ノルウェーのプロチームであるウノエックス・モビリティが、出場チームの先陣を切るようにツール・ド・フランスの出場メンバーを発表。今年限りで引退するクリストフが外れたが、メンバー入りしたアブラハムセンが直後のレースで鎖骨を骨折した。



特別ジャージを着て臨むウノエックス・モビリティ photo:Uno-X Mobility

選出されたのはチームに加入した昨年から勝ち星を重ね、今季も2月のグラン・カミーニョで区間3勝を飾るなど好調のマグナス・コルト(デンマーク)を中心とした8名だ。初出場は昨年ノルウェー選手権を制したマルクス・フールゴーや、22歳でスプリンターのスティアン・フレッドハイム(ノルウェー)ら3名。

クリテリウム・デュ・ドーフィネ総合5位だったトビアス・ヨハンネセン(ノルウェー)と、初出場でツアー・オブ・スロベニアで総合優勝した双子の兄弟であるアンデシュが、ステージ優勝と共に総合上位を狙う。

選考外となったアレクサンダー・クリストフ(ノルウェー) photo:CorVos

一方、選出から漏れたのは、既に今年限りでの引退を発表しているアレクサンダー・クリストフ(ノルウェー)。過去11度の出場で4度のステージ優勝を飾り、昨年は2度の区間3位と衰えぬ力を見せたノルウェーを代表するスプリンターだ。

選考外の理由をチームのGMであるトール・フースホフト氏は「彼は間違いなく最後のツール出場に値する選手であり、(出場すれば)結果を出してくれただろう。しかし我々はエーススプリンターとしてソーレン・ヴァーレンショルトを選び、彼は世界トップクラスの選手たちに勝てることを証明している。スティアン・フレッドハイムと共に将来有望なコンビを形成しており、我々はチームの未来を見据えての決断をした」と理由を説明した。

オムロープ・ヘットニュースブラットを制したソーレン・ヴァーレンショルト(ノルウェー) photo:CorVos

25歳のヴァーレンショルトは今年3月のオムロープ・ヘットニュースブラットで、ヤスペル・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク)らを退け勝利。ドーフィネでも区間3位と、ツールでの活躍が期待されている。

しかし、メンバーに名を連ねていたヨナス・アブラハムセン(ノルウェー)が、発表の2日後に行われたツール・ド・ベルギーで落車。鎖骨を骨折する怪我を負った。発表されたリザーブにはフレドリク・ドゥヴァーシュネスとクリストフ、ヨハネス・クルセット、ラスムス・ティレル(いずれもノルウェー)が選ばれており、アブラハムセンと似た脚質ならばティレルだが、将来性ならば21歳のクルセットなど、代替選手の発表が待たれる。
ツール・ド・フランス2025ウノエックス・モビリティ出場メンバー
ヨナス・アブラハムセン(ノルウェー)
マグナス・コルト(デンマーク)
スティアン・フレッドハイム(ノルウェー)
マルクス・フールゴー(ノルウェー)
トビアス・ヨハンネセン(ノルウェー)
トビアス・アンデシュ(ノルウェー)
アンドレアス・レックネスン(ノルウェー)
ソーレン・ヴァーレンショルト(ノルウェー)
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos