2018/04/04(水) - 16:38
ロンド・ファン・フラーンデレンに挑んだバイクを紹介する第3弾。セラミックスピード製品でフルチューンされたオリバー・ナーセンのベルギーチャンピオンバイク、TT巧者らしいカスタムが行われたトニ・マルティンのAEROADなどは必見。
オリバー・ナーセン(ベルギー、アージェードゥーゼール)
ファクター O2
ミュール・カペルミュール手前の落車に巻き込まれながらも復帰し、先頭集団内で展開したベルギー王者のオリバー・ナーセン(ベルギー、アージェードゥーゼール)。今シーズンはモデルチェンジが行われたばかりの個性的なエアロロード「ONE」も使用しているが、急勾配が含まれるロンドには軽量を売りにする「O2」を持ち込んだ。
一般発売も行われているベルギー国旗カラーのフレームには、"L'UNION FAIT LA FORCE(団結は力なり)”との格言や、オーステンデ出身のフランドリアンらしく獅子の絵柄が配される。なお、現在チーム内で特別カラーのバイクに乗るのはナーセンと、ストラーデ・ビアンケで2位に入ったロマン・バルデ(フランス)、そしてシルヴァン・ディリエ(スイス)の3名だ。
コンポーネントはR9150系デュラエースDi2を基本にしているものの、シマノサポートではないためファクターと同じオーナーが所有するセラミックスピード製品や、SRMのカーボンクランク+9000系チェーンリングなどシマノ以外の製品を多数組み合わせている。チャンピオンカラーに合わせた黄色いコーティング剤を用いたUFOチェーン、ナーセンの名前が刻印されたビッグプーリー、ファクター専用のヘッドセットなど、あらゆるセラミックスピード製チューニングパーツが目白押しだ。
ステムやハンドルはブラックインクで、それぞれサイズは130mmと400mm。ホイールはマヴィックのコスミックカーボンで、石畳対策としてパリ〜ルーベ用のCOMPETITION PRO LTD RBX(28c)を投入した。
トニ・マルティン(ドイツ、カチューシャ・アルペシン)
キャニオン AEROAD CF SLX
モビスターと同じくキャニオンバイクを駆るカチューシャ・アルペシン。チームカラーの深いレッドにペイントされたAEROAD CF SLXには、ワールドチーム中唯一のスラムユーザーとしてワイヤレス電動グループセット、レッドeTapを搭載している。ツアー・ダウンアンダーまではデュラエースのダイレクトマウントブレーキを使っていたが、最近になってようやくスラム製品が登場し置き換えられた。
写真のゼッケン131はトニ・マルティン(ドイツ)のバイク。TTスペシャリストらしくチェーンリング歯数は54Tで、サドルには滑り止めの素材が直接縫い付けられている。滑りによるパワーロスを嫌うマルティンが長年続けるカスタマイズで、以前は紙やすりを接着していたこともあった。
ホイールは波状のデザインが特徴的な454NSWではなく、通常の303。カセットのみフォースグレードのPG-1170で、チェーンにはディメンションデータと同じようなコーティング剤を塗布したことが見て取れる。タイヤはコンチネンタルの供給用COMPETITION PRO LTDで、オレンジサイドのPTXを多くのメンバーが使用した。
エドワード・テウンス(ベルギー、サンウェブ)
ジャイアント TCR ADVANCED SL
トレック・セガフレードから移籍したエドワード・テウンス(ベルギー)を始め、サンウェブの選手たちはジャイアントのオールラウンドモデル、TCR ADVANCED SLでロンドを走った。通常レースとの違いはロゴを消したヴィットリアのワイドタイヤを用いていることくらいで、大きな変更は見られない。今年から使用されているジャイアントのSLRホイールは、一般発売されていないチューブラータイプだ。
ブライアン・コカール(フランス、ヴィタルコンセプト)
オルベア ORCA OMR
元プロ選手のジェローム・ピノーが立ち上げた新生プロコンチネンタルチームであるヴィタルコンセプトは、チームカラーのミントグリーンとブラックに塗り分けられたオルベアのオールラウンドバイクORCA OMRをロンドで駆った。高速レースではエアロロードのORCA AEROも乗り分けている。
コンポーネントはR9150系デュラエースDi2が基本だが、クランクセットはFSAで、パワー2マックスのシステムを搭載したFSAのPOWERBOXでデータ計測を行う。ホイールはマヴィックのコスミックカーボンで、チャレンジのParis-Roubaixに似たSSCロゴ入りチューブラータイヤを貼り付けていた。エーススプリンターを担うブライアン・コカール(フランス)はセットバック量の大きなシートポストを使うのが特徴的だ。
プレベン・ヴァンヘッケ(スポートフラーンデレン・バロワーズ)
エディメルクス EM-525
その名の通りフランドリアンチームであり、若手育成に主眼を置いて活動するスポートフラーンデレン・バロワーズ。バイク自体はエディメルクスのEM-525と昨年から変更無しだが、ホイールがエドコからフルクラムに、サドルがプロロゴからセライタリアへとスイッチされている。
コンポーネントは9150系デュラエースDi2で、多くのチームがシマノのパワーメーターを採用する中、継続的にパイオニアのペダリングモニターを使用する。Racing Speed 40ホイールにセットするのはノーマルタイプのCORSA(25mm)。タイヤサイドのカラーは特に区別せず使っているようだ。ハンドル周りはデダエレメンティで、バーテープはリザードスキン。ペダルはルックだ。
text:So.Isobe
photo:Makoto.Ayano
オリバー・ナーセン(ベルギー、アージェードゥーゼール)
ファクター O2
ミュール・カペルミュール手前の落車に巻き込まれながらも復帰し、先頭集団内で展開したベルギー王者のオリバー・ナーセン(ベルギー、アージェードゥーゼール)。今シーズンはモデルチェンジが行われたばかりの個性的なエアロロード「ONE」も使用しているが、急勾配が含まれるロンドには軽量を売りにする「O2」を持ち込んだ。
一般発売も行われているベルギー国旗カラーのフレームには、"L'UNION FAIT LA FORCE(団結は力なり)”との格言や、オーステンデ出身のフランドリアンらしく獅子の絵柄が配される。なお、現在チーム内で特別カラーのバイクに乗るのはナーセンと、ストラーデ・ビアンケで2位に入ったロマン・バルデ(フランス)、そしてシルヴァン・ディリエ(スイス)の3名だ。
コンポーネントはR9150系デュラエースDi2を基本にしているものの、シマノサポートではないためファクターと同じオーナーが所有するセラミックスピード製品や、SRMのカーボンクランク+9000系チェーンリングなどシマノ以外の製品を多数組み合わせている。チャンピオンカラーに合わせた黄色いコーティング剤を用いたUFOチェーン、ナーセンの名前が刻印されたビッグプーリー、ファクター専用のヘッドセットなど、あらゆるセラミックスピード製チューニングパーツが目白押しだ。
ステムやハンドルはブラックインクで、それぞれサイズは130mmと400mm。ホイールはマヴィックのコスミックカーボンで、石畳対策としてパリ〜ルーベ用のCOMPETITION PRO LTD RBX(28c)を投入した。
トニ・マルティン(ドイツ、カチューシャ・アルペシン)
キャニオン AEROAD CF SLX
モビスターと同じくキャニオンバイクを駆るカチューシャ・アルペシン。チームカラーの深いレッドにペイントされたAEROAD CF SLXには、ワールドチーム中唯一のスラムユーザーとしてワイヤレス電動グループセット、レッドeTapを搭載している。ツアー・ダウンアンダーまではデュラエースのダイレクトマウントブレーキを使っていたが、最近になってようやくスラム製品が登場し置き換えられた。
写真のゼッケン131はトニ・マルティン(ドイツ)のバイク。TTスペシャリストらしくチェーンリング歯数は54Tで、サドルには滑り止めの素材が直接縫い付けられている。滑りによるパワーロスを嫌うマルティンが長年続けるカスタマイズで、以前は紙やすりを接着していたこともあった。
ホイールは波状のデザインが特徴的な454NSWではなく、通常の303。カセットのみフォースグレードのPG-1170で、チェーンにはディメンションデータと同じようなコーティング剤を塗布したことが見て取れる。タイヤはコンチネンタルの供給用COMPETITION PRO LTDで、オレンジサイドのPTXを多くのメンバーが使用した。
エドワード・テウンス(ベルギー、サンウェブ)
ジャイアント TCR ADVANCED SL
トレック・セガフレードから移籍したエドワード・テウンス(ベルギー)を始め、サンウェブの選手たちはジャイアントのオールラウンドモデル、TCR ADVANCED SLでロンドを走った。通常レースとの違いはロゴを消したヴィットリアのワイドタイヤを用いていることくらいで、大きな変更は見られない。今年から使用されているジャイアントのSLRホイールは、一般発売されていないチューブラータイプだ。
ブライアン・コカール(フランス、ヴィタルコンセプト)
オルベア ORCA OMR
元プロ選手のジェローム・ピノーが立ち上げた新生プロコンチネンタルチームであるヴィタルコンセプトは、チームカラーのミントグリーンとブラックに塗り分けられたオルベアのオールラウンドバイクORCA OMRをロンドで駆った。高速レースではエアロロードのORCA AEROも乗り分けている。
コンポーネントはR9150系デュラエースDi2が基本だが、クランクセットはFSAで、パワー2マックスのシステムを搭載したFSAのPOWERBOXでデータ計測を行う。ホイールはマヴィックのコスミックカーボンで、チャレンジのParis-Roubaixに似たSSCロゴ入りチューブラータイヤを貼り付けていた。エーススプリンターを担うブライアン・コカール(フランス)はセットバック量の大きなシートポストを使うのが特徴的だ。
プレベン・ヴァンヘッケ(スポートフラーンデレン・バロワーズ)
エディメルクス EM-525
その名の通りフランドリアンチームであり、若手育成に主眼を置いて活動するスポートフラーンデレン・バロワーズ。バイク自体はエディメルクスのEM-525と昨年から変更無しだが、ホイールがエドコからフルクラムに、サドルがプロロゴからセライタリアへとスイッチされている。
コンポーネントは9150系デュラエースDi2で、多くのチームがシマノのパワーメーターを採用する中、継続的にパイオニアのペダリングモニターを使用する。Racing Speed 40ホイールにセットするのはノーマルタイプのCORSA(25mm)。タイヤサイドのカラーは特に区別せず使っているようだ。ハンドル周りはデダエレメンティで、バーテープはリザードスキン。ペダルはルックだ。
text:So.Isobe
photo:Makoto.Ayano
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