11SLチェーンと駆動系の統一感は薄め。三国峠対策でカセットにはULTEGRAグレードの11-32Tを使用していた。ホイールはマヴィックのCOSMIC ULTIMATEで、ブレデシュテインのチューブラータイヤを組み合わせる。ハンドルはステム一体式ALANERA、バーテープはリザードスキン。
5位:ロイック・フリーヘン(ベルギー) キューブ LITENING C:68 DISC
普段ワンティ・グループゴベールに所属するロイック・フリーヘン(ベルギー)が使ったのはキューブのLITENING C:68 DISC。ワンティはディスクブレーキバイクの使用に積極的なチームの一つであり、シーズン序盤からTTバイクもディスク版を導入している。
コンポーネントはR9170系DURA-ACEで、クランクはSTEGESの両側計測式。フリーヘンはスポンサー外品であるセラミックスピードのオーバーサイズプーリーケージを使用しているため、ロゴは黒テープで目隠しされていた。なお前側ローターのみXTRのRT-MT900-Sが使われていた。
ホイールは前後でロゴカラーが異なるチーム仕様のフルクラムSPEED 40Tで、コンチネンタルのプロ供給専用タイヤCOMPETITION PRO LTD(ALX25mm)をセット。ハンドル周りはリッチーだが、昨年と異なりステムとハンドルは黒。蛍光オレンジはバーテープにのみ残されている。
ステフ・クラス(ベルギー) キャニオン Ultimate CF SLX Disc
カチューシャ・アルペシンのチームカラーに塗られたUltimate CF SLX Discは、普段同チームに所属するステフ・クラス(ベルギー)のバイク。コンポーネントはスラムのRED eTap AXSで、ギア構成は前50-37T、後10-28T。
「4」の番号が振られていたホイールは、リム外周部にブレーキ当たり面が確認できる旧世代の303 Firecrest Disc。ディスクローターも旧型だったため、チームのスペア機材だと思われる。タイヤはコンチネンタルのプロ供給専用タイヤCOMPETITION PRO LTD(ALX25mm)。ハンドル周りは全てキャニオン製品で統一される。
ホアン・ボウ(スペイン、NIPPOヴィーニファンティーニ・ファイザネ) デローザ PROTOS
ゼッケン153のデローザ PROTOSは、ホアン・ボウ(スペイン、NIPPOヴィーニファンティーニ・ファイザネ)のバイク。NIPPOはカンパニョーロのSUPER RECORD EPS(12速)を使うが、POWER2MAXを組み込むクランクのみ11速用。もちろんチェーンリングは12速用だ。
ルックのペダル(フランス)、IRCのタイヤ(日本)、POWER2MAX(ドイツ)を除き、FSAのステムやハンドル、セッレイタリアのサドルなどイタリア色濃いアッセンブルがNIPPOの特徴。逃げグループから途中アタックしたフィリッポ・ザッカンティ(イタリア)はIRCが開発を進めている「RACING TEAM」のロゴのみが入ったチューブレスタイヤを運用していた。
コーバ・フーセンス(ベルギー) リドレー FENIX SL
普段ロット・スーダルのU23チームに所属するコーバ・フーセンス(ベルギー)のバイクは、リドレーのエンデュランスモデルであるFENIX SL。チームのメインバイクも同モデルで統一されているようで、快適性が重視されているのがベルギーチームらしい。
コンポーネントはリムブレーキ仕様のRECORD EPS(11速)で、SRMのパワーメーターが組み込まれる。エリートチームは全選手がC-BEARのセラミックBBを使うが、フーセンスのバイクにはステッカーが見当たらないため通常製品を使用していると思われる。ホイールはBORA ULTRA 35、タイヤはヴィットリアのCORSA。リンク式のブレーキアウターワイヤーを使うのはエリートチームと共通だ。
ヨハネス・ホダップ(ドイツ) リドレー FENIX SL
ドイツナショナルチームの一員として走ったヨハネス・ホダップ(普段はザワーランドNRW p/b SKSジャーマニー)。チームバイクはオレンジ一色のリドレーで、ホダップは快適性を重視するFENIX SLを選択している模様。ゴキソの完組ホイール(チームサポート)が非常に目を引く。コンポーネントはカンパニョーロのCHORUS(機械式11速)で、クランクはローター。ペダルのみシマノだ。
text&photo:So.Isobe
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