ジロ・ローザ第3ステージで再びマリアンヌ・フォス(オランダ、CCC・リブ)が勝利。先行した選手をゴール直前で交わし2連勝を挙げた。カタジナ・ニエウィアドーマ(ポーランド、キャニオン・スラム)はマリアローザを守っている。



スタート前 各賞のジャージ着用者が最前列に並ぶスタート前 各賞のジャージ着用者が最前列に並ぶ (c)CorVos
ピエモンテ州を巡るステージが続くジロ・ローザ(UCIウィメンズワールドツアー)。第3ステージはサリアーノ・ミッカの街から平坦区間を大きく周回し、最後は標高1049mの小村ピエディカヴァッロまで登る104.1km。最後の登りはノンカテゴリーではあるものの、距離12km、平均勾配4%、最大勾配13.2%と十分な破壊力を誇る。

出走サインをするマリアンヌ・フォス(オランダ、CCC・リブ)出走サインをするマリアンヌ・フォス(オランダ、CCC・リブ) (c)CorVos
レースはマリアローザのカタジナ・ニエウィアドーマ(ポーランド)を擁するキャニオン・スラムがコントロールを担い、終盤に入ると総合4位のウトラップ・ルドヴィグセシリー(デンマーク)をエースに据えるビグラプロサイクリングがペースアップ。すると前日も終盤のアタック合戦に加わったルーシー・ケネディ(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット)が単独で抜け出し、逃げていた選手を追い抜き独走に持ち込んだ。

2017年のオセアニアTT選手権で優勝したケネディが独走し、チームメイトのTT世界王者アネミエク・ファンフルーテン(オランダ)やアマンダ・スプラット(オーストラリア)が集団を抑え込む。ミッチェルトン・スコットが盤石の体制を作り上げたかに思えたが、ゴール直前にマリアンヌ・フォス(オランダ、CCC・リブ)がミッチェルトン勢の蓋をこじ開けて加速した。

抜群のスプリント力でライバルを突き放したフォスがケネディを追撃。市街地の石畳登坂を登りきったケネディは勝利を信じてガッツポーズをしたものの、その横をフォスがすり抜けていく。フィニッシュ手前2mでケネディを交わしたフォスが劇的なステージ2連勝を飾った。

小集団スプリントで勝利したマリアンヌ・フォス(オランダ、CCC・リブ)小集団スプリントで勝利したマリアンヌ・フォス(オランダ、CCC・リブ) (c)CorVos
チームメイトと喜びを分かち合うマリアンヌ・フォス(オランダ、CCC・リブ)チームメイトと喜びを分かち合うマリアンヌ・フォス(オランダ、CCC・リブ) (c)CorVos優勝したマリアンヌ・フォス(オランダ、CCC・リブ)優勝したマリアンヌ・フォス(オランダ、CCC・リブ) (c)CorVos

個人総合成績トップのカタジナ・ニエウィアドーマ(ポーランド、キャニオン・スラム)個人総合成績トップのカタジナ・ニエウィアドーマ(ポーランド、キャニオン・スラム) (c)CorVos
「ルーシーとの距離があまりにも遠く、自分では(追撃するタイミングが)遅すぎたと思っていた。彼女が拳を突き上げるのを見たけれど、自分の勢いが良く追い抜くことができた。彼女にとっては残念だったし、自分にとってもクレイジーな展開。既に2勝という結果にはとても満足している」と、ジロ・ローザ通算勝利数を23に伸ばしたフォスは語っている。

與那嶺恵理(アレ・チポッリーニ)は11分14秒遅れの103位でフィニッシュしている。

ジロ・ローザ2019第3ステージ結果
1位 マリアンヌ・フォス(オランダ、CCC・リブ) 2:49:11
2位 ルーシー・ケネディ(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット)
3位 ウトラップ・ルドヴィグセシリー(デンマーク、ビグラプロサイクリング)
4位 アネミエク・ファンフルーテン(オランダ、ミッチェルトン・スコット)
5位 アシュレー・ムールマン(南アフリカ、CCC・リブ)
6位 ルシンダ・ブラント(オランダ、サンウェブ)
7位 ソラヤ・パラディン(イタリア、アレ・チポッリーニ)
8位 アン・サンテステバン(スペイン、WNT・ロータープロサイクリング)
9位 アンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、ブールスドルマンスサイクリング)
10位 エリカ・マグナルディ(イタリア、WNT・ロータープロサイクリング)
個人総合成績
1位 カタジナ・ニエウィアドーマ(ポーランド、キャニオン・スラム) 5:36:48
2位 ウトラップ・ルドヴィグセシリー(デンマーク、ビグラプロサイクリング) +20"
3位 マリアンヌ・フォス(オランダ、CCC・リブ) +25"
4位 アレナ・アミアリウシク(ベラルーシ、キャニオン・スラム) +40"
5位 オメル・シャピラ(イスラエル、キャニオン・スラム) +44"
6位 アシュレー・ムールマン(南アフリカ、CCC・リブ) +45"
7位 アネミエク・ファンフルーテン(オランダ、ミッチェルトン・スコット) +47"
8位 アマンダ・スプラット(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット) +52"
9位 ルーシー・ケネディ(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット) +59"
10位 アンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、ブールスドルマンスサイクリング) +1'04"
山岳賞
1位 マリアンヌ・フォス(オランダ、CCC・リブ) 7pts
2位 ソフィー・デブイスト(ベルギー、パークホテル・ファルケンブルク) 7pts
3位 アネミエク・ファンフルーテン(オランダ、ミッチェルトン・スコット) 5pts
ポイント賞
1位 マリアンヌ・フォス(オランダ、CCC・リブ) 30pts
2位 アネミエク・ファンフルーテン(オランダ、ミッチェルトン・スコット) 20pts
3位 ルシンダ・ブラント(オランダ、サンウェブ) 15pts
ヤングライダー賞
1位 ジュリエット・ラボウ(フランス、サンウェブ) 2:48:57
2位 カティア・ラグサ(イタリア、ビーピンク) +1:19
3位 ソフィア・ベルティッツォーロ(イタリア、ヴィルトゥサイクリング) +1:22
チーム総合成績
1位 ミッチェルトン・スコット 15:48:07
2位 キャニオン・スラム 0:19
3位 WNT・ロータープロサイクリング 1:06
text:So.Isobe
photo:CorVos

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