100回大会を迎えた歴史深いジロ・デッレミリア。名物の激坂サンルーカを含む周回コースで逃げたジョヴァンニ・ヴィスコンティ(イタリア、バーレーン・メリダ)が鮮やかな独走勝利を飾った。
ジロ・デッレミリア2017 コースプロフィール (c)www.gsemilia.it
ジロ・デッレミリア2017コースマップ (c)www.gsemilia.itイタリア秋のクラシックシーズンはコッパ・サバティーニから1日を挟み、トスカーナからエミリアロマーニャ州へと舞台を移す。週末のHCワンデーレース2連戦の初陣は、1909年に初開催とジロ・デ・イタリアと肩を並べる歴史あるジロ・デッレミリア(エミリア一周、UCI1.HC)。今年が記念すべき100回大会だ。
レースの名物は、何と言ってもボローニャ近郊のサンルーカに至る激坂だ。2009年ジロ・デ・イタリア第14ステージにも登場したこの上りは、登坂距離2100mで平均勾配10%オーバー。最大勾配が18%(20%という説も)を越えるこの激坂を4回も駆け上がり、最後周回の頂上に引かれたフィニッシュラインを目指す。
先の2連戦で活躍したワンティ・グループグベルトやヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、バーレーン・メリダ)に加え、リゴベルト・ウラン(コロンビア、キャノンデール・ドラパック)、イタリア王者のファビオ・アル(アスタナ)、ディエゴ・ウリッシ(イタリア、UAEチームエミレーツ)、ティボー・ピノ(フランス、エフデジ)、前回覇者エステバン・チャベス(コロンビア、オリカ・スコット)、ニコラス・ロッシュ(アイルランド、BMCレーシング)ら登坂力のある選手たちが揃い踏み。NIPPOヴィーニファンティーニからは小林海と中根英登が連戦中だ。
レースはファーストアタックを仕掛けたニコラ・バジオーリ(イタリア、NIPPOヴィーニファンティーニ)やニコラ・エデ(フランス、コフィディス・ソルシオンクレディ)ら8名がエスケープ。しかし残り35kmを切り、周回コースへと入る登りでメイン集団が動いた。
ミカエル・シュレル(アージェードゥーゼル)とギヨーム・マルタン(ワンティ・グループグベルト)のフレンチコンビが抜け出し、時間を置いてジョヴァンニ・ヴィスコンティ(イタリア、バーレーン・メリダ)が合流。最初のサンルーカで集団に飲み込まれたが、この動きを機にレースは熱を帯びていく。
最初から逃げていたメンバーは2度目のサンルーカで捕まり、バーレーン・メリダとチームスカイの牽きによって力を使った選手たちが次々と千切れていく。すると残り16.5km地点、バーレーントレインから再びヴィスコンティが加速した。
独走でフィニッシュするジョヴァンニ・ヴィスコンティ(イタリア、バーレーン・メリダ) photo:CorVos
「僅かな登りを利用して、すぐの下りでパーフェクトなダウンヒルができた。リードを稼いで登りに入った後は”全て完璧だ”と言い聞かせながら走った」と振り返るヴィスコンティが得たリードはおよそ30秒。最終周回に入るとディエゴ・ローザ(イタリア、チームスカイ)らが追走するが、ブエルタ・ア・エスパーニャでスーパーアシストを担ったフランコ・ペッリツォッティ(イタリア、バーレーン・メリダ)がチェックして離さない。
テクニカルなダウンヒルでは、部分的に濡れた路面で前輪を滑らせた前回覇者チャベスがクラッシュしてしまう。高速で路肩に吹き飛ばされたチャベスは右肩骨折を負いリタイア。「望む形でのシーズン終了ではないけれど、来年の準備に向けて大きな問題はないと思う」とコメントを残している。
1位ジョヴァンニ・ヴィスコンティ(イタリア、バーレーン・メリダ)、2位ヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、バーレーン・メリダ)、3位リゴベルト・ウラン(コロンビア、キャノンデール・ドラパック) photo:CorVos
落車やオーバーランでリズムを刻めない集団を尻目に、ヴィスコンティはリードを維持して最後のサンルーカへ。ジャンニ・モスコン(イタリア、チームスカイ)やウラン、ロッシュの追撃も届かず、ヴィスコンティは頭を抱えながらフィニッシュ。間髪入れずニーバリがゴールに飛び込み、バーレーン・メリダがワンツー勝利を飾った。
「感情の渦に巻き込まれているよ。長い間勝利から遠ざかっていたので本当に嬉しい。パーフェクトな1日。言葉がない」と第100代ジロ・デッレミリア王者はコメントしている。
イル・ロンバルディアに向けて加熱するイタリアのクラシックシーズン。本日10月1日には同じエミリアロマーニャ州にてGPブルーノ・ベゲッリ(UCI1.HC)が開催される。


レースの名物は、何と言ってもボローニャ近郊のサンルーカに至る激坂だ。2009年ジロ・デ・イタリア第14ステージにも登場したこの上りは、登坂距離2100mで平均勾配10%オーバー。最大勾配が18%(20%という説も)を越えるこの激坂を4回も駆け上がり、最後周回の頂上に引かれたフィニッシュラインを目指す。
先の2連戦で活躍したワンティ・グループグベルトやヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、バーレーン・メリダ)に加え、リゴベルト・ウラン(コロンビア、キャノンデール・ドラパック)、イタリア王者のファビオ・アル(アスタナ)、ディエゴ・ウリッシ(イタリア、UAEチームエミレーツ)、ティボー・ピノ(フランス、エフデジ)、前回覇者エステバン・チャベス(コロンビア、オリカ・スコット)、ニコラス・ロッシュ(アイルランド、BMCレーシング)ら登坂力のある選手たちが揃い踏み。NIPPOヴィーニファンティーニからは小林海と中根英登が連戦中だ。
レースはファーストアタックを仕掛けたニコラ・バジオーリ(イタリア、NIPPOヴィーニファンティーニ)やニコラ・エデ(フランス、コフィディス・ソルシオンクレディ)ら8名がエスケープ。しかし残り35kmを切り、周回コースへと入る登りでメイン集団が動いた。
ミカエル・シュレル(アージェードゥーゼル)とギヨーム・マルタン(ワンティ・グループグベルト)のフレンチコンビが抜け出し、時間を置いてジョヴァンニ・ヴィスコンティ(イタリア、バーレーン・メリダ)が合流。最初のサンルーカで集団に飲み込まれたが、この動きを機にレースは熱を帯びていく。
最初から逃げていたメンバーは2度目のサンルーカで捕まり、バーレーン・メリダとチームスカイの牽きによって力を使った選手たちが次々と千切れていく。すると残り16.5km地点、バーレーントレインから再びヴィスコンティが加速した。

「僅かな登りを利用して、すぐの下りでパーフェクトなダウンヒルができた。リードを稼いで登りに入った後は”全て完璧だ”と言い聞かせながら走った」と振り返るヴィスコンティが得たリードはおよそ30秒。最終周回に入るとディエゴ・ローザ(イタリア、チームスカイ)らが追走するが、ブエルタ・ア・エスパーニャでスーパーアシストを担ったフランコ・ペッリツォッティ(イタリア、バーレーン・メリダ)がチェックして離さない。
テクニカルなダウンヒルでは、部分的に濡れた路面で前輪を滑らせた前回覇者チャベスがクラッシュしてしまう。高速で路肩に吹き飛ばされたチャベスは右肩骨折を負いリタイア。「望む形でのシーズン終了ではないけれど、来年の準備に向けて大きな問題はないと思う」とコメントを残している。

落車やオーバーランでリズムを刻めない集団を尻目に、ヴィスコンティはリードを維持して最後のサンルーカへ。ジャンニ・モスコン(イタリア、チームスカイ)やウラン、ロッシュの追撃も届かず、ヴィスコンティは頭を抱えながらフィニッシュ。間髪入れずニーバリがゴールに飛び込み、バーレーン・メリダがワンツー勝利を飾った。
「感情の渦に巻き込まれているよ。長い間勝利から遠ざかっていたので本当に嬉しい。パーフェクトな1日。言葉がない」と第100代ジロ・デッレミリア王者はコメントしている。
イル・ロンバルディアに向けて加熱するイタリアのクラシックシーズン。本日10月1日には同じエミリアロマーニャ州にてGPブルーノ・ベゲッリ(UCI1.HC)が開催される。
ジロ・デッレミリア2017結果
1位 | ジョヴァンニ・ヴィスコンティ(イタリア、バーレーン・メリダ) | 5h31’50” |
2位 | ヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、バーレーン・メリダ) | +12” |
3位 | リゴベルト・ウラン(コロンビア、キャノンデール・ドラパック) | +15” |
4位 | ニコラス・ロッシュ(アイルランド、BMCレーシング) | +19” |
5位 | ジャンニ・モスコン(イタリア、チームスカイ) | +23” |
6位 | アレクシー・ヴィエルモーズ(フランス、アージェードゥーゼル) | +26” |
7位 | ディエゴ・ウリッシ(イタリア、UAEチームエミレーツ) | |
8位 | ティボー・ピノ(フランス、エフデジ) | |
9位 | ジャック・ヘイグ(オーストラリア、オリカ・スコット) | +33” |
10位 | ベン・ヘルマンス(ベルギー、BMCレーシング) |
text:So.Isobe
photo:CorVos
photo:CorVos
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