女子のエリートとU23のトップ3選手のコメントを紹介。全日本ロードの勝ち星を4に伸ばした與那嶺恵理(ウィグル・ハイファイブ)は「チームにとっても、ヨーロッパで対等に戦うために必要な勝ちでした」と語っている。



女子エリート優勝:與那嶺恵理(ウィグル・ハイファイブ)

勝利者インタビューに答える與那嶺恵理(ウィグル・ハイファイブ)勝利者インタビューに答える與那嶺恵理(ウィグル・ハイファイブ) photo:Kei Tsuji
まず最初に人数を絞り込んで、そこから一人ずつ減らしていく去年と同じ展開でしたね。今回は勝つことが目的だったので、またチャンピオンジャージを着れることが嬉しいですね。黒(いチームジャージ)は暑いですし(笑)。やっぱりナショナルチャンピオンという肩書きはチームにとっても大切なものですし、アジア人である私にとってはヨーロッパで対等に戦う上で重要なものだと考えています。

もちろんプレッシャーはありましたが、それを良い方向に働くように自分自身で意識しました。今回は登りのフィーリングが良かったのが収穫ですね。ヨーロッパで最後に走ったレースは今回くらい上りがきついレースだったのですが全然走れなくて。ちょっと落ち込んだのもあって一つレースをスキップさせてもらい、世界選手権のコース下見を兼ねたトレーニングキャンプを行ってから帰国しました。(先週の)TTを終えてから多分1kgくらいは絞りました。

レースの主導権を握った與那嶺恵理(ウィグル・ハイファイブ)レースの主導権を握った與那嶺恵理(ウィグル・ハイファイブ) photo:Kei Tsuji
今後の目標としてはやはり世界選手権。7月のジロ・ローザではエリザの総合成績のためにアシスト役を務めて、そのあとは世界選手権にフォーカスした練習を積む予定です。世界選手権は登りの厳しいコースですが、TTはトップ10、ロードは最後にセレクションされた集団に残ることが目標ですね。

2位:金子広美(イナーメ信濃山形)

女子エリート 最終周回、単独2位走行する金子広美(イナーメ信濃山形)女子エリート 最終周回、単独2位走行する金子広美(イナーメ信濃山形) photo:Satoru Kato
やっぱり與那嶺さんが強いので、彼女のそばを離れないように注意していました。(2人になった後)終盤の登り返しで、私が先頭交代をした瞬間にドカンと行かれてしまいました。すごく短い坂なんですが、脚がなくなったタイミングではきついポイントでしたねし、そこからの2周回は本当にきつかったですね。今シーズンは良い感じで調整できていたので、與那嶺さんにどれだけついていけるか、楽しみながらチャレンジャーとして挑もうと考えていました。もっと追走の人数が多ければ違った展開になったでしょうが、単純に與那嶺さんに対しては力負けでした。また来年頑張りたいと思います。

3位:牧瀬翼(Maaslandster International)

女子エリート 3位 牧瀬翼(Maaslandster International Women's Cycling Team)女子エリート 3位 牧瀬翼(Maaslandster International Women's Cycling Team) photo:Satoru Kato
今の力で見れば3位には納得ですが、だからこそ悔しい。表彰台の中でも力の差がありましたね。最低限表彰台は狙っていたので及第点だとは考えています。やっぱり後ろのグループに追いつかれたら表彰台も怪しくなってしまうので、一人になってからはとりあえずポジションを落とさないように踏み続けました。3人になった時に私がペースを上げすぎてしまったんですが、與那嶺さんが”まだ距離も長いし3人で回そう”と指示を出してくれたんですね。それで逃げる体勢が組めました。今後はヨーロッパでもっと走れるようになって、UCIチームにステップアップできたらいいな、と思います。

女子U23優勝:中井彩子(鹿屋体育大)

独走でフィニッシュする中井彩子(鹿屋体育大学)独走でフィニッシュする中井彩子(鹿屋体育大学) photo:Kei Tsuji
追走グループは人数を減らしながらも前を引く人が残っていたので、うまく協力して追いかけました。一気にタイム差が詰まったタイミングで前の2人が見えたので、みんなで「行ける、行ける」と声を掛け合って。ただ走っているだけで脚に来るコース。どんどん人数が減って、脚が削られていきました。

逃げの2人に追いついてからは、登りでずっと下山さんがペースを上げていて、それに乗じて攻撃もしたかったんですけど、自分はいっぱいいっぱいでした。梶原さんと下山さんの2人は本当に強かった。梶原さんは序盤から逃げていたので疲れていたと思ったんですが、下山さんが何度揺さぶりをかけても付いて行ったので、相当足を残していると思っていました。

最後の平坦区間に入ってからは徐々に私も攻撃できる状態になり、牽制しながらフィニッシュに向かいました。でもスプリントに持ち込まれれば勝ち目がないので、追い風が吹いていたので先行が有利だと判断して、早めに、長めに先行しようと思って、残り400か500mを残したところで仕掛けました。勝つにはそこで仕掛けるしかなかった。田んぼの中で手を振って応援してくれている黒川監督に背中を押されて、最後まで先頭を走ることができました。

直前に教育実習で体育の先生を2週間やっていたので、万全の状態ではなかったんですが、結果を求めて走ったレースで結果を残すことができて本当に良かったです。次のロードレースは世界大学選手権。しっかりと力をつけてそこでレースを作れるようにしたいです。

2位:下山美寿々(早稲田大)

2位に入った下山美寿々(早稲田大学)2位に入った下山美寿々(早稲田大学) photo:Kei Tsuji
最後の1周回は私と中井さんで色んなところでアタックを掛け続けたんですが、なかなか決まりませんでした。悠未さんはスプリントに持ち込めば良かったのでアタックしないのは明らか。スプリントに強い悠未さんの力を使わせるという、狙い通りの展開だったのですが、最後は力負けしてしまいました。自分の力を出した末の結果ですね。

3位:梶原悠未(筑波大)

女子U23 レース序盤、梶原悠未(筑波大学)と池上あかり(福岡県自転車競技連盟)の2人が逃げる女子U23 レース序盤、梶原悠未(筑波大学)と池上あかり(福岡県自転車競技連盟)の2人が逃げる photo:Satoru Kato
積極的な展開をしたいなと思っていました。淡々と逃げているつもりだったんですが、意外と力を使ってしまったようです。5周目くらいから脚が動かなくなってタイム差が縮まってしまい、後ろに戻った方が良いと判断しました。結果的には逃げたのが間違いでしたね。

後半は水分が足りず、ラスト一周は脚つりを隠すのが精一杯。スプリントで分があるのは私だから他の2人もアタックを掛け続けてきて、一方私は全部脚が攣っている状態。シッティングでもダンシングでも踏めず、全く身体が言うことを聞いてくれませんでした。ここまで身体が動かないのは初めての経験だったので、いい勉強にはなったかなと思います。

序盤一緒に逃げた池上選手のギアが小さかったのか下りでは踏めず、私が平坦と下りを引いたんですが、結局登りは踏むことになるので5周回まるまる踏むことになってしまったんですね。逃げた上での体力配分をできなかったのが私のミスでした。とにかくずっと辛いレースでしたが、與那嶺選手は一人で逃げて勝つわけですし、力不足ですね。また来年頑張ります。

text:So.Isobe
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