超級山岳オービスク峠で繰り広げられたツール・ド・フランスの山岳バトル。下りアタックを成功させたプリモシュ・ログリッチェやマイヨジョーヌを着て最終TTに挑むゲラント・トーマス、TVバイクの動きに苦言を呈するトム・デュムランら、選手たちのコメントを紹介します。



ステージ1位&総合3位 プリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ロットNLユンボ)

2年連続で山岳ステージを制したプリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ロットNLユンボ)2年連続で山岳ステージを制したプリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ロットNLユンボ) photo:Luca Bettini
ライバルたちを振り切ってフィニッシュするプリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ロットNLユンボ)ライバルたちを振り切ってフィニッシュするプリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ロットNLユンボ) photo:Luca Bettini
とてもクレイジーな結果だ。今日は調子が良かったので何度も何度もアタックした。下りで後続と差がついた時、その差を詰めるのが難しいことを分かっていたのでそのまま攻め続けた。残り5kmの時点で10秒のリードだと聞いて、全開で踏み続けた。ステージ優勝を狙っていたので総合表彰台については考えていなかった。でも結果オーライだ。

(TVモーターバイクがレースに影響したという意見について)そうは思わない。影響はなかったと思う。それに、集団の先頭で走っていたら誰もがモーターバイクの後ろを走ることになる。特別自分だけがアドバンテージを受けたとは思わない。

タイムトライアルは自分向きだけど、他のライバルたちもそれは同じ。明日は明日の戦いが待っている。トム・デュムランやクリストファー・フルームを敵視しているわけではなく、自分の走りをするだけ。

ステージ2位&総合1位 ゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ)

アスパン峠を登るマイヨジョーヌのゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ)アスパン峠を登るマイヨジョーヌのゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ) photo:Makoto.AYANO
ステージ2位争いのスプリントを制したゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ)ステージ2位争いのスプリントを制したゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ) photo:Luca Bettini
大きなプレッシャーを受けながらもチームは完璧に走ってくれた。今日最も強かったのはログリッチェで、自分はデュムランのマークに徹した。明日はリスクを負わずに、かといってリラックスもせず、いつも通りしっかりと走りたい。

ライバルはデュムランとログリッチェ。自分にできるのは、コース上をできる限り速く走ることだけ。クリテリウム・デュ・ドーフィネの後にタイムトライアルのコースを3回試走しているので、急勾配の登りが散りばめられた難しいコースだと分かっている。最後の登りに向けて力を溜めながら走る必要がある。まるでロンドン五輪の決勝前夜のような緊張感だ。

ステージ3位&総合7位 ロマン・バルデ(フランス、アージェードゥーゼール)

アタックを試みるロマン・バルデ(フランス、アージェードゥーゼール)アタックを試みるロマン・バルデ(フランス、アージェードゥーゼール) photo:A.S.O.超級山岳トゥールマレー峠でアタックを仕掛けるロマン・バルデ(フランス、アージェードゥーゼール)超級山岳トゥールマレー峠でアタックを仕掛けるロマン・バルデ(フランス、アージェードゥーゼール) photo:Cor Vos


総合で順位を下げていた自分にとって、フィニッシュまで距離を残したアタックが唯一の突破口だった。トゥールマレー峠で攻撃を仕掛け、そのまま大逃げを成功させて挽回する作戦。戦略的であるのと同時に、このツールを楽しむための動きでもあった。ミケル・ランダらと協調してうまくレースを進めることができたと思う。

ステージ優勝を狙っていたけど、ログリッチェやデュムランのようなルーラーが前に出ると自分にはどうしようもなかった。ログリッチェとの間に生まれた15mを誰も詰めることができなかた。勝つためには強い脚だけではなく少しの運が必要。自分は運を持ち合わせていなかった。

ステージ4位&総合8位 ダニエル・マーティン(アイルランド、UAEチームエミレーツ)

総合勢の中で走るダニエル・マーティン(アイルランド、UAEチームエミレーツ)総合勢の中で走るダニエル・マーティン(アイルランド、UAEチームエミレーツ) photo:CorVos
誰にとっても厳しい1日だった。疲労が溜まりに溜まったグループによるアタックとカウンターアタック。楽しいレースだった。でも今は疲れ切っている。ステージ優勝を信じて登りで集団に食らいついたけど、目標は達成できなかった。ログリッチェが下りで先行したのはTVモーターバイクの影響が大きい。でも彼を責めることはできない。

ステージ5位 ラファル・マイカ(ポーランド、ボーラ・ハンスグローエ)

超級山岳オービスク峠を先頭でクリアしたラファル・マイカ(ポーランド、ボーラ・ハンスグローエ)超級山岳オービスク峠を先頭でクリアしたラファル・マイカ(ポーランド、ボーラ・ハンスグローエ) photo:Kei Tsuji
3週間ここまで働き続けてくれたチームのために勝ちたいと思っていた。挑戦して、最後は総合上位の選手たちとフィニッシュできたことを嬉しく思う。挑戦しなければ勝利のチャンスは巡ってこない。最終週に入ってようやく調子が上向きになった。単純に「総合争いに失敗した」と言われるけど、ロードレースはそんな簡単なものじゃない。

ステージ6位&総合2位 トム・デュムラン(オランダ、サンウェブ)

総合2位をキープしたトム・デュムラン(オランダ、サンウェブ)総合2位をキープしたトム・デュムラン(オランダ、サンウェブ) photo:CorVos
今日最も強かったのはプリモシュ(ログリッチェ)であり、下りの走りも素晴らしかった。彼のステージ優勝をリスペクトしている。でも、下り区間で彼は前を走るモーターバイクのスリップストリームに入っていた。彼から遅れまいとスプリントしたけど、ぐんぐんと離れていった。コーナリングで差が生まれたのではなく、直線で離されたんだ。彼には全く非がないし、最も強かったのは彼だけど、本当に馬鹿げている。

プリモシュが登りでアタックした時、自分はもう限界に達していた。フルームが少しだけ手伝ってくれたけど、プリモシュを追えるのは自分しかいなかった。明日のタイムトライアルでは自分よりプリモシュのほうが速いかもしれない。

ステージ7位&敢闘賞 ミケル・ランダ(スペイン、モビスター)

敢闘賞を獲得したミケル・ランダ(スペイン、モビスター)だが、勝利できなかったことで悔しい表情敢闘賞を獲得したミケル・ランダ(スペイン、モビスター)だが、勝利できなかったことで悔しい表情 photo:A.S.O.
今日は何か挑戦したかった。逃げグループから下がってきたアンドレイ・アマドールの動きは素晴らしかったし、結果には満足している。トゥールマレー峠でアタックした時、もちろん苦しい戦いになるのは分かっていたけど、ステージ優勝や総合表彰台が現実的に思えた瞬間もあった。

ステージ8位&総合4位 クリストファー・フルーム(イギリス、チームスカイ)

アスパン峠を登るクリストファー・フルーム(イギリス、チームスカイ)アスパン峠を登るクリストファー・フルーム(イギリス、チームスカイ) photo:Makoto.AYANO
ただ集団に食らいついて、最大限の走りに徹した。とはいえ、ログリッチェをマークして、そして最後の下りで前を引くことしかできなかった。まだ明日のタイムトライアルが残っているけど、ゲラント(トーマス)がマイヨジョーヌを守っており、チームとして最高の状況にある。絶好調の彼は仕事を最後までやり遂げてくれるはずだ。

家に帰ることを心待ちにしている。あと数日で女の子が生まれる予定なので、出産に間に合うように帰宅したい。4連続グランツール出場なので、このあとの休息が楽しみだ。

ステージ19位 ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)

昨日の落車の影響が大きく出てしまった。お尻だけでなく全身が痛み、ダンシングさえできなかった。タイムロスをできるだけ小さくする走りに徹するしかなかった。チームとしてはランダを先頭に送り込めていたし、レース戦略通りに走れていたのが幸いだった。

マイヨヴェール ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)

落車の負傷が原因で終日苦しみぬいたペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)がマイヨヴェールをキープ落車の負傷が原因で終日苦しみぬいたペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)がマイヨヴェールをキープ photo:A.S.O.
ほぼ最後尾でアスパン峠を越えるペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)ほぼ最後尾でアスパン峠を越えるペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ) photo:Makoto.AYANOダニエル・オス(イタリア、ボーラ・ハンスグローエ)に付き添われながら山岳をこなすペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)ダニエル・オス(イタリア、ボーラ・ハンスグローエ)に付き添われながら山岳をこなすペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ) photo:Kei Tsuji


バイクに乗って過ごした最もハードな1日だった。最初の登りが始まった時「なんてこった」と思った。たった2kmの登りなのに集団から脱落しかけた。その後はチームメイトたちとアルノー・デマールのグルパマFDJのメンバーがグルペットを率いてくれた。今日は特にボドナルとダニエス(オス)とルーカス(ペストルベルガー)に感謝しなくちゃいけない。ずっと傍で走ってくれて、平坦区間ではずっと前を引いてくれた。精神的にも彼らに大きく支えられた。

今大会ここまでのステージ3勝よりも意味のある完走。今日はただ完走することだけを考えて走った。限界に達していたとか達していなかったとかそういう問題ではなく、とにかく完走したかった。そしてそれは言葉では言い表せないほどハードだった。明日も生き残らないといけないけど、今日よりは楽だと思っている。

text:Kei Tsuji in Laruns, France
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