ブリュッセル中心街を駆け抜けたチームタイムトライアル。2日連続優勝を飾ったユンボ・ヴィズマの各選手や、2位チームイネオスのゲラント・トーマス(イギリス)らのコメントで振り返ります。



ステージ優勝 ユンボ・ヴィズマ マイク・テウニッセン(オランダ)

トップタイムでアトミウムにフィニッシュするユンボ・ヴィズマトップタイムでアトミウムにフィニッシュするユンボ・ヴィズマ photo:Makoto.AYANO
昨日は夢が叶った気分だったけど、今日もまた夢が叶った。今日はスタートから全開だった。ディラン(フルーネウェーヘン)は昨日の落車の影響があったにも関わらず序盤の先頭交代に加わって、そこからは戦略的に背の低いジョージ(ベネット)を除くメンバーで回したんだ。全員が強力で、全員がペースを刻んだ。中間計測の時点で最速タイムだと聞いてさらにやる気が湧いて、まるで飛ぶように走ったよ。(ツール・ド・フランス公式サイト)

ユンボ・ヴィズマがトップタイムでテウニッセンのマイヨジョーヌを守るユンボ・ヴィズマがトップタイムでテウニッセンのマイヨジョーヌを守る photo:Makoto.AYANO
今日は全てが上手くいった。良い流れの中では全てが可能だと思えてくる。常に良いスピードを繋いで、全員が良い走りをした。チームタイムトライアルでの勝利はチームの大きな目標だったので、達成することができて信じられない気分。昨日のステージ優勝も素晴らしかったけど、今日のステージ優勝はもっと嬉しい。この勝利に力を尽くしたのは何も選手8人だけではなくて、その裏には100人のスタッフがいる。ここ数年間ずっと行ってきた準備が全て報われた。マイヨジョーヌを守ることができたのはボーナスのようなもの。マイヨジョーヌを着て明日のステージを楽しみたい。(チーム公式サイト)

マイヨジョーヌを着てスタートを待つマイク・テウニッセンマイヨジョーヌを着てスタートを待つマイク・テウニッセン photo:Makoto.AYANO
ステージ優勝 ユンボ・ヴィズマ ステフェン・クライスヴァイク(オランダ)

今日は(チームとしてステージ優勝を狙っていたので)自分の総合争いなんて考えていなかった。結果的に総合ライバルたちからタイムを奪うことになったのは本当にボーナスだ。ワウト(ファンアールト)、マイク(テウニッセン)、そしてトニー(マルティン)がこの勝利の原動力。メンバー全員がそれぞれの仕事をこなしたので、良いペースで走りきることができた。とにかく良い形でツールの開幕を迎えることができたので、この流れを明日以降も繋いで、さらに良い結果を呼び込みたいと思う。

ワウト・ファンアールトらユンボ・ヴィスマのチームメイトが歓喜するワウト・ファンアールトらユンボ・ヴィスマのチームメイトが歓喜する photo:Makoto.AYANO

ステージ2位 チームイネオス ゲラント・トーマス(イギリス)

第1走者はペースの判断が難しいけど、チームとして良い走りができたと思う。もちろん勝ちたかった。でも20秒という大きなタイム差はミスの一つや二つで埋めれるものじゃない。昨日の落車の影響もなかったし、総合争いの面では良いパフォーマンスだったと言える。

チームイネオスが一番目のスタートを切るチームイネオスが一番目のスタートを切る photo:Makoto.AYANO
ステージ2位 チームイネオス エガン・ベルナル(コロンビア)

チームとしてとても良いチームTTの走りができたし、長い時間ホットシートに座るのは良い気分だった。総合におけるライバルたちからタイムを奪うことができたのでパーフェクト。TTスペシャリストではない自分が大柄な選手に混ざってうまく走れたことに満足している。昨年のチームTTよりもずっと良い感触で走ることができた。とにかく最初の2日間を乗り切れたことを嬉しく思う。グランツールは毎日一歩ずつ進んでいくのが大事なんだ。

ステージ3位 ドゥクーニンク・クイックステップ トム・スティールス監督

ドゥクーニンク・クイックステップのスタートドゥクーニンク・クイックステップのスタート photo:Makoto.AYANO
序盤にミケル(モルコフ)とマックス(リケーゼ)を失ったものの、他の選手たちがそれをカバーする形で最後まで一体感ある走りを見せた。スピードもしっかり出ていたし、選手たちは全力を出し切ったと思う。ステージ優勝には届かなかったけど、ステージ3位は決して悪い結果ではない。それに、エンリク(マス)とジュリアン(アラフィリップ)を守り、彼らの総合成績を上げることに成功した。

ステージ4位 サンウェブ ウィルコ・ケルデルマン(オランダ)

サンウェブがスタートサンウェブがスタート photo:Makoto.AYANO
チームの走りには満足している。とても速く、とても強度の高いチームタイムトライアルだったので大いに苦しんだよ。もう少し改善できるポイントはあったけど、全体的に見ると良い結果だと思う。楽しみにしていただけにステージ優勝できなくて残念だけど、ステージ1位とのタイム差を見ると、満足していい結果だと思う。

ステージ5位 カチューシャ・アルペシン ニルス・ポリッツ(ドイツ)

カチューシャ・アルペシンのスタートカチューシャ・アルペシンのスタート photo:Makoto.AYANO
とても良い走りだったと思う。カチューシャ向きのコースだったこともあり、第1計測で暫定トップに立って最終的にチームイネオスから5秒遅れ。全く恥ずべき成績じゃないし、全力を尽くして掴んだステージ5位という結果を誇りに思う。

ステージ8位 グルパマFDJ ティボー・ピノ(フランス)

チームTTにおける強豪チームという自負があったので、しっかりと力を見せることができたと思う。このレベルにたどり着くための大きな努力が報われた。チームにとって上々のツール開幕であり、地元の山岳ステージが楽しみだ。

ステージ10位 アスタナ ヤコブ・フルサング(デンマーク)

アスタナのスタートアスタナのスタート photo:Makoto.AYANO
チームイネオスとのタイム差を30秒以内に抑えることができればいいと思っていた。昨日の落車の影響でしっかりと準備をこなせなかったものの、タイム差を21秒に抑え込むことができたので、今日の走りにはとても満足している。チームの良いパフォーマンスのおかげで大きくタイムを失わずに済んだ。隊列の最後尾に食らいつくことしかできないかもしれないと思っていたけど、実際はローテーションに加わることができた。マッサージやインディバでリカバリーに励んだおかげで大きな痛みもなかった。このツールでの大きな野望は捨てていない。パリまでしっかりと戦い抜く。

ステージ11位 ミッチェルトン・スコット アダム・イェーツ(イギリス)

とてもタフな走りだった。フィニッシュに辿り着くために、個人的に前半は少し抑え気味になってしまった。大柄なチームメイトたちが長時間先頭を引いてくれたよ。まだ結果を詳しく見ていないけど、チームとして良い走りだったと思う。総合ライバルたちからタイムを奪うことができれば良かったけど、終わったことはもう変えられない。

ステージ17位 ミケル・ランダ(スペイン、モビスター)

モビスターは最初から最後までナイロ(キンタナ)と自分を守り切ってくれた。山岳寄りのメンバー構成なので、チームタイムトライアルではどうしてもタイムを失ってしまう。(チームイネオスから)45秒遅れは想定内。

ステージ18位 ステフェン・デヨンフ監督(トレック・セガフレード)

リッチー・ポートとトレック・セガフレードがスタートに備えるリッチー・ポートとトレック・セガフレードがスタートに備える photo:Makoto.AYANO
抜群とは言えない走りだった。クーン(デコルト)は昨日の落車の影響があり、トムス(スクインシュ)は胃腸のトラブルで力を発揮することができなかった。チームTTの要でもある2人が欠けてしまったので、後半にかけてペースを落としてしまう結果になった。決して良い開幕を迎えたとは言えないけど、ツールはまだまだ長い。タイムを挽回するチャンスが残されている。でも失ったタイムは予想以上に大きかった。

ステージ19位 ロマン・バルデ(フランス、アージェードゥーゼール)

全くごまかしの効かないレース。結果は決して芳しくなかったけど、落車が多発した昨日のステージを終えてもチームの意識は高く、結束力は変わらない。ツールは開幕したばかり。スペシャリストを揃えたチームではないので、タイムを失うことは想像できていた。自分たちが本領を発揮できるステージがこれから始まる。調子は良いし、これからやってくる挽回のチャンスをしっかりと狙っていきたい。

※ソースは現地取材、記者会見、チーム公式ウェブサイト、選手個人のウェブサイトおよびTwitter、Facebookなど。

text:Kei.Tsuji

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