心配された横風による集団分裂は起こらず、2日連続で繰り広げられた大集団スプリント。エドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー、ディメンションデータ)との超接戦スプリントでマルセル・キッテル(ドイツ、クイックステップフロアーズ)が先着し、3勝目を飾った。


マイヨジョーヌのクリストファー・フルーム(イギリス、チームスカイ)とマイヨジョーヌの牛マイヨジョーヌのクリストファー・フルーム(イギリス、チームスカイ)とマイヨジョーヌの牛 photo:Tim de Waele / TDWsport
ツール・ド・フランス2017第7ステージツール・ド・フランス2017第7ステージ ©GEOATLASツール・ド・フランス2017第7ステージツール・ド・フランス2017第7ステージ ©A.S.O.

ツール第7ステージは前日と同様にスプリンターのための平坦ステージ。213.5kmコースの中盤には4級山岳を含む小刻みな起伏があるものの、ラスト50kmはほぼ完全なるフラットな平野部。終盤にかけて進行方向をコロコロと変えるため、同地域特有の風が吹けばマイヨジョーヌ候補にとって危険なステージになると予想されたが、完全に集団を割ってしまうような風や、風を利用して攻撃を仕掛けるチームは現れなかった。

193名がスタートを切るとすぐ、マキシム・ブエ(フランス、フォルトゥネオ・オスカロ)のファーストアタックをきっかけにマヌエーレ・モーリ(イタリア、UAEチームエミレーツ)、ヨアン・ジェーヌ(フランス、ディレクトエネルジー)、ディラン・ファンバーレ(オランダ、キャノンデール・ドラパック)が逃げグループを形成。4名で長くて平坦で単調なコースに挑むことに。

この日も集団牽引を担ったのはクイックステップフロアーズとロット・ソウダルのベルギー勢。タイム差の拡大が3分40秒で止まったため、総合5分22秒遅れのブエにバーチャルマイヨジョーヌは移らないままレースは進む。タイム差は概ね2分半に抑え込まれた。

逃げグループはスプリントポイント(108km地点)をモーリ先頭で通過。約1分遅れでやってきたメイン集団はソニー・コルブレッリ(イタリア、バーレーン・メリダ)、アレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、カチューシャ・アルペシン)、アンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ソウダル)の順で通過し、キッテルは12番手通過(集団8番手)に終わる。初日の個人TTで落車したプリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ロットNLユンボ)はこの日のレース中盤に2度落車したが、大怪我を負うことなくレースを継続している。

マイヨジョーヌ2日目を迎えたクリストファー・フルーム(イギリス、チームスカイ)マイヨジョーヌ2日目を迎えたクリストファー・フルーム(イギリス、チームスカイ) photo:Tim de Waele / TDWsport
逃げるマキシム・ブエ(フランス、フォルトゥネオ・オスカロ)やマヌエーレ・モーリ(イタリア、UAEチームエミレーツ)ら逃げるマキシム・ブエ(フランス、フォルトゥネオ・オスカロ)やマヌエーレ・モーリ(イタリア、UAEチームエミレーツ)ら photo:Tim de Waele / TDWsportチームメイトに守られて走るマイヨジョーヌのクリストファー・フルーム(イギリス、チームスカイ)チームメイトに守られて走るマイヨジョーヌのクリストファー・フルーム(イギリス、チームスカイ) photo:Tim de Waele / TDWsport
緩やかにアップダウンを繰り返す213.5kmコース緩やかにアップダウンを繰り返す213.5kmコース photo:Tim de Waele / TDWsport
横風を警戒して総合系チームも集団前方に上がる横風を警戒して総合系チームも集団前方に上がる photo:Tim de Waele / TDWsport
横風区間ではエシュロンが形成されるシーンも横風区間ではエシュロンが形成されるシーンも photo:Tim de Waele / TDWsport

ブルゴーニュのワイン畑を貫く幹線道路では、スプリンターチームに加えて風を警戒する総合系チームも集団前方に。メイン集団のペースアップを知った逃げグループは全開走行に切り替えたものの、残り40kmでタイム差は1分を割り込む。長時間にわたる抵抗も虚しく逃げグループは残り6km地点で吸収された。ステージ敢闘賞はファンバーレの手に渡っている。

スプリンターチームが激しくポジションを繰り広げた末に、クイックステップフロアーズが先頭を陣取ってフラムルージュ(残り1kmアーチ)を通過する。マッテオ・トレンティン(イタリア)とファビオ・サバティーニ(イタリア)がキッテルをリードアウト。残り600mでトレンティンが離脱するとサバティーニが最終リードアウトを開始したが、ボアッソンハーゲンを引き連れるレイナルト・ヤンセファンレンズバーグ(南アフリカ、ディメンションデータ)が先頭を奪った。

ヤンセファンレンズバーグの後ろにボアッソンハーゲン、キッテル、そしてナセル・ブアニ(フランス、コフィディス)とアレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、カチューシャ・アルペシン)、マイケル・マシューズ(オーストラリア、サンウェブ)が続いてスプリント開始のタイミングを待つ。残り150mでヤンセファンレンズバーグが進路を開くと同時にボアッソンハーゲンとクリストフが加速を開始した。

最高の位置からスプリントに持ち込んだボアッソンハーゲンだったが、コーナーの外側に膨らんでしまう。コーナーのイン側を突いたキッテルがボアッソンハーゲンに並び、ハンドルを投げ込んでフィニッシュした。写真判定の末、ハンドルを投げ込むタイミングの差でキッテルの先着が決まった。

フランス国旗を片手に逃げグループを応援するフランス国旗を片手に逃げグループを応援する photo:Tim de Waele / TDWsportロット・ソウダルとクイックステップフロアーズが集団コントロールを続けるロット・ソウダルとクイックステップフロアーズが集団コントロールを続ける photo:Tim de Waele / TDWsport
カチューシャ・アルペシンもメイン集団の牽引に参加カチューシャ・アルペシンもメイン集団の牽引に参加 photo:Tim de Waele / TDWsport
先行するエドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー、ディメンションデータ)をマルセル・キッテル(ドイツ、クイックステップフロアーズ)が追撃先行するエドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー、ディメンションデータ)をマルセル・キッテル(ドイツ、クイックステップフロアーズ)が追撃 photo:Tim de Waele / TDWsport
マルセル・キッテル(ドイツ、クイックステップフロアーズ)がエドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー、ディメンションデータ)に並ぶマルセル・キッテル(ドイツ、クイックステップフロアーズ)がエドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー、ディメンションデータ)に並ぶ photo:Tim de Waele / TDWsport
フォトフィニッシュでは判別がつかないほどの差フォトフィニッシュでは判別がつかないほどの差 photo:A.S.O.
「フィニッシュラインを通過した時、勝ったどうかさっぱり分からなかった。まだ200mあると思っていたら残り150mで、幸い前のドアが開いて右側からエドヴァルド(ボアッソンハーゲン)を抜くことができたんだ。ツールのステージ通算12勝は驚くべき記録。コンディションはピークの状態で、ステージ3勝目スーパーハッピーだ」。写真判定の写真を見てもどちらが先着したのか分からないほどの差で勝利したキッテルはそう喜ぶ。ステージ3勝目で、この日11位のデマールからマイヨヴェールを奪うことに成功している。

僅差で敗れたボアッソンハーゲンは「チームは完璧なリードアウトをしてくれた。彼らの働きを勝利で締めくくることができなくて残念だ。もちろん勝ちたかった。でも同時に2位に満足もしている。今日のような平坦ステージでピュアスプリンターではない自分が僅差の2位に入ったことは自信になるし、残るステージで再びスプリントを狙いたい」と、カヴェンディッシュのいないチームで勝利を誓った。

ステージ3勝目を飾ったマルセル・キッテル(ドイツ、クイックステップフロアーズ)ステージ3勝目を飾ったマルセル・キッテル(ドイツ、クイックステップフロアーズ) photo:Tim de Waele / TDWsport
平穏に平坦ステージを終えたクリストファー・フルーム(イギリス、チームスカイ)平穏に平坦ステージを終えたクリストファー・フルーム(イギリス、チームスカイ)
敢闘賞を獲得したディラン・ファンバーレ(オランダ、キャノンデール・ドラパック)敢闘賞を獲得したディラン・ファンバーレ(オランダ、キャノンデール・ドラパック) photo:Tim de Waele / TDWsport
ツール・ド・フランス2017第7ステージ結果
ステージ成績
1位マルセル・キッテル(ドイツ、クイックステップフロアーズ)5:03:18
2位エドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー、ディメンションデータ)
3位マイケル・マシューズ(オーストラリア、サンウェブ)
4位アレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、カチューシャ・アルペシン)
5位ジョン・デゲンコルブ(ドイツ、トレック・セガフレード)
6位ディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、ロットNLユンボ)
7位リュディガー・ゼーリッヒ(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)
8位ナセル・ブアニ(フランス、コフィディス)
9位アンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ソウダル)
10位ダニエル・マクレー(イギリス、フォルトゥネオ・オスカロ)
42位新城幸也(日本、バーレーン・メリダ)
敢闘賞ディラン・ファンバーレ(オランダ、キャノンデール・ドラパック)
マイヨジョーヌ(個人総合成績)
1位クリストファー・フルーム(イギリス、チームスカイ)28:47:51
2位ゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ)0:12
3位ファビオ・アル(イタリア、アスタナ)0:14
4位ダニエル・マーティン(アイルランド、クイックステップフロアーズ)0:25
5位リッチー・ポート(オーストラリア、BMCレーシング)0:39
6位サイモン・イェーツ(イギリス、オリカ・スコット)0:43
7位ロマン・バルデ(フランス、アージェードゥーゼール)0:47
8位アルベルト・コンタドール(スペイン、トレック・セガフレード)0:52
9位ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)0:54
10位ラファル・マイカ(ポーランド、ボーラ・ハンスグローエ)1:01
マイヨヴェール(ポイント賞)
1位マルセル・キッテル(ドイツ、クイックステップフロアーズ)197pts
2位アルノー・デマール(フランス、エフデジ)182pts
3位マイケル・マシューズ(オーストラリア、サンウェブ)123pts
マイヨアポワ(山岳賞)
1位ファビオ・アル(イタリア、アスタナ)10pts
2位ダニエル・マーティン(アイルランド、クイックステップフロアーズ)8pts
3位 クリストファー・フルーム(イギリス、チームスカイ)6pts
マイヨブラン(ヤングライダー賞)
1位サイモン・イェーツ(イギリス、オリカ・スコット)4:48:34
2位ピエール・ラトゥール(フランス、アージェードゥーゼール)0:24
3位ルイス・マインティーズ(南アフリカ、UAEチームエミレーツ)0:41
チーム総合成績
1位チームスカイ86:24:35
2位BMCレーシング1:59
3位アージェードゥーゼール3:21
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