Jプロツアー第9戦となる「群馬CSC交流戦 6月大会」が群馬サイクルスポーツセンターで開催され、180kmの長距離レースを窪木一茂(チームブリヂストンサイクリング)が制して優勝した。


雨の中180kmのレースがスタート雨の中180kmのレースがスタート photo:Satoru Kato
今年からの新たな試みとして設定された「交流戦」。Jエリートツアーの「E1」の選手が、Jプロツアーのレースに出場出来るレースとして、今年は計3回が予定されている。E1の選手からJプロツアーのチーム・選手と走れる機会を欲しいという要望に応えたもので、JBCF(日本実業団自転車競技連盟)の選手強化の一環として行なわれる。

今回は20名のE1選手がエントリーした。E1の選手なら誰でも出場出来るというわけではなく、全日本選手権の出場資格と同等の力が要求される。レースのレベルを考えれば妥当といえるだろう。
レース距離は、群馬サイクルスポーツセンターの6kmサーキットを30周する180km。Jプロツアーとしては前例のない長距離レースであり、国内レースの中でも「ツール・ド・おきなわ」や全日本選手権に次ぐ長さだ。天気は雨。2ヶ月ほど季節を遡ったかのような寒さの中、4時間超のレースがスタートした。

レース序盤のアタック合戦レース序盤のアタック合戦 photo:Satoru Kato
7周目 鈴木龍(宇都宮ブリッツェン)、石橋学(チームブリヂストンサイクリング)、アイラン・フェルナンデス(マトリックスパワータグ)ら3人が先行7周目 鈴木龍(宇都宮ブリッツェン)、石橋学(チームブリヂストンサイクリング)、アイラン・フェルナンデス(マトリックスパワータグ)ら3人が先行 photo:Satoru Katoオールイス・アルベルト・アウラール(マトリックスパワータグ)を先頭に行くメイン集団オールイス・アルベルト・アウラール(マトリックスパワータグ)を先頭に行くメイン集団 photo:Satoru Kato

スタート直後の1周目からアタックが繰り返され、5周目までに12人が先行する。約1分後方のメイン集団からさらに5人が合流。その中から、石橋学(チームブリヂストンサイクリング)、鈴木龍(宇都宮ブリッツェン)、アイラン・フェルナンデス(マトリックスパワータグ)の3名が先頭集団を形成する。30秒遅れで7人の追走集団、さらに30秒遅れて5人、その3分後方(先頭から4分)にメイン集団と続き、レースは中盤から終盤へと向かう。

17周目 石橋学(チームブリヂストンサイクリング)とホセ・ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ)が先行17周目 石橋学(チームブリヂストンサイクリング)とホセ・ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ)が先行 photo:Satoru Katoレース終盤 4人になった先頭集団レース終盤 4人になった先頭集団 photo:Satoru Kato

17周目、差を縮めた7名の追走集団が先頭の3名に合流。そこから石橋とホセ・ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ)の2人が抜け出す。後続は12名の集団となり50秒差で追走。その後方のメイン集団は、差を徐々に縮めながら前を追う。

22周目、12名の追走集団が石橋とホセに合流。その直後のアタック合戦から新たに5人の先頭集団が形成される。メンバーは、石橋、徳田優(以上チームブリヂストンサイクリング)、トリビオ、鈴木龍、佐藤信哉(VC福岡)。徳田が遅れ、パンクで鈴木が遅れて先頭集団は3名となる一方、メイン集団は追走集団を吸収しながら一気に差を詰め、27周目には40秒差まで迫る。

残り2周 石橋学(チームブリヂストンサイクリング)が先頭固定で牽引残り2周 石橋学(チームブリヂストンサイクリング)が先頭固定で牽引 photo:Satoru Kato
3人のスプリント勝負を制した窪木一茂(チームブリヂストンサイクリング)が優勝3人のスプリント勝負を制した窪木一茂(チームブリヂストンサイクリング)が優勝 photo:Satoru Kato
28周目、先頭集団の直後に迫ったメイン集団から、「足に余裕があったので1人でジャンプした」と言う窪木一茂(チームブリヂストンサイクリング)が、佐藤と入れ替わって合流。石橋、トリビオ、窪木の3人となり、後続との差は再び1分まで開く。

窪木が合流した先頭集団は、残り2周を石橋が先頭固定で牽引。勝負は最後のスプリントに持ち込まれ、窪木が優勝。今季Jプロツアー初優勝を挙げると共に、チームブリヂストンサイクリングが第8戦に続き2連勝した。

表彰式表彰式 photo:Satoru Kato敢闘賞は石橋学(チームブリヂストンサイクリング)敢闘賞は石橋学(チームブリヂストンサイクリング) photo:Satoru Kato

窪木は、「今日は全日本選手権前のトレーニングレースという位置付けで臨んだ。全日本はさらに1時間ほど長いけれど、群馬CSCは全日本の富士スピードウェイと似て流れるコースだと思うので、近い環境で良いトレーニングになったと思う。石橋選手は好調を維持し、若手選手も良い走りが出来ていて、チームとして良い雰囲気になっている。自分もあと2週間で全日本仕様に仕上げていきたい」と、2週間後の大一番を見据えた。

今回出走したE1の選手は7名が完走。うち3名が10位以内に入る健闘を見せた。7位福田圭晃(Yamanakako Cyclisme Formation)、8位中里仁(Rapha Cycling Club)、9位石井祥平(アーティファクトレーシングチーム)には、2020年のJプロツアー個人ライセンスが与えられる。
Jプロツアー第9戦 群馬CSC交流戦6月大会 結果(180km)
1位 窪木一茂(チームブリヂストンサイクリング) 4時間43分17秒
2位 ホセ・ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ) +1秒
3位 石橋 学(チームブリヂストンサイクリング) +3秒
4位 孫崎大樹(チームブリヂストンサイクリング) +1分6秒
5位 今村駿介(チームブリヂストンサイクリング)
6位 鈴木 譲(宇都宮ブリッツェン)
敢闘賞 石橋 学(チームブリヂストンサイクリング)

中間スプリントポイント
3周回完了時 窪木一茂(チームブリヂストンサイクリング)
6周回完了時 オールイス・アルベルト・アウラール(マトリックスパワータグ)
9周回、12周回、15周回、18周回、24周回完了時 石橋学(チームブリヂストンサイクリング)
21周回完了時 ホセ・ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ)

Jプロツアーリーダー オールイス・アルベルト・アウラール(マトリックスパワータグ)
U23リーダー 今村駿介(チームブリヂストンサイクリング)


F(女子)
女子は出走人数が少ないため、E3と混走のレースとなった。

F(女子) E3の集団に混じって走る唐見実世子(弱虫ペダルサイクリングチーム)F(女子) E3の集団に混じって走る唐見実世子(弱虫ペダルサイクリングチーム) photo:Satoru KatoF(女子) 表彰式F(女子) 表彰式 photo:Satoru Kato
Fクラスタ 結果(36km)
1位 唐見実世子(弱虫ペダルサイクリングチーム) 56分50秒
2位 植田美香(サイタマサイクルプロジェクト) -1Lap
(出走2名)


Jユースツアー

Jユースツアー 永塩幸之介(群馬グリフィンエリート)に村山悠平(AVENTURA AIKO TOYO VICTORIA RACING)が追従Jユースツアー 永塩幸之介(群馬グリフィンエリート)に村山悠平(AVENTURA AIKO TOYO VICTORIA RACING)が追従 photo:Satoru KatoJユースツアー 残り2周で単独先行した神村泰輝(スミタ・エイダイ・パールイズミ・ラバネロ)Jユースツアー 残り2周で単独先行した神村泰輝(スミタ・エイダイ・パールイズミ・ラバネロ) photo:Satoru Kato

Jユースツアー 永塩幸之介(群馬グリフィンエリート)が2勝目Jユースツアー 永塩幸之介(群馬グリフィンエリート)が2勝目 photo:Satoru Kato
Jユースツアー(JYT) 結果(36km)
1位 永塩幸之介(群馬グリフィンエリート) 56分12秒
2位 村山悠平(AVENTURA AIKO TOYO VICTORIA RACING) +9秒
3位 阿部賢明(チームフィンズ) +11秒


E1、E2、E3

E1 中里仁(Rapha Cycling Club)が優勝E1 中里仁(Rapha Cycling Club)が優勝 photo:Satoru KatoE2優勝 西村 基(VENTOS FRECCIA)E2優勝 西村 基(VENTOS FRECCIA) photo:Satoru Kato

E3(15日) 小貫耕平(VENTOS FRECCIA、写真左)が優勝E3(15日) 小貫耕平(VENTOS FRECCIA、写真左)が優勝 photo:Satoru KatoE3(16日)小泉啓仁(FORCE)が優勝E3(16日)小泉啓仁(FORCE)が優勝 photo:Satoru Kato
E1 結果(72km)
1位 中里 仁(Rapha Cycling Club) 1時間50分30秒
2位 エンリック・ルバース(Yamanakako Cyclisme Formation) +0秒
3位 塚本 隼(ZERO)
4位 天春雄也(MAX SPEED 97) +58秒
5位 猿田 匠(サイタマサイクルプロジェクト)
6位 永冨一騎(VENTOS FRECCIA)
E2 結果(60km)
1位 西村 基(VENTOS FRECCIA) 1時間36分16秒
2位 斎藤啓太(天狗党) +0秒
3位 松尾 遊(イナーメ信濃山形-EFT) +4秒
4位 真保雅俊(那須ハイランドパークレーシングチーム)
5位 山田 翔(HIRAKO.mode)
6位 菊池慶一郎(TRC PANAMAREDS)
E3 結果(36km)
15日 16日
1位 小貫耕平(VENTOS FRECCIA) 58分7秒 小泉啓仁(FORCE) 56分45秒
2位 棈木関二(Champion System Japan Test Team) +0秒 加藤功也(MAX SPEED 97) +0秒
3位 照屋貴己(サンクスサイクルラボ) +5秒 豊崎正裕(DESTRA)
4位 藤本 怜(TEAM GIRO 360) 金森 透(バルバレーシングクラブ)
5位 相原晴一郎(スミタ・エイダイ・パールイズミ・ラバネロ) 赤峰宏典(サイクルフリーダム・レーシング)
6位 田代丈幸(Honda栃木 JET) 田代丈幸(Honda栃木 JET)
text&photo:Satoru Kato