カンパニョーロのカーボンホイールシリーズ、BORAに新モデル「BORA WTO」の追加が発表された。空力性能を徹底追求した60mmと77mmハイトの2モデルが用意され、従来にも増したワイドリムと低い転がり抵抗を実現するチューブレス対応が大きな特徴だ。



カンパニョーロ BORA WTO 60(ブライトラベル)カンパニョーロ BORA WTO 60(ブライトラベル) (c)Campagnolo
1998年に初めて登場し、同社のハイパフォーマンスホイールとしてプロアマ問わず多くの選手に愛用されてきたカンパニョーロの定番のレーシングホイールがBORAシリーズだ。昨年はブレーキ面にアップデートを加えるなどのマイナーチェンジも加わっていたが、12速ロードコンポーネントの発表(詳細はこちら)と同時のタイミングで新作「BORA WTO」の登場もアナウンスされた。

”WIND TUNNEL OPTIMIZED”の頭文字を冠した同ホイールは、直訳すると「風洞最適化」の名の通り、幾多の風洞実験やCFD解析を繰り返すことでエアロダイナミクスを追求した製品だ。60mmハイトと77mmハイトが用意され、これまで35、50、80mmハイトと3種類展開だったBORAシリーズの選択肢を大きく増やす存在となる。

新設計のエアロ形状ハブボディを採用。BORA WTO 60はUSBベアリングを使用する新設計のエアロ形状ハブボディを採用。BORA WTO 60はUSBベアリングを使用する (c)Campagnoloスポークはストレートプルで、扁平ではなくひし形断面のものを用いるスポークはストレートプルで、扁平ではなくひし形断面のものを用いる (c)Campagnolo

チューブレスこそ最もタイヤの転がり抵抗を低減できるというカンパニョーロの研究に基づき、プロユースのハイパフォーマンス製品ながらチューブラーモデルの展開はなく、クリンチャー/チューブレス対応の2-WAY-FITプロファイルを採用している。リムフックの形状はチューブレスタイヤに最適化されており、リムベッドにホールも空いていないためリムテープも不要だ。

新設計のリムには、あらゆるヨー角からの風に対し効率的に空気抵抗を抑える独自形状が盛り込まれている。ワイドタイヤ向けに幅広化させたC17設計よりもさらに2mm広げたC19リムプロファイルを用いており、リム全体がよりマッシブなフォルムに生まれ変わった。ニップルホール付近までその幅を維持したワイドなリム形状が空力性能向上に一役買っている。またC19設計となったことで25mmだけでなく、より太めの28mm幅タイヤともマッチする。

カンパニョーロ BORA WTO 60(ダークラベル)カンパニョーロ BORA WTO 60(ダークラベル) (c)Campagnolo
リムだけでなくハブも新設計とされ、ワイドフランジ形状のアルミボディを採用。シンプルな見た目ながら中央を窪ませることでエアロ性能の最適化を図っている。スポークも扁平形状ではなく特殊なひし形の断面を持った製品を組み合わせている。ニップルは従来どおり外出し仕様だ。

ブレーキ面にはフルクラムホイールにも採用される独自のAC3テクノロジーを使用。表面に波状の溝を入れた特殊な加工を施すことで制動力を向上させている。

ラインアップは前後セットで展開する60mmハイトの「BORA WTO 60」、後輪をTT向けのディスクホイールと合わせることを想定し前輪のみで展開される77mmハイトの「BORA WTO 77」の2種類。BORA WTO 60は前後セット1550gでUSBベアリング仕様。BORA WTO 77はフロント755gで、よりプロレースに対応させるため最上級グレードのCULTベアリング仕様だという。現時点ではディスクブレーキモデルのラインアップは未発表で、価格や国内への入荷予定等も未定という。続報を待ちたい。

カンパニョーロ BORA WTO 77カンパニョーロ BORA WTO 77 (c)Campagnoloプロユースを想定しBORA WTO 77には最上位グレードのCULTベアリングを採用プロユースを想定しBORA WTO 77には最上位グレードのCULTベアリングを採用 (c)Campagnolo

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