1月27日(日)から2月3日(日)まで、南米アルゼンチンでシーズン開幕レース、ブエルタ・ア・サンフアン(UCI2.1)が開幕。豪華メンバーが参戦する中、第1ステージはフェルナンド・ガビリア(コロンビア、UAEチームエミレーツ)が5年連続となる開幕ゴールスプリントを制した。
ブエルタ・ア・サンフアン第1ステージが開幕 (c)CorVos
シーズン開幕レースとして定着したブエルタ・ア・サンフアン(UCI2.1)は、南米アルゼンチンの北西部にあるサンフアンを舞台に1月27日(日)から2月3日(日)までの7日間で開催されるステージレース。個人タイムトライアルから平坦ステージ、山頂フィニッシュの山岳ステージなど、バリエーションに富んだコースが選手たちの仕上がり具合を問う。
2019年大会のスプリントステージは、第1、2、4、6、7ステージ。第3ステージは12kmの個人タイムトライアルで、休息日明けの第5ステージは1級山岳アルト・コロラドへと登り詰めるクイーンステージだ。
トレーニングライドに出かけるボーラ・ハンスグローエ (c)vueltaasanjuan.org
フェルナンド・ガビリア(コロンビア)擁するUAEチームエミレーツ (c)vueltaasanjuan.org
ファンの写真撮影に応じるペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ) (c)vueltaasanjuan.org
サンフアンの荒野でトレーニングするロット・スーダル (c)vueltaasanjuan.org
UCIカテゴリーは1クラスながら、出場チームは全27チームと昨年に比べ4チームも増加した。ワールドツアーチームは、ボーラ・ハンスグローエ、ドゥクーニンク・クイックステップ、ロット・スーダル、モビスター、UAEチームエミレーツ、ディメンションデータという6チームで、NIPPOヴィーニファンティーニ・ファイザネや、イスラエルサイクリングアカデミーなど5つのプロコンチネンタルチーム勢も顔を揃えている。
スプリントステージが多いため、ダウンアンダーを回避した強豪スプリンターが揃うことも今大会の特徴だ。このレースで頭角を現したフェルナンド・ガビリア(コロンビア、UAEチームエミレーツ)に加え、今年は前世界王者ペテル・サガン(スロバキア)やサム・ベネット(アイルランド)のボーラ・ハンスグローエコンビとマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、ディメンションデータ)らトップスプリンターが参戦。例年以上に激しいスプリント争いが繰り広げられることだろう。
記者会見に集まった出場チームの選手たち (c)vueltaasanjuan.org
チームプレゼンテーションに登場したペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ) (c)CorVos
総合勢の有力候補はジュリアン・アラフィリップ(フランス、ドゥクーニンク・クイックステップ)やナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)だが、本格シーズンイン前とあってトップコンディションには程遠い。そのため地元南米勢が総合上位に絡んでくるのも特徴であり、ゼッケン1番は昨年総合2位のオスカル・セヴィリャ(スペイン、メデリン)がつける。
日本からは中根英登(NIPPOヴィーニファンティーニ・ファイザネ)が出場するほか、圧倒的な強さで一気にプロへの階段を登った19歳レムコ・エヴェネプール(ベルギー、ドゥクーニンク・クイックステップ)がプロデビュー。クラシックを見据えるベルギー勢で構成されたロット・スーダルも動いてくるだろう。
第1ステージ:フェルナンド・ガビリアが5年連続で開幕スプリントを制する
開幕日となる第1ステージはサンフアンからポシィートに至る159.1km。途中3級山岳を2回通過するものの、コースはほぼフラットなスプリンター向けのステージ。8名の先行によってレースは動き出した。
穏やかな様子のフェルナンド・ガビリア(コロンビア、UAEチームエミレーツ) (c)CorVos
日陰でスタートを待つペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)ら (c)CorVos
大怪我からの手術、リハビリを経て約2年ぶりに現場復帰したペトル・ヴァコッチ(チェコ、ドゥクーニンク・クイックステップ) (c)CorVos
シーズン初戦に挑むナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター) (c)CorVos
やがて逃げグループ残り50kmほどを残して吸収され、その後も地元アルゼンチンや南米勢によるアタックが散発的に発生し、アレハンドロ・オソリオ(コロンビア、NIPPOヴィーニファンティーニ・ファイザネ)、ティアゴ・マシャド(ポルトガル、ポルトガルスポーツクラブティバラ)、マキシミリアーノ・ナバレッティ(アルゼンチン)という3名が抜け出した。
メイン集団ではスプリントを狙うUAEチームエミレーツとドゥクーニンク・クイックステップが集団コントロールの任を負う。その後、逃げグループからは1名が脱落したものの、新たに3名の地元勢が加わり5名に。そのままラスト約5kmまで逃げるものの、牽制もあり集団に吸収された。
プロレースデビューを果たしたレムコ・エヴェネプール(ベルギー、ドゥクーニンク・クイックステップ) (c)CorVos
屋台を横目に集団が通り過ぎる (c)CorVos
ゴールスプリントでハンドルを投げ込むフェルナンド・ガビリア(コロンビア、UAEチームエミレーツ)とマッテオ・マルチェッリ(イタリア、カハルーラル・セグロスRGA) (c)CorVos
ゴールスプリントに向けて体制を整えるプロトンではスプリンター達が虎視眈々と勝機を狙う。ラスト1km地点ではアンドローニジョカトリ・シデルメクがトレインを形成し、50km/hオーバーで集団を牽引するも残り500mで崩壊。集団右側からはフェルナンド・ガビリア(コロンビア)擁するUAEチームエミレーツがトレインを形成し一気に先頭を奪った。
ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)が早めにスプリントを開始し、チームメイトの番手からガビリアが発射。ガビリアに対してリードを築いたサガンも後半に失速し、マッテオ・マルチェッリ(イタリア、カハルーラル・セグロスRGA)やサム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ)を抑えたガビリアが勝利。5年連続の開幕ステージ制覇で、移籍先のUAEチームエミレーツに早速勝ち星を届けた。
「とても嬉しい。チームが変わったけど、結果を示せたことが何よりだと思う。UAEチームエミレーツは年々改善されており、今や最も強いチームの1つになっている。冬の間にチームで準備を重ねてきた甲斐があった。勝つことが出来てプレッシャーから解き放たれた気分だ」とガビリアはコメントしている。

シーズン開幕レースとして定着したブエルタ・ア・サンフアン(UCI2.1)は、南米アルゼンチンの北西部にあるサンフアンを舞台に1月27日(日)から2月3日(日)までの7日間で開催されるステージレース。個人タイムトライアルから平坦ステージ、山頂フィニッシュの山岳ステージなど、バリエーションに富んだコースが選手たちの仕上がり具合を問う。
2019年大会のスプリントステージは、第1、2、4、6、7ステージ。第3ステージは12kmの個人タイムトライアルで、休息日明けの第5ステージは1級山岳アルト・コロラドへと登り詰めるクイーンステージだ。




UCIカテゴリーは1クラスながら、出場チームは全27チームと昨年に比べ4チームも増加した。ワールドツアーチームは、ボーラ・ハンスグローエ、ドゥクーニンク・クイックステップ、ロット・スーダル、モビスター、UAEチームエミレーツ、ディメンションデータという6チームで、NIPPOヴィーニファンティーニ・ファイザネや、イスラエルサイクリングアカデミーなど5つのプロコンチネンタルチーム勢も顔を揃えている。
スプリントステージが多いため、ダウンアンダーを回避した強豪スプリンターが揃うことも今大会の特徴だ。このレースで頭角を現したフェルナンド・ガビリア(コロンビア、UAEチームエミレーツ)に加え、今年は前世界王者ペテル・サガン(スロバキア)やサム・ベネット(アイルランド)のボーラ・ハンスグローエコンビとマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、ディメンションデータ)らトップスプリンターが参戦。例年以上に激しいスプリント争いが繰り広げられることだろう。


総合勢の有力候補はジュリアン・アラフィリップ(フランス、ドゥクーニンク・クイックステップ)やナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)だが、本格シーズンイン前とあってトップコンディションには程遠い。そのため地元南米勢が総合上位に絡んでくるのも特徴であり、ゼッケン1番は昨年総合2位のオスカル・セヴィリャ(スペイン、メデリン)がつける。
日本からは中根英登(NIPPOヴィーニファンティーニ・ファイザネ)が出場するほか、圧倒的な強さで一気にプロへの階段を登った19歳レムコ・エヴェネプール(ベルギー、ドゥクーニンク・クイックステップ)がプロデビュー。クラシックを見据えるベルギー勢で構成されたロット・スーダルも動いてくるだろう。
第1ステージ:フェルナンド・ガビリアが5年連続で開幕スプリントを制する
開幕日となる第1ステージはサンフアンからポシィートに至る159.1km。途中3級山岳を2回通過するものの、コースはほぼフラットなスプリンター向けのステージ。8名の先行によってレースは動き出した。




やがて逃げグループ残り50kmほどを残して吸収され、その後も地元アルゼンチンや南米勢によるアタックが散発的に発生し、アレハンドロ・オソリオ(コロンビア、NIPPOヴィーニファンティーニ・ファイザネ)、ティアゴ・マシャド(ポルトガル、ポルトガルスポーツクラブティバラ)、マキシミリアーノ・ナバレッティ(アルゼンチン)という3名が抜け出した。
メイン集団ではスプリントを狙うUAEチームエミレーツとドゥクーニンク・クイックステップが集団コントロールの任を負う。その後、逃げグループからは1名が脱落したものの、新たに3名の地元勢が加わり5名に。そのままラスト約5kmまで逃げるものの、牽制もあり集団に吸収された。



ゴールスプリントに向けて体制を整えるプロトンではスプリンター達が虎視眈々と勝機を狙う。ラスト1km地点ではアンドローニジョカトリ・シデルメクがトレインを形成し、50km/hオーバーで集団を牽引するも残り500mで崩壊。集団右側からはフェルナンド・ガビリア(コロンビア)擁するUAEチームエミレーツがトレインを形成し一気に先頭を奪った。
ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)が早めにスプリントを開始し、チームメイトの番手からガビリアが発射。ガビリアに対してリードを築いたサガンも後半に失速し、マッテオ・マルチェッリ(イタリア、カハルーラル・セグロスRGA)やサム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ)を抑えたガビリアが勝利。5年連続の開幕ステージ制覇で、移籍先のUAEチームエミレーツに早速勝ち星を届けた。
「とても嬉しい。チームが変わったけど、結果を示せたことが何よりだと思う。UAEチームエミレーツは年々改善されており、今や最も強いチームの1つになっている。冬の間にチームで準備を重ねてきた甲斐があった。勝つことが出来てプレッシャーから解き放たれた気分だ」とガビリアはコメントしている。
ステージ結果
1位 | フェルナンド・ガビリア(コロンビア、UAEチームエミレーツ) | 3:50:12 |
2位 | マッテオ・マルチェッリ(イタリア、カハルーラル・セグロスRGA) | |
3位 | サム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ) | |
4位 | ルカ・パチオーニ(イタリア、ネーリソットーリ・セライタリアKTM) | |
5位 | アルバロホセ・ホッジ(コロンビア、ドゥクーニンク・クイックステップ) | |
6位 | ルディ・バルビエ(フランス、イスラエルサイクリングアカデミー) | |
7位 | リカルド・エスケーラ(アルゼンチン、アグルパシオン・ビルヘンデファティマ) | |
8位 | マーク・カヴェンディッシュ(イギリス、ディメンションデータ) | |
9位 | ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ) | |
10位 | マヌエル・ベレッティ(イタリア、アンドローニジョカトリ・シデルメク) |
個人総合成績
1位 | フェルナンド・ガビリア(コロンビア、UAEチームエミレーツ) | 3:50:02 |
2位 | マッテオ・マルチェッリ(イタリア、カハルーラル・セグロスRGA) | +0:04 |
3位 | サム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ) | +0:06 |
4位 | マキシミリアーノ・ナバレッティ(アルゼンチン) | +0:07 |
5位 | ヘラルド・ティヴァニ(アルゼンチン、エキッポコンチネンタル・ムニシパリダド・デ・ポシート) | |
6位 | ティアゴ・マシャド(ポルトガル、ポルトガルスポーツクラブティバラ) | +0:08 |
7位 | ベクター・アロヨ(アルゼンチン) | |
8位 | エミリアーノ・コントレラス(アルゼンチン、アソシアシオンシビルマルダン) | +0:09 |
9位 | アレハンドロ・オソリオ(コロンビア、NIPPOヴィーニファンティーニ・ファイザネ) | |
10位 | ルカ・パチオーニ(イタリア、ネーリソットーリ・セライタリアKTM) | +0:10 |
山岳賞
1位 | ダニエル・ゾモラ(アルゼンチン、アグルパシオン・ビルヘンデファティマ) | 6pt |
2位 | エミリアーノ・コントレラス(アルゼンチン、アソシアシオンシビルマルダン) | 2pt |
3位 | ペドロ・ゴルディッロ(アルゼンチン、モニシィパリダッド・デランソン・ソモトッド) | 2pt |
チーム総合
1位 | ボーラ・ハンスグローエ | 11:30:36 |
2位 | UAEチームエミレーツ | |
3位 | ネーリソットーリ・セライタリアKTM |
text:Kosuke.Kamata
photo:CorVos
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