ワフーがラインアップするGPS搭載サイクルコンピュータから、プロチームも実戦採用している「ELEMNT BOLT」をピックアップ。エアロダイナミクスに優れたデザイン、スマホアプリからの容易なカスタマイズ、ナビゲーションやStravaとの連携など、小型ながら多機能を備えたパフォーマンスモデルだ。



ワフー ELEMNT BOLTワフー ELEMNT BOLT
サイクルコンピュータやスマートトレーナー、ハートレートモニター等のフィットネスデバイスを取り扱うアメリカのブランド、wahoo(ワフー)。2014年よりチームスカイにスマートトレーナーKICKRの機材供給を行い、プロ選手のコンディショニングやトレーニングをサポートしてきた実績を持つ。昨年から正式に国内取り扱いが開始されると、日本でも一気にその知名度を広げたブランドと言えるだろう。

そんなワフーがラインアップしているサイクルコンピュータの中で、セカンドグレードに当たるモデルが「ELEMNT BOLT」だ。2018シーズンからボーラ・ハンスグローエとカチューシャ・アルペシンにもサポートを開始しており、上記2つのプロチームがワールドツアーレースにてELEMNT BOLTを使用している。もちろん世界王者ペテル・サガン(スロバキア)も同製品の愛用者の一人だ。

マウントパーツと一体化するエアロに配慮したデザインマウントパーツと一体化するエアロに配慮したデザイン ステムと一直線になるように配置されスムーズな空気の流れを生み出すステムと一直線になるように配置されスムーズな空気の流れを生み出す
約90度回転させるとカチッと嵌まる一般的なマウント方式約90度回転させるとカチッと嵌まる一般的なマウント方式 マウントパーツ自体も前方投影面積を減らす薄い造形マウントパーツ自体も前方投影面積を減らす薄い造形

より効率的な走行を可能にするエアロの考えはサイクルコンピュータにも波及しており、このELEMNT BOLTはマウントパーツと段差なく一体化するインテグレーテッドデザインを採用していることが大きな特徴。ステム正面に配置するとともに、空気抵抗の少ない滑らかなデザインによって一般的なサイクルコンピュータと比較して50%のドラッグ削減と、約1.5ワットのパワー節約を可能としている。

本体は一般的な四角形状とされ、2.2インチディスプレイの下には画面切り替えや各種操作を行う3つのボタンが、右サイドには選択項目の上下や画面の拡大縮小を行う2つのボタンが、そして左サイドに電源ボタンを配置する。電源ボタンの長押しでパワーオン/オフとなり、さらに軽く1回押すとメニュー画面が現れる仕様だ。

本体が表示するQRコードをアプリで読み込めばペアリングは完了だ本体が表示するQRコードをアプリで読み込めばペアリングは完了だ 本体の状態はアプリ側でモニターできる。アプリの操作はBluetooth接続によって瞬時に反映される本体の状態はアプリ側でモニターできる。アプリの操作はBluetooth接続によって瞬時に反映される
ワークアウトページ 1~9つの項目を表示でき好みにカスタマイズ可能だワークアウトページ 1~9つの項目を表示でき好みにカスタマイズ可能だ クライムページ 一番下の欄で走ってきたコースの勾配等も視覚的に確認できるクライムページ 一番下の欄で走ってきたコースの勾配等も視覚的に確認できる マップページ アプリを介してダウンロードすれば全世界のマップを表示できるマップページ アプリを介してダウンロードすれば全世界のマップを表示できる

GPS内蔵のためELEMNT BOLT単体でも走行距離や走行時間等の表示ができる他、BluetoothやANT+といった規格に対応した各種センター類と併用することでケイデンスや心拍、パワー等の表示も可能な点は一般的なサイクルコンピュータと同じだろう。データの表示項目も最大9つ設定でき、好みに応じて表示数も変更可能だ。

本体上部にLEDインジケータを搭載している点もポイント。操作状況を光って教えてくれるだけでなく、ナビゲーション時には曲がる方向を示すように点滅する他、目的地と反対方向に進むと赤く点灯しライダーに知らせてくれるのだ。またスピード・パワー・心拍いずれかの項目にLEDを設定することもでき、今のスピードが平均速度より上か下か、ライド中のパワーゾーンや心拍ゾーンは如何ほどかをカラー別に判別できる機能も備わっている。

本体操作は前面とサイドのボタンにて行う本体操作は前面とサイドのボタンにて行う アウトフロントマウントやステムマウント、充電ケーブル等が付属するアウトフロントマウントやステムマウント、充電ケーブル等が付属する
本体とマウントパーツをネジ止めで固定することも可能だ本体とマウントパーツをネジ止めで固定することも可能だ 本体下部のポートからマイクロUSBケーブルにて充電する本体下部のポートからマイクロUSBケーブルにて充電する

走行データの管理やワークアウトの設定、Strava等の各種関連アプリとの連携は全てスマートフォンの専用アプリを通して行い、有線でパソコンに接続する必要はない。スマートフォンのBluetoothをオンにし、本体側で表示させたQRコードをアプリで読み込めばペアリングは完了だ。以降、アプリ側で操作した内容は瞬時にELEMNT BOLTに反映され、ライドデータもワイヤレスかつ自動でアップされる仕組みだ。

標準でワークアウトページ、クライムページ、マップページが切り替え可能になっており、ページの追加・カスタマイズはアプリで自由に行える。Stravaのライブセグメントにも対応しており、登録した区間の通知やタイム計測も設定できる他、全世界に対応した地図を地域別にダウンロードでき、アプリ上で設定した目的地まで自動でルートを組んでナビゲーションも行ってくれる。

ナビゲーションを開始するとマップページに道筋を表示してくれるナビゲーションを開始するとマップページに道筋を表示してくれる 交差点が近づくとアラーム音とLEDランプにて知らせてくれる交差点が近づくとアラーム音とLEDランプにて知らせてくれる 曲がる地点も一覧で確認できるため道に迷わずサイクリングを楽しめるだろう曲がる地点も一覧で確認できるため道に迷わずサイクリングを楽しめるだろう

またスマートフォンと同期していれば、通話やSNS・Eメール等の着信も画面に表示してくれるため、ライド中でも見逃すことなくチェックできる。その他、同社のスマートトレーナーともペアリングが可能で、ワークアウトの実行などトレーニングをサポートしてくれる機能も。充電は一般的なマイクロUSBケーブルにて行い、最大15時間稼動というスペック。アウトフロントマウントとステムマウントが付属したパッケージで価格は32,000円(税抜)だ。




ワフー ELEMNT BOLT
無線通信:Bluetooth/ANT+
バッテリー:充電式リチウムイオン(最大15時間稼動)
防水性:IPX7
サイズ:74.6mm x 47.3mm x 22.1mm
モニターサイズ:2.2インチ
重 量:62g
付属品:インテグレーテッドアウトフロントマウント、ステムマウント、クイックスタートガイド
価 格:32,000円(税抜)

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