今年で20回目を迎えるツアー・オブ・ジャパンが堺ステージで開幕。ダニエル・サマーヒル(ユナイテッドヘルスケア)が個人TTを制しリーダーに。バーレーン・メリダ、アイソウェイ、NIPPO、チーム右京らも上位に位置し総合争いを見据える結果となった。


堺国際クリテリウムがスタート堺国際クリテリウムがスタート photo:Hideaki TAKAGI
5月21日(日)に開催されたツアー・オブ・ジャパン第1ステージ堺は、例年通りに大阪府堺市の大仙公園を1周する2.65kmの個人TT。これに先立って、TOJ参加選手全員による堺国際クリテリウム、実業団堺クリテリウムも行なわれ、好天のもと主催者発表7万6000人の来場者を数えた。

NIPPOヴィーニファンティーニがIRCブースでサイン会を開催NIPPOヴィーニファンティーニがIRCブースでサイン会を開催 photo:Hideaki TAKAGI大会冠スポンサーのNTN大回転学校はいつでも大賑わい大会冠スポンサーのNTN大回転学校はいつでも大賑わい photo:Hideaki TAKAGI


ラファのコーヒーを求めてタブリーズ・シャハルダリの選手たちが並ぶラファのコーヒーを求めてタブリーズ・シャハルダリの選手たちが並ぶ photo:Hideaki TAKAGI第1ステージでチーム総合1位となったチーム右京第1ステージでチーム総合1位となったチーム右京 photo:Hideaki TAKAGI



国際クリテリウムはルーク・キオー(ユナイテッドヘルスケア)が優勝

午前中の堺国際クリテリウムはコースを10周する26.5km。アタックはかかるがアイソウェイスポーツ・スイスウェルネスが全員で前に出てアンソニー・ジャコッポのために隊列を組む。最終周回でシマノレーシングが前に出るが変わらずアイソウェイが先頭に立ち、ユナイテッドヘルスケアも前に出てくる。最終直線はチームメイトに放たれたルーク・キオー(ユナイテッドヘルスケア)が伸びて優勝した。

アイソウェイスポーツ・スイスウェルネスが終始先頭を固めるアイソウェイスポーツ・スイスウェルネスが終始先頭を固める photo:Hideaki TAKAGI西薗良太(ブリヂストンアンカー)がアタックすると山本元喜・大喜兄弟が追う西薗良太(ブリヂストンアンカー)がアタックすると山本元喜・大喜兄弟が追う photo:Hideaki TAKAGI


堺国際クリテリウムはルーク・キオー(ユナイテッドヘルスケア)が優勝堺国際クリテリウムはルーク・キオー(ユナイテッドヘルスケア)が優勝 photo:Hideaki TAKAGI



第1ステージはダニエル・サマーヒル(ユナイテッドヘルスケア)が制する

ダニエル・サマーヒル(ユナイテッドヘルスケア)ダニエル・サマーヒル(ユナイテッドヘルスケア) photo:Hideaki TAKAGI
ツアー・オブ・ジャパン第1ステージは個人タイムトライアル。16チームが1人ずつ6ヒート制で走る。コースレコードのウィリアム・クラークが出した3分14秒09や、歴代2位のマイケル・マシューズの3分14秒31は過去においても突出しており、3分20秒を切ることが上位の条件だ。昨年はアンソニー・ジャコッポ(アイソウェイスポーツ・スイスウェルネス)が3分19秒00で優勝している。

チームプレゼンを前にした日本ナショナルチームチームプレゼンを前にした日本ナショナルチーム photo:Hideaki TAKAGIアンソニー・ジャコッポ(アイソウェイ・スポーツ・スイスウェルネス)アンソニー・ジャコッポ(アイソウェイ・スポーツ・スイスウェルネス) photo:Hideaki TAKAGI


第1走者は日本ナショナルチームの草場啓吾(日本大)で、30秒ごとに95人がスタート。最終走者はディフェンディングチャンピオンのオスカル・プジョル(チーム右京)だ。第2ヒートで岡篤志(宇都宮ブリッツェン)が3分19秒32と昨年の優勝者に迫るタイムで暫定トップに。さらに第3ヒートではダニエル・サマーヒル(ユナイテッドヘルスケア)がコースレコードに迫る3分15秒53を出し、これ以降は誰も上回れずサマーヒルが優勝した。

イヴァン・ガルシア・コルティナ(バーレーン・メリダ)イヴァン・ガルシア・コルティナ(バーレーン・メリダ) photo:Hideaki TAKAGIジョン・アベラストゥリ(チーム右京)ジョン・アベラストゥリ(チーム右京) photo:Hideaki TAKAGI


上位陣はワールドツアーチーム、プロコンチネンタルチームそしてチーム右京が占めた。特に昨年の総合覇者オスカル・プジョル(チーム右京)が3分19秒07で6位に入っており、オールラウンドな強さを見せた。後半の山岳ステージで大きく差はつくものの、早くも実力者たちや強豪チームがその力を見せた2.65kmのタイムトライアルだった。

8位で日本人選手最高位の岡篤志(宇都宮ブリッツェン)8位で日本人選手最高位の岡篤志(宇都宮ブリッツェン) photo:Hideaki TAKAGITOJキッズと記念撮影の第1ステージ勝者、ダニエル・サマーヒル(ユナイテッドヘルスケア)TOJキッズと記念撮影の第1ステージ勝者、ダニエル・サマーヒル(ユナイテッドヘルスケア) photo:Hideaki TAKAGI


優勝のダニエル・サマーヒル(ユナイテッドヘルスケア・プロフェッショナル・サイクリング・チーム)のコメント「日本に初めて来てこの美しい国で勝てて嬉しい。今日はチームのみんなが勝利を狙っていたよ」

日本人選手最高位の岡篤志(宇都宮ブリッツェン)のコメント 「今日自分が狙えるとは思っていなかったが嬉しい。調子が良いことは今日で確認できたので明日からはステージ優勝を狙いたいです」

翌第2ステージ京都からロードレースが始まる。テクニカルなコースの印象がある京都ステージだが、選手たちからは流れに乗って走れるコースと評価は高い。ここで勝つことあるいは山岳賞を取ることでリーダージャージを着用できる。各チームの戦い方に注目だ。

結果
第1ステージ堺 個人TT 2.65km

1位 ダニエル・サマーヒル(ユナイテッドヘルスケア)3分15秒53
2位 アンソニー・ジャコッポ(アイソウェイスポーツ・スイスウェルネス)3分15秒98
3位 イヴァン・ガルシア(バーレーン・メリダ)3分16秒36
4位 ジョン・アベラストゥリ(チーム右京)3分16秒97
5位 マルコ・カノラ(NIPPOヴィーニファンティーニ)3分18秒34
6位 オスカル・プジョル(チーム右京)3分19秒07
7位 ネイサン・アール(チーム右京)3分19秒32
8位 岡篤志(宇都宮ブリッツェン)3分19秒32
9位 ロビー・ハッカー(アイソウェイスポーツ・スイスウェルネス)3分19秒85
10位 ラクラン・ノリス(ユナイテッドヘルスケア)3分20秒41

個人総合順位
1位 ダニエル・サマーヒル(ユナイテッドヘルスケア)3分15秒
2位 アンソニー・ジャコッポ(アイソウェイ・スポーツ・スイスウェルネス)3分15秒
3位 イヴァン・ガルシア(バーレーン・メリダ)+01秒
4位 ジョン・アベラストゥリ(チーム右京)
5位 マルコ・カノラ(NIPPOヴィーニファンティーニ)+03秒
6位 オスカル・プジョル(チーム右京)+04秒
7位 ネイサン・アール(チーム右京)
8位 岡篤志(宇都宮ブリッツェン)
9位 ロビー・ハッカー(アイソウェイ・スポーツ・スイスウェルネス)
10位 ラクラン・ノリス(ユナイテッドヘルスケア)+05秒

個人総合新人賞順位
1位 イヴァン・ガルシア(バーレーン・メリダ)3分16秒

個人総合ポイント順位 第1ステージ終了時点
1位 ダニエル・サマーヒル(ユナイテッドヘルスケア)10点

チーム総合順位 第1ステージ終了時点
1位 チーム右京 9分54秒

堺国際クリテリウム 26.5km
1位 ルーク・キオー(ユナイテッドヘルスケア)35分27秒
2位 マルコ・カノラ(NIPPOヴィーニファンティーニ)
3位 アンソニー・ジャコッポ(アイソウェイスポーツ・スイスウェルネス)

photo&text:Hideaki TAKAGI
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