トップレベルの社会人選手で構成されたクラブチーム イナーメ・アイランド信濃山形は、Jサイクルツアー、ホビーレースなどを中心に活動する。市民レースの強者が集い、プロチームも脅かす力をつける。

09年8月、実業団大町美麻TRで終盤に野寺秀徳(シマノレーシング)を引き連れて逃げる高岡亮寛09年8月、実業団大町美麻TRで終盤に野寺秀徳(シマノレーシング)を引き連れて逃げる高岡亮寛 photo:Hideaki.TAKAGI乗鞍ヒルクライム覇者・筧五郎、ツール・ド・おきなわ覇者・高岡亮寛の数々の戦歴は言うに及ばず、新加入する森本誠、鵜沢裕也も社会人ヒルクライマーの第一人者だ。

高田森生、利行洋造、新井剛も実業団レース(BR-1)で優勝や上位入賞している強者。既存メンバーの武田秀明、原田篤志も強力。これらのメンバーの実力を考慮すれば、事実上2010年最強のクラブチームと言えるだろう。


09年8月、実業団大町美麻BRで優勝した高田森生(アストロOGKカブト)09年8月、実業団大町美麻BRで優勝した高田森生(アストロOGKカブト) photo:Hideaki.TAKAGIなお2010シーズンは実業団レースであるJサイクルツアー(TRクラス)への登録が可能となり、チームはTRとBR/ERの2チーム体制でレースに臨む。

チームの名称にもなっている長野県東筑摩郡山形村は、チームにとってなくてはならない自治体だ。イナーメはフランス語で長芋(山形村の特産品)の意味だ。

クラブの目的は、自転車で地域活性、自転車のある生活の提案とし、役場駐車場を常時借りて安全な乗り方教室を指導している。村・学生連盟・チーム共催の信濃山形清水高原サイクルロードレースも、今年で4回目になる。



09年6月、Jサイクルツアー栂池を走る鵜沢裕也(セオレーシング)。総合3位となった09年6月、Jサイクルツアー栂池を走る鵜沢裕也(セオレーシング)。総合3位となった photo:Hideaki.TAKAGI09年8月、実業団大町美麻TR第1ステージの筧五郎09年8月、実業団大町美麻TR第1ステージの筧五郎 photo:Hideaki.TAKAGI09年6月、Jサイクルツアー栂池を走る森本誠(ベルダ)09年6月、Jサイクルツアー栂池を走る森本誠(ベルダ) photo:Hideaki.TAKAGI


なおチームはアマチュアクラブチームらしく、使用する機材などはとくにチーム契約がなく、選択は選手個人に任せているという。登録ジャージに描かれているMBK(サイクルラインズ)などのロゴは、クラブ活動全般に様々な形で支援・協力している企業のものだ。

中畑 清監督からのメッセージ
「イナーメ・アイランド信濃山形」は、自転車レースを真剣に楽しみます。チームで戦うロードレースにプロチームの胸をお借りして戦います」。

チーム体制
イナーメ・アイランド信濃山形 TR登録申請予定メンバー カッコ内は09年所属チーム
 筧五郎
 高岡亮寛
 武田秀明
 原田篤志
 森本誠(ベルダ)   
 鵜沢裕也(セオレーシング)
 高田森生(アストロOGKカブト)
 利行洋造(ETNA CICLE NETWORK)
 新井剛(チームスキップ)

監督 中畑清
チームマッサー 小嶋香子
メカニック 喜代浜信孝 

メインスポンサー:株式会社 日本アイランド
サプライヤー:ウェーブワン(チーム登録ジャージ)



text&photo:高木秀彰