ポルトガルを舞台にした5日間のヴォルタ・アン・アルガルヴェが開幕。初日のスプリント勝負で、アルノー・デマール(フランス、FDJ)との一騎打ちを制したディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、ロットNLユンボ)が今季2勝目を飾った。



スタートサインに現れたディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、ロットNLユンボ)たちスタートサインに現れたディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、ロットNLユンボ)たち (c)CorVosアルノー・デマール(フランス)ら、FDJのメンバーが登壇アルノー・デマール(フランス)ら、FDJのメンバーが登壇 (c)CorVos

ヴォルタ・アン・アルガルヴェ開幕ステージのスタートを待つヴォルタ・アン・アルガルヴェ開幕ステージのスタートを待つ (c)voltaaoalgarve.com/João Fonseca
ロードシーズンに開幕を告げたツアー・ダウンアンダーから早一ヶ月、ヨーロッパの中で一足早く初春が訪れているポルトガルでは5日間のヴォルタ・アン・アルガルヴェ (UCI2.HC)が開幕した。

ツアー・オブ・オマーンやルタ・デル・ソルと開幕日を同じくするアルガルヴェは、平坦ステージや1級山岳への頂上フィニッシュ、個人タイムトライアルなどが組み合わせられた5日間のステージレース。フィリップ・ジルベール(ベルギー、クイックステップフロアーズ)やダニエル・マーティン(アイルランド、UAEチームエミレーツ)、エドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー、ディメンションデータ)らがこのアルガルヴェでシーズンインを迎えた。

地元ポルトガル勢を中心とした5名の逃げ地元ポルトガル勢を中心とした5名の逃げ (c)voltaaoalgarve.com/João Fonsecaポルトガル王者のルーベン・ゲレイロ(トレック・セガフレード)ポルトガル王者のルーベン・ゲレイロ(トレック・セガフレード) (c)voltaaoalgarve.com/João Fonseca

一足早い春が訪れているアルガルヴェ地方一足早い春が訪れているアルガルヴェ地方 (c)voltaaoalgarve.com/João Fonseca
ポルトガル出身のティアゴ・マシャド(カチューシャ・アルペシン)ポルトガル出身のティアゴ・マシャド(カチューシャ・アルペシン) (c)v会話しながら走るミカル・クウィアトコウスキー(ポーランド、チームスカイ)とトニ・マルティン(ドイツ、カチューシャ・アルペシン)会話しながら走るミカル・クウィアトコウスキー(ポーランド、チームスカイ)とトニ・マルティン(ドイツ、カチューシャ・アルペシン) (c)voltaaoalgarve.com/João Fonseca


初日は沿岸のリゾート都市アルブフェイラを出発し、内陸の丘陵地帯を越えてから沿岸部のラゴスを目指す192.6km。中盤までに4級山岳と3級山岳が設定されているが、難易度は低く基本的にスプリンター向け。この日最初の逃げが生まれたのは、43.9km地点にある4級山岳でのことだった。

地元ポルトガル勢を中心とした逃げグループが得たリードはおよそ3分半。スプリンターチームがコントロールするメイン集団が悠々とタイム差をコントロールし、残り20kmを切って全てのメンバーを吸収する。すると複数名がカウンターを試みた末に、ジョセ・ゴンサルベス(ポルトガル、カチューシャ・アルペシン)とトム・デヴリエンド(ベルギー、ワンティ・グループゴベール)が抜け出しに成功した。

荒れた展開を避けるために集団は2名を見送り、その背後で着々とスプリント勝負に向けて準備を整える。ロットNLユンボやボーラ・ハンスグローエなどが率いる集団が2名を飲み込んだのは、残り4km地点のことだった。

ディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、ロットNLユンボ)が先にフィニッシュラインを越えるディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、ロットNLユンボ)が先にフィニッシュラインを越える (c)CorVos激しく競り合うディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、ロットNLユンボ)とアルノー・デマール(フランス、FDJ)激しく競り合うディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、ロットNLユンボ)とアルノー・デマール(フランス、FDJ) (c)CorVos

今季2勝目を挙げたディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、ロットNLユンボ)今季2勝目を挙げたディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、ロットNLユンボ) (c)voltaaoalgarve.com/João Fonseca
アルノー・デマール(フランス)を従えたFDJトレインが主導権を奪い、ロットNLユンボ、ワンティ・グループゴベール、BMCレーシングが割り込む形で残り1kmを通過。長く伸びきった集団から残り200mでユーゴ・ホーフシュテッター(フランス、コフィディス・ソルシオンクレディ)が発進すると同時にスプリント勝負が始まった。

鋭い加速でディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、ロットNLユンボ)が先頭を奪い、出遅れたデマールが追撃。徐々に距離を詰めたデマールだったが、フルーネウェーヘンを追い抜くには僅かに距離が足りない。ドバイツアー開幕ステージでビッグネームを打倒した24歳が早くも今季2勝目を掴んだ。

「もの凄く調子が良い気がするんだ。リードアウトはドバイの時点で完璧で、今日も素晴らしい働きをしてくれた。(スプリントを始める)タイミングも正しかったし、ロングスプリントの末に勝利を積むことができた」と、ドバイに続いてリーダージャージを手に入れたフルーネウェーヘンは語っている。
ステージ結果
1位 ディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、ロットNLユンボ) 4h47’58”
2位 アルノー・デマール(フランス、FDJ)
3位 ユーゴ・ホーフシュテッター(フランス、コフィディス・ソルシオンクレディ)
4位 ティモシー・デュポン(ベルギー、ワンティ・グループゴベール)
5位 ユルゲン・ルーランズ(ベルギー、BMCレーシング)
6位 ジョン・デゲンコルブ(ドイツ、トレック・セガフレード)
7位 イェンス・クークレール(ベルギー、ロット・スーダル)
8位 マッテーオ・ペルッキ(イタリア、ボーラ・ハンスグローエ)
9位 イヴ・ランパールト(ベルギー、クイックステップフロアーズ)
10位 ルイス・メンドンサ(ポルトガル、アヴィルード・ロウレターノ)
個人総合成績
1位 ディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、ロットNLユンボ) 4h47’58”
2位 アルノー・デマール(フランス、FDJ)
3位 ユーゴ・ホーフシュテッター(フランス、コフィディス・ソルシオンクレディ)
4位 ティモシー・デュポン(ベルギー、ワンティ・グループゴベール)
5位 ユルゲン・ルーランズ(ベルギー、BMCレーシング)
6位 ジョン・デゲンコルブ(ドイツ、トレック・セガフレード)
7位 イェンス・クークレール(ベルギー、ロット・スーダル)
8位 マッテーオ・ペルッキ(イタリア、ボーラ・ハンスグローエ)
9位 イヴ・ランパールト(ベルギー、クイックステップフロアーズ)
10位 ルイス・メンドンサ(ポルトガル、アヴィルード・ロウレターノ)
ポイント賞
1位 ディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、ロットNLユンボ) 25pts
2位 アルノー・デマール(フランス、FDJ) 20pts
3位 ユーゴ・ホーフシュテッター(フランス、コフィディス・ソルシオンクレディ) 16pts
山岳賞
1位 ジョアン・ロドリゲス(ポルトガル、W52/FCポルト) 7pts
2位 ルイス・アフォンソ(ポルトガル、ヴィト・フェイレンセ・ブラックジャック) 4pts
3位 ホス・ザバラ(スペイン、カハルーラス・セグロスRGA) 4pts
ヤングライダー賞
1位 サム・オーメン(オランダ、チームサンウェブ) 4h37’58”
2位 ルバン・エラツキン(スペイン、ヴィト・フェイレンセ・ブラックジャック)
3位 チェザーレ・マルティンギル(ポルトガル、リバティーセグロス・カーグラス)
チーム総合成績
1位 クイックステップフロアーズ 14h23’54”
2位 ロット・スーダル
3位 ボーラ・ハンスグローエ
text:So.Isobe
photo:CorVos, voltaaoalgarve.com/João Fonseca

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