丘の町カルタジローネに向かう登りスプリントでティム・ウェレンス(ベルギー、ロット・フィックスオール)が勝利。ジロ・デ・イタリア第4ステージで再びクリストファー・フルーム(イギリス、チームスカイ)がタイムを失った。


シチリア内陸部の町を駆け抜けるシチリア内陸部の町を駆け抜ける photo:LaPresse
5月8日(火)第4ステージ カターニア〜カルタジローネ 198km ☆☆☆5月8日(火)第4ステージ カターニア〜カルタジローネ 198km ☆☆☆ photo:RCS Sport5月8日(火)第4ステージ カターニア〜カルタジローネ 198km ☆☆☆5月8日(火)第4ステージ カターニア〜カルタジローネ 198km ☆☆☆ photo:RCS Sport

イスラエルでの3日間を終えたジロは、休息日という名の移動日を経てシチリア島で再始動。第4ステージは、同島第2の都市カターニアをスタートする202kmの中級山岳ステージで行われた。設定されたカテゴリー山岳は2つの4級山岳だけだが、カテゴリーのついていない標高600〜800mの峠がいくつも組み込まれており、最後は標高572mの丘の上の街カルタジローネを駆け上がる。最大勾配13%の登りスプリントはスプリンターではなくパンチャー向きで、主催者は難易度3つ星の評価を与えている。

複雑に進行方向を変えるカターニア市内を抜けると、24km地点で5名の逃げが決まる。3ステージ連続逃げとなるエンリーコ・バルビン(イタリア、バルディアーニCSF)、カンタン・ジョレギ(フランス、アージェードゥーゼール)、マルコ・フラッポルティ(イタリア、アンドローニジョカトリ・シデルメク)、マキシム・ベルコフ(ロシア、カチューシャ・アルペシン)、ジャコポ・モスカ(イタリア、ウィリエール・トリエスティーナ)が飛び出した。

イスラエルサイクリングアカデミーを除くUCIプロコンチネンタルチームと、アージェードゥーゼールとカチューシャ・アルペシンが逃げに選手を送り込んだ形。山岳賞1位のバルビンはもちろんマリアアッズーラを守るための逃げ。BMCレーシングが逃げグループとのタイム差を3分前後に押さえ込みながらアップダウンコースを進んでいった。

レース中盤の4級山岳ピエトレカルデと4級山岳ヴィッツィーニでバルビンが先頭通過して山岳ポイントを連取。身長166cm/体重60kgとクライマー体型のバルビンが順調に山岳賞ラインキングのリードを広げることに成功した一方で、エーススプリンターのアンドレア・グアルディーニ(イタリア、バルディアーニCSF)は体調不良によりリタイアを喫している。

晴れ渡るアップダウンコースを走るプロトン晴れ渡るアップダウンコースを走るプロトン photo:LaPresse
3分前後のリードで逃げ続ける先頭5名3分前後のリードで逃げ続ける先頭5名 photo:Kei Tsuji
UAEチームエミレーツがペースアップを試みるUAEチームエミレーツがペースアップを試みる photo:LaPresse
レース中盤にUAEチームエミレーツが突如ペースアップを試みたため集団が分裂するシーンも見られたが、大規模なダメージを与えることなく集団は一つに戻る。BMCレーシングが引き続きコントロールするメイン集団ではパンクが相次ぎ、ジャンルーカ・ブランビッラ(イタリア、トレック・セガフレード)やジョセ・ゴンサルベス(ポルトガル、カチューシャ・アルペシン)が被害にあいながらも集団に戻っている。

先頭で逃げ続けたモスカ、フラッポルティ、ベルコフの3名は残り12km地点で吸収。フィニッシュ地点カルタジローネに向けて徐々に標高を上げる集団からはエドアルド・ザルディーニ(イタリア、ウィリエール・トリエスティーナ)がアタックし、これに反応したヴァレリオ・コンティ(イタリア、UAEチームエミレーツ)が独走に持ち込んだ。

単独で25秒のリードを築いたコンティを、ロット・フィックスオール率いるメイン集団が追いかける。2015年ツアー・オブ・ジャパン修善寺ステージ、2016年ブエルタ・ア・エスパーニャ第13ステージで優勝を飾っているコンティがカルタジローネの街中に入ってなお逃げ続けたが、残り3kmで吸収された。

ロット・フィックスオールとミッチェルトン・スコットが先頭で競り合いながら街中を抜け、下り区間をこなし、残り1kmを切ってコースは再び上昇を開始する。トッシュ・ヴァンデルサンド(ベルギー、ロット・フィックスオール)を先頭に最大勾配13%の登りに突入。ハイペースで進む集団の先頭から、エンリコ・バッタリーン(イタリア、ロットNLユンボ)が最初に仕掛けた。

丘の上に位置するいくつもの町を通過する丘の上に位置するいくつもの町を通過する photo:LaPresse
BMCレーシングが長時間にわたってメイン集団を牽引BMCレーシングが長時間にわたってメイン集団を牽引 photo:LaPresse
UAEチームエミレーツがコントロールするメイン集団UAEチームエミレーツがコントロールするメイン集団 photo:LaPresse

好位置から発進したバッタリーンだったが、その後ろにはウェレンスがしっかりと食らいつく。残り200mで踏み始めたウェレンスがバッタリーンを抜き去り、マイケル・ウッズ(カナダ、EFエデュケーションファースト・ドラパック)らを振り切った。ステージ2位のウッズのSTRAVAログによると、平均勾配8.5%の登りを選手たちは平均スピード30km/hで駆け上がっている。ウッズは1分28秒にわたって604Wを出力したが、ステージ優勝には届かなかった。

2016年大会のロッカラスコ山頂フィニッシュに続く、自身2度目のステージ優勝を飾ったウェレンス。「アップダウンとコーナーが連続するシチリアらしい1日だった。事前に優勝候補に挙げられていた通り、今日は自分がステージ優勝を狙う作戦だった。終盤にかけてアダム・ハンセンが素晴らしい引きを見せてくれて、トッシュ・ヴァンデルサンドにエスコートされて残り500mの時点で最高のポジションにつけていた。エンリコ・バッタリーンの加速に反応して、残り200mで再加速。フィニッシュラインを通過するまで、勝利を確信できなかった」と語る。

登りスプリントでエンリコ・バッタリーン(イタリア、ロットNLユンボ)の後ろからティム・ウェレンス(ベルギー、ロット・フィックスオール)が仕掛ける登りスプリントでエンリコ・バッタリーン(イタリア、ロットNLユンボ)の後ろからティム・ウェレンス(ベルギー、ロット・フィックスオール)が仕掛ける photo:Kei Tsuji
フィニッシュラインに向かってもがき続けるティム・ウェレンス(ベルギー、ロット・フィックスオール)フィニッシュラインに向かってもがき続けるティム・ウェレンス(ベルギー、ロット・フィックスオール) photo:Kei Tsuji
登りスプリントを制したティム・ウェレンス(ベルギー、ロット・フィックスオール)登りスプリントを制したティム・ウェレンス(ベルギー、ロット・フィックスオール) photo:Kei Tsuji
トップから4秒遅れでフィニッシュするローハン・デニス(オーストラリア、BMCレーシング)トップから4秒遅れでフィニッシュするローハン・デニス(オーストラリア、BMCレーシング) photo:Kei Tsujiトップから21秒遅れたクリストファー・フルーム(イギリス、チームスカイ)トップから21秒遅れたクリストファー・フルーム(イギリス、チームスカイ) photo:Kei Tsuji

「逃げの展開からステージ優勝して2年前とは違い、今回は集団での勝利。大人数の中で勝つのはエモーショナルだ」。ベルギーのフランドル出身の父親とワロン出身の母親をもつウェレンスは総合4位に浮上。マリアローザまで19秒の位置につけるが「アルデンヌクラシックと1週間のステージレースが得意で、グランツールのステージ狙いが自分の脚質。グランツールの総合成績は考えていない」とコメントしている。

総合上位陣の中でウェレンスと同タイムでフィニッシュしたのはサイモン・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット)。マリアローザのローハン・デニス(オーストラリア、BMCレーシング)やトム・デュムラン(オランダ、サンウェブ)は4秒遅れのグループ内でフィニッシュしている。その一方でクリストファー・フルーム(イギリス、チームスカイ)は21秒遅れてしまい、デニスから55秒遅れ(デュムランから54秒遅れ)の総合20位にダウンした。

マリアローザを守ったデニスは「イスラエルで手に入れたジャージをイタリアで守ったことは感慨深い。この先もマリアローザを守り続けたい。明日も今日のようなステージで、第6ステージのエトナ火山で自分がどれだけ戦えるかが判明するだろう」と語る。第5ステージは再びフィニッシュ手前に登りが組み込まれたアップダウンコースが設定されている。

ステージ優勝を飾ったティム・ウェレンス(ベルギー、ロット・フィックスオール)ステージ優勝を飾ったティム・ウェレンス(ベルギー、ロット・フィックスオール) photo:Kei Tsuji
マリアローザはローハン・デニス(オーストラリア、BMCレーシング)がキープマリアローザはローハン・デニス(オーストラリア、BMCレーシング)がキープ photo:Kei Tsuji

ジロ・デ・イタリア2018第4ステージ結果
1位ティム・ウェレンス(ベルギー、ロット・フィックスオール)5:17:34
2位マイケル・ウッズ(カナダ、EFエデュケーションファースト・ドラパック)
3位エンリコ・バッタリーン(イタリア、ロットNLユンボ)
4位サイモン・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット)
5位ダヴィデ・フォルモロ(イタリア、ボーラ・ハンスグローエ)
6位ロマン・クロイツィゲル(チェコ、ミッチェルトン・スコット)0:00:04
7位パトリック・コンラッド(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ)
8位ルイスレオン・サンチェス(スペイン、アスタナ)
9位ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、バーレーン・メリダ)
10位エステバン・チャベス(コロンビア、ミッチェルトン・スコット)
11位トム・デュムラン(オランダ、サンウェブ)
12位ローハン・デニス(オーストラリア、BMCレーシング)
13位ティボー・ピノ(フランス、グルパマFDJ)
18位ファビオ・アル(イタリア、UAEチームエミレーツ)0:00:10
29位ミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ)0:00:21
30位クリストファー・フルーム(イギリス、チームスカイ)
マリアローザ 個人総合成績
1位ローハン・デニス(オーストラリア、BMCレーシング)14:23:08
2位トム・デュムラン(オランダ、サンウェブ)0:00:01
3位サイモン・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット)0:00:17
4位ティム・ウェレンス(ベルギー、ロット・フィックスオール)0:00:19
5位ペリョ・ビルバオ(スペイン、アスタナ)0:00:25
6位マキシミリアン・シャフマン(ドイツ、クイックステップフロアーズ)0:00:28
7位ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、バーレーン・メリダ)
8位ティボー・ピノ(フランス、グルパマFDJ)0:00:34
9位パトリック・コンラッド(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ)0:00:35
10位カルロスアルベルト・ベタンクール(コロンビア、モビスター)
マリアチクラミーノ ポイント賞
1位エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、クイックステップフロアーズ)130pts
2位サーシャ・モードロ(イタリア、EFエデュケーションファースト・ドラパック)55pts
3位ヤコブ・マレツコ(イタリア、ウィリエール・トリエスティーナ)53pts
マリアアッズーラ 山岳賞
1位エンリーコ・バルビン(イタリア、バルディアーニCSF)11pts
2位マルコ・フラッポルティ(イタリア、アンドローニジョカトリ・シデルメク)7pts
3位ギヨーム・ボワヴァン(カナダ、イスラエルサイクリングアカデミー)3pts
マリアビアンカ ヤングライダー賞
1位マキシミリアン・シャフマン(ドイツ、クイックステップフロアーズ)14:23:36
2位ヴァレリオ・コンティ(イタリア、UAEチームエミレーツ)0:00:25
3位サム・オーメン(オランダ、サンウェブ)0:00:32
チーム総合成績
1位ミッチェルトン・スコット43:11:24
2位アスタナ
3位ボーラ・ハンスグローエ0:00:16
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