「ステージ2連勝はなかなか悪くない成績」と、この日も抜群の加速を見せたディラン・フルーネウェーヘンはコメント。降格処分を受けたアンドレ・グライペルや翌日の石畳ステージに挑むマイヨジョーヌ候補たちのコメントを紹介します。



ステージ1位 ディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、ロットNLユンボ)

ステージ2勝目を挙げたディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、ロットNLユンボ)ステージ2勝目を挙げたディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、ロットNLユンボ) photo:Makoto.AYANO
ステージ2勝目を示すディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、ロットNLユンボ)ステージ2勝目を示すディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、ロットNLユンボ) photo:Kei Tsuji
昨日も言ったように、毎日脚の状態がよくなっているんだ。今日はかなりハイスピードなフィナーレで、コーナーも多かった。リードアウト役のティモ・ルーセンが落車で遅れてしまったものの、チームのおかげで最高のポジションをキープ。ガビリアとグライペルが激しくポジション取りしているのを眺めながら、フィニッシュのゲートが見えたところでスプリントを開始した。グライペルの番手からスプリントするのは正しい判断だった。

とてもハードだったオランダ選手権の影響で序盤の2ステージは散々だったけど、この2ステージで2勝。なかなか悪くない結果だと思う。昨年のようにパリのシャンゼリゼで勝ちたいけどまだまだ先の話。今は明日のとてもハードな石畳ステージについて考えないといけない。

ステージ2位 ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)

マイヨヴェールを護ったペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)マイヨヴェールを護ったペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ) photo:Makoto.AYANO
先にスプリントを仕掛ける形になったので、ガビリアとグライペルのスプリントは見ていない。だから降格処分を受けた彼らのスプリントについて言うことはない。

明日は休息日前の最後のステージだ!明日もまたステージ優勝を狙いたい。他のステージと同様に、明日は一日中ずっと集中して集団先頭を走りたいと思う。でもスプリントで全力を出したこの2日間の影響が明日の走りに出る可能性はある。明日はヴァンアーヴェルマートとクイックステップフロアーズの選手たちの日になるかもね。

ステージ5位 アルノー・デマール(フランス、グルパマFDJ)

とても残念だ。地元なのでコースは知り尽くしていたものの、スプリントに向けた準備はとても混沌としていた。先頭でトレインを組んでくれたチームメイトから逸れてしまい、第1週目最後のスプリントのチャンスを無駄にしてしまった。完璧とは言えないコンディションでスプリントに挑むことになってしまったことを残念に思う。

ここ数日フルームやキンタナと同じようなポジションで走っている。彼らは肩が触れただけで叫ぶけど、スプリントではそれが日常茶飯事のこと。明日も同じように肩がぶつかり合う戦いになると思う。

ステージ92位に降格 アンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・スーダル)

アンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・スーダル)アンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・スーダル) photo:Makoto.AYANO
自分のラインを守って走っているとガビリアが3〜4回にわたって押し出してきた。もちろんその時点でラインを変えるのは不可能なので自分のラインを保ってスプリントを開始。彼は何故ラインを塞いできたのかと抗議してきたけど、自分はただ自分のラインでスプリントしただけ。今はテレビ映像で確認できるはずなのに、降格という処分を受けてとても失望している。※降格処分はガビリアのラインを遮ったことではなくその前のアルントへの頭突きが原因

ドルーの街を走り出したプロトンドルーの街を走り出したプロトン photo:Makoto.AYANO
ステージ9位 イヴ・ランパールト(ベルギー、クイックステップフロアーズ)

とてもナーバスなスプリントだった。ジルベールはボーナスタイム狙いでアタックしたけど、ハイスピードで巡航している集団から逃げ切るのは難しい。スプリントが始まった時点で後ろに下がってしまったので、(降格処分を受けた)ガビリアに何が起こったのか見ていない。

ステージ17位&総合2位 ゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ)

歯を食いしばって突っ込んで行かないといけない。そして全身が痛みに襲われることになる。明日はたった石畳が登場するステージ。パリ〜ルーベの50kmと比べると石畳区間は21kmと短いものの、あちこちでトラブルが発生するストレスフルな戦いになるのは間違いない。

ステージ26位&マイヨジョーヌ グレッグ・ヴァンアーヴェルマート(ベルギー、BMCレーシング)

マイヨジョーヌを着たグレッグ・ヴァンアーヴェルマート(ベルギー、BMCレーシング)マイヨジョーヌを着たグレッグ・ヴァンアーヴェルマート(ベルギー、BMCレーシング) photo:Makoto.AYANO
すべてが上手く進んでいる。1日でいいからマイヨジョーヌを着たいと思っていた自分がかれこれ6日間もマイヨジョーヌを着ているんだ。毎日とても楽しみながらレースを走ることができている。マイヨジョーヌを着て明日の石畳を走るのはすごく特別で、さらにマイヨジョーヌを守ることができたら最高だ。明日はメンバー6名がリッチー・ポートと自分を守りながら走ることになる。

ステージ50位 アダム・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット)

今日も落車しなかった。これで8日間が終了。明日はもちろんタフなレースになる。コース発表時よりもずっとタフなレイアウトだけど、チームにはスペシャリストが揃っているのでトラブルなく難所を乗り越えたい。もちろん運も必要になる。とにかく落車せずに走りきることが最優先事項だ。

ステージ120位 ダニエル・マーティン(アイルランド、UAEチームエミレーツ)

1分16秒遅れでフィニッシュしたダニエル・マーティン(アイルランド、UAEチームエミレーツ)1分16秒遅れでフィニッシュしたダニエル・マーティン(アイルランド、UAEチームエミレーツ) photo:Kei Tsuji
今年のツールはとてもナーバスなステージが続いている。選手と選手の距離も近いし、沿道の観客も多い。今日の落車はもっと酷い結果になりえた。自分の前の選手が突然減速して右に斜行したので、前輪がとられてしまったんだ。どうすることもできなかった。

タイムを失ったことは残念。明日の石畳ステージで生き残れることを願っている。落車で背中が痛むけど、なんとか石畳を切り抜けたい。すでにステージ優勝を飾っているので、この先の成績はボーナスのようなもの。今日の落車はボーナスじゃないけど、どうしても避けられない落車はある。

text:Kei Tsuji in Amiens, France