7月7日に開幕するツール・ド・フランスに向けて各チームが続々とメンバーを発表している。6月28日現在、22チーム中12チームが発表済み。ペテル・サガンやナイロ・キンタナ、フェルナンド・ガビリア、マルセル・キッテル、アルノー・デマールらの出場が決まっている。


ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター) photo:CorVos
すでにお伝え済みのアージェードゥーゼール、ロットNLユンボ、ロット・スーダル、ミッチェルトン・スコット、BMCレーシング、バーレーン・メリダに加えて、新たに6チームがツールの出場メンバーを発表した。

モビスターはこれまで3回総合表彰台に上っているナイロ・キンタナ(コロンビア)とアレハンドロ・バルベルデ(スペイン)、ミケル・ランダ(スペイン)の三強を揃える。キンタナは「我々の中にエース問題は存在せず、レース展開が誰がエースかを決めることになるだろう。石畳のステージを終えた時点で3人が良い位置に残っているのが理想的な展開。数のアドバンテージが生きるはずだ」と語っており、バルベルデやランダで総合優勝を狙う可能性を排除していない。ここにパリ〜ニース覇者のマルク・ソレル(スペイン)を加えた屈強な布陣で、平坦ステージ要員もしっかり揃えている。

ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)とフェルナンド・ガビリア(コロンビア、クイックステップフロアーズ)ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)とフェルナンド・ガビリア(コロンビア、クイックステップフロアーズ) photo:CorVos
ボーラ・ハンスグローエは直前のスロバキア選手権を制したばかりのペテル・サガン(スロバキア)と、2015年ブエルタ・ア・エスパーニャ総合3位のラファル・マイカ(ポーランド)を中心にした布陣。ステージ通算8勝を飾り、2012年から5年連続でマイヨヴェールを獲得している世界チャンピオンが1年前に失格処分を受けたツールに戻ってくる。サガンの相棒ダニエル・オス(イタリア)や2017年ジロ・デ・イタリア第1ステージ覇者のルーカス・ペストルベルガー(オーストリア)、2017年ツール最終ステージ覇者のマチェイ・ボドナル(ポーランド)といった実力者揃いだ。

クイックステップフロアーズは初出場のフェルナンド・ガビリア(コロンビア)を中心に平坦ステージを狙いながら、ボブ・ユンゲルス(ルクセンブルク)とジュリアン・アラフィリップ(フランス)で総合ならびに山岳ステージでの活躍を狙う。さらにフィリップ・ジルベール(ベルギー)とニキ・テルプストラ(オランダ)、ベルギーチャンピオンのイヴ・ランパールト(ベルギー)ら、平坦&丘陵ステージで優勝を狙うことのできるタレントが揃う。

マルセル・キッテル(ドイツ、カチューシャ・アルペシン)マルセル・キッテル(ドイツ、カチューシャ・アルペシン) photo:LaPresse - D'Alberto / Ferrari
スプリントで競り合うペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)やアルノー・デマール(フランス、グルパマFDJ)、フェルナンド・ガビリア(コロンビア、クイックステップフロアーズ)スプリントで競り合うペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)やアルノー・デマール(フランス、グルパマFDJ)、フェルナンド・ガビリア(コロンビア、クイックステップフロアーズ) photo:CorVos
カチューシャ・アルペシンはステージ通算14勝しているスプリンターのマルセル・キッテル(ドイツ)と、2017年ジロ総合3位&ブエルタ総合5位のイルヌール・ザカリン(ロシア)の二枚看板。様々なシチュエーションで両者をアシストできるアシストをバランス良く揃えている印象で、トニー・マルティン(ドイツ)やリック・ツァベル(ドイツ)がチームにスピードを、ロベルト・キセルロウスキー(クロアチア)やイアン・ボズウェル(アメリカ)がチームに山岳力をもたらす。チーム移籍後、まだシーズン2勝しかしていないキッテルの巻き返しに期待がかかる。

ジロに集中したティボー・ピノ(フランス)のいないグルパマFDJはスプリンターのアルノー・デマール(フランス)にエースの座を託す。デマールは4回目のツール挑戦で、2017年のステージ1勝が唯一の成績。今シーズンはパリ〜ニースとツール・ド・スイスでステージ優勝を飾っている。グランツール初出場の21歳ダヴィ・ゴデュ(フランス)はマイヨブラン候補の一人だ。

ワイルドカード枠で出場するUCIプロコンチネンタルチームのワンティ・グループゴベールは2017年のメンバーから2名(ヴァンスペイブロックとバカールト)が抜け、1名(デュポン)が加わっただけ。総合成績を目指すのは2017年総合23位のギヨーム・マルタン(フランス)で、ディオン・スミス(ニュージーランド)やヨアン・オフルド(フランス)、アンドレア・パスクアロン(イタリア)が平坦ステージのスプリントでUCIワールドチームに挑んでくるだろう。
ツール・ド・フランス2018出場メンバー確定チーム
クイックステップフロアーズ グルパマFDJ
フェルナンド・ガビリア(コロンビア) アルノー・デマール(フランス)
フィリップ・ジルベール(ベルギー) ダヴィ・ゴデュ(フランス)
ニキ・テルプストラ(オランダ) ジャコポ・グアルニエーリ(イタリア)
イヴ・ランパールト(ベルギー) オリヴィエ・ルガック(フランス)
ボブ・ユンゲルス(ルクセンブルク) トビアス・ルドヴィグソン(スウェーデン)
ジュリアン・アラフィリップ(フランス) ルディ・モラール(フランス)
マキシミリアーノ・リケーゼ(アルゼンチン) ラモン・シンケルダム(オランダ)
ティム・デクレルク(ベルギー) アルテュール・ヴィショ(フランス)
カチューシャ・アルペシン モビスター
マルセル・キッテル(ドイツ) ナイロ・キンタナ(コロンビア)
イルヌール・ザカリン(ロシア) ミケル・ランダ(スペイン)
トニー・マルティン(ドイツ) アレハンドロ・バルベルデ(スペイン)
パヴェル・コチェトコフ(ロシア) マルク・ソレル(スペイン)
イアン・ボズウェル(アメリカ) アンドレイ・アマドール(コスタリカ)
ロベルト・キセルロウスキー(クロアチア) ダニエーレ・ベンナーティ(イタリア)
ニルス・ポリッツ(ドイツ) イマノル・エルビティ(スペイン)
リック・ツァベル(ドイツ) ホセ・ロハス(スペイン)
ボーラ・ハンスグローエ ワンティ・グループゴベール
ペテル・サガン(スロバキア) トーマス・デハント(ベルギー)
マチェイ・ボドナル(ポーランド) ユベール・デュポン(フランス)
マークス・ブルグハート(ドイツ) ギヨーム・マルタン(フランス)
ラファル・マイカ(ポーランド) マルコ・ミナールト(オランダ)
グレゴール・ミュールベルガー(オーストリア) ヨアン・オフルド(フランス)
ダニエル・オス(イタリア) アンドレア・パスクアロン(イタリア)
パウェル・ポリャンスキー(ポーランド) ディオン・スミス(ニュージーランド)
ルーカス・ペストルベルガー(オーストリア) ギヨーム・ヴァンケイルスブルク(ベルギー)
ミッチェルトン・スコット ロット・スーダル
アダム・イェーツ(イギリス) ティシュ・ベノート (ベルギー)
ジャック・バウアー(ニュージーランド) ジャスパー・デブイスト(ベルギー)
ルーク・ダーブリッジ(オーストラリア) トーマス・デヘント(ベルギー)
マシュー・ヘイマン(オーストラリア) アンドレ・グライペル(ドイツ)
マイケル・ヘップバーン(オーストラリア) マルセル・シーベルグ(ドイツ)
ダリル・インピー(南アフリカ) トーマス・マルチンスキー(ポーランド)
ミケル・ニエベ(スペイン) イエール・ヴァネンデル(ベルギー)
ダミアン・ホーゾン(オーストラリア) イェンス・クークレール(ベルギー)
アージェードゥーゼール ロットNLユンボ
ロマン・バルデ(フランス) ロベルト・ヘーシンク(オランダ)
シルヴァン・ディリエ(スイス) ディラン・フルーネウェーヘン(オランダ)
アクセル・ドモン(フランス) アムントグレンダール・ヤンセン(ノルウェー)
トニー・ガロパン(フランス) ステフェン・クライスヴァイク(オランダ)
アレクサンドル・ジェニエス(フランス) パウル・マルテンス(ドイツ)
ピエール・ラトゥール(フランス) プリモシュ・ログリッチェ(スロベニア)
オリバー・ナーセン(ベルギー) ティモ・ローセン(オランダ)
アレクシー・ヴィエルモーズ(フランス) アントワン・トルホーク(オランダ)
BMCレーシング バーレーン・メリダ
リッチー・ポート(オーストラリア) ヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア)
ティージェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ) ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア)
ダミアーノ・カルーゾ(イタリア) ゴルカ・イサギレ(スペイン)
グレッグ・ヴァンアーヴェルマート(ベルギー) ヨン・イサギレ(スペイン)
ミヒャエル・シェアー(スイス) フランコ・ペリツォッティ(イタリア)
サイモン・ゲランス(オーストラリア) クリスティアン・コレン(スロベニア)
シュテファン・キュング(スイス) ハインリッヒ・ハウッスラー(オーストラリア)
パトリック・ベヴィン(ニュージーランド) ソニー・コルブレッリ(イタリア)