イタリアのサイクルウェアブランド、ALE(アレ)より今春発売された「ランブレスジャージ」をインプレッション。伸縮性と速乾性に優れた高性能素材とスマートに着こなせるエアロフィットを合わせた、日本限定グラフィックのハイエンドウェアを紹介しよう。



アレ ランブレスジャージ(レッド)アレ ランブレスジャージ(レッド)
UCIワールドチームのグルパマFDJやUCIウィメンズチームのアレ・チポッリーニをサポートしているイタリアンサイクルウェアブランド、ALE(アレ)。プロトンでも目立つ鮮やかなカラーリング、快適な着心地を実現する優れた機能性、選び抜かれたファブリックを採用した高品質なウェアを各種ラインアップしている。

日本では昨年よりジェイピースポーツグループが取り扱いを開始しており、2019年の春夏モデルでラインアップを一気に増やしデザインや機能に応じた選択が可能になった。その中でも日本限定デザインを採用した、レーススペックのハイエンドモデルが今回インプレッションした「ランブレスジャージ」である。

体にピタリとフィットするエアロな着心地体にピタリとフィットするエアロな着心地 着圧感のあるフィット感でペダリングをサポートしてくれるビブショーツ着圧感のあるフィット感でペダリングをサポートしてくれるビブショーツ

胸元にはALEロゴを大きくあしらいブランドをアピールするとともに、上下にグラデーションがかったカラーリングがアクセントに。ベルギーのリドレー、オランダのファストフォワードなどを取り扱うジェイピースポーツグループらしくフランドルの獅子をプリントした特別デザインに仕上がる。

ジャージ、ビブショーツともにエルゴノミックなレーシングフィットとし、ライディングポジションで身体にピタリと沿うようパネリング。ハイスピードでもウェアがバタつかずエアロでスマートに着こなせる作りのため、シリアスライダーのトレーニングにも最適なウェアとなっている。

ジャージのずり上がりを防ぐグリッパー仕様の裾ジャージのずり上がりを防ぐグリッパー仕様の裾 サイド部分は通気性と伸縮性の高い生地を使用サイド部分は通気性と伸縮性の高い生地を使用

標準的な3つ口のバックポケット、中央にはフランドルの獅子をプリント標準的な3つ口のバックポケット、中央にはフランドルの獅子をプリント 右ポケットには貴重品を収納できるジッパー付きポケットも備わる右ポケットには貴重品を収納できるジッパー付きポケットも備わる

トップスには速乾性と伸縮性に優れているマルチフィラメントポリエステルを使用した「マイクロフォア」という生地を採用。機能性の高い最先端素材によって、夏場のライドでたくさん汗をかいても乾きやすく、軽く肌触りの良い着心地を提供してくれる。

背面にはカーボン繊維を配合したポリエステル生地の「ラップドライカーボン」を使用。ウェアの軽量化に貢献するとともに速乾性も向上させており高い快適性を生み出す。また抗菌性と帯電防止性を持つカーボン繊維によって筋肉疲労の原因となる静電気の発生も抑えてくれる。

ビブストラップの背中部分もメッシュ素材とし排熱性に配慮しているビブストラップの背中部分もメッシュ素材とし排熱性に配慮している 熱がこもりやすい腹部にはメッシュ素材を配置熱がこもりやすい腹部にはメッシュ素材を配置

素材の異なるパネルを差し込みフィット感を高めている素材の異なるパネルを差し込みフィット感を高めている ワイドなグリッパーがショーツのズレを防ぎストレスない着用感にワイドなグリッパーがショーツのズレを防ぎストレスない着用感に

襟はエアロに配慮した低めのスタイル。スタンダードな3つのバックポケットに、小物を収納できるジッパーポケットも備わっている。ライド中にウェアがズレないよう、袖口と裾部分はグリッパーを太めに配しているのもポイントだ。フロントはフルジッパータイプで、背面の縫い目はリフレクティブ仕様となっており安全性にも配慮している。

セットとなるビブショーツもカーボン繊維を配合した「シリーズS41」生地を使用しており、優れた速乾性で快適な着心地を長時間維持してくれる。裾部分もグリッパーをワイドにあしらうことで、ペダリングによるショーツのズレを抑え高いパフォーマンスを発揮できるよう作られている。

アレ ランブレスジャージ(グレー)アレ ランブレスジャージ(グレー) アレ ランブレスジャージ(ピンク)アレ ランブレスジャージ(ピンク) アレ ランブレスジャージ(ブルー)アレ ランブレスジャージ(ブルー)

パッドには同社の中でも最高品質のDOUBLE ERGO HFを採用。前部分は薄く柔らかい材質とし快適性と速乾性を高める。対して座骨付近には厚みのあるパッドを採用し、適度なクッション性を発揮し振動吸収性を高めている。パッド表面にはディンプル加工がされており、通気性を強化するとともに圧力を分散させることで快適性を向上させる狙いがある。

グレー、レッド、ブルー、ピンクの4色展開でS~Lサイズがラインアップ(グレーのみXSとXL有り)。上下セットの販売で価格は36,000円(税抜)。公式オンラインショップからも購入が可能だ。今回171cm、54kgという細身体型の編集部員・村田がSサイズを着用したインプレッションをお届けしよう。



― 編集部インプレッション

日本ではまだまだ馴染みの薄いブランドながら、ワールドチームも使用しているウェアとあって、生地の質感や縫製の具合など全体的に作りの良さを感じられる。特にこのランブレスジャージはウェアの各箇所で細かく素材やパネリングを変えており、ハイエンドモデルらしく作り込まれている様子が見るからに伝わってくるというもの。

「着心地を高めるパネリングのこだわりと、素材の質感の良さを感じるハイパフォーマンスな1着」「着心地を高めるパネリングのこだわりと、素材の質感の良さを感じるハイパフォーマンスな1着」
胴回りや太もも回り、袖口などどれもタイトめにフィットしてくれるため、着圧感があって体と一体化しているような着心地だ。それでいて窮屈な感じがしないのは生地の伸縮性が良いからだろう。ペダリングは非常にスムーズにできるし、ウェアがバタつくことも皆無だ。エアロに着こなすことができハイペースのトレーニングに最適だと感じた。

ビブストラップは真っ直ぐ立っていると引っ張られるような感触だが、前傾姿勢になると途端に体に沿ってくれるため、ライディングポジションに合わせて作っていることが分かる。腹部に汗が溜まってお腹が冷えやすい筆者としては、ショーツの上部がメッシュ素材となっているのは嬉しいポイントだった。

ウェアの内側まで風が通り抜けるような通気性は感じなかったが、生地をよく見てみると細かな通気孔が無数に空いており、排熱性や速乾性を高めているのだと気づく。袖と裾口のグリッパーはかなりワイドで激しいペダリングでもウェアのズレはなかったが、一方で肌に張り付くような感触もあるため、もしかしたらこの点は好みが分かれるかもしれない。

またビブショーツのパッドも非常に優秀。ペダリングを邪魔しない厚みに抑えつつ、弾力のあるフォームを使用することでクッション性は高く、路面からの振動をカットしてくれる印象で疲労軽減に繋がりそうだ。表面にディンプル加工がされているものの肌当たりに不快感は一切なく、蒸れを抑えることで夏場でも快適にライドを楽しめそうである。(CW編集部:村田悠人)

アレ ランブレスジャージ セット
カラー:グレー、レッド、ブルー、ピンク
サイズ:XS、S、M、L、XL(XS、XLはグレーのみ)
対応気温:18~30℃
生産国:メイドインイタリア
価 格:36,000円(上下セット、税抜)


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