台湾を舞台にした5日間のステージレース、ツール・ド・台湾が開幕。ゴール前で落車が続いた雨の高速バトルで住吉宏太(愛三工業レーシング)が5位に入った。



雨の台北市内を駆け抜ける第1ステージ雨の台北市内を駆け抜ける第1ステージ photo:www.tourdetaiwan.org.tw大きな逃げは決まらず、ハイペースを刻みながら距離を消化していく大きな逃げは決まらず、ハイペースを刻みながら距離を消化していく photo:www.tourdetaiwan.org.twラッセル・ダウニング(イギリス、JLTコンドール)の追撃から逃げるエドウィン・アヴィラ(チームイルミネート)ラッセル・ダウニング(イギリス、JLTコンドール)の追撃から逃げるエドウィン・アヴィラ(チームイルミネート) photo:www.tourdetaiwan.org.tw早掛けを成功させたエドウィン・アヴィラ(チームイルミネート)早掛けを成功させたエドウィン・アヴィラ(チームイルミネート) photo:www.tourdetaiwan.org.tw台湾全土を舞台に争われるステージレース、ツール・ド・台湾(UCI2.1)が開幕。ここ数年は台北自転車ショーに合わせて開催されるのが通例であり、UCIレースとして13回目となる今年は、26日から30日までの5日間での開催だ。

2つの山岳ステージを含む今年度大会は、ユナイテッドヘルスケアとNIPPOヴィーニファンティーニ(小林、マランゴーニ、伊藤、窪木、内間)のUCIプロコンチネンタルチーム勢のほか、日本からはチーム右京(プジョル、プラデス、アラケ、徳田、中井)と愛三工業レーシング(小森、早川、住吉、黒枝、渡辺)がスタートラインに付いた。

初日は台北市政府前をスタート/フィニッシュにした10.4kmの周回サーキットを8周する、恒例のステージ。初日ということも関係し次々とアタックが掛かり続けるハイスピードレースとなり、冷雨も加わって厳しいコンディションに見舞われた。

決定的な逃げは一度も決まらないまま最終周回に入ると、ブレシュ・ロイタース(ベルギー、シーベル・セボン)が単独アタック。この逃げはアラン・マランゴーニ(イタリア、NIPPOヴィーニファンティーニ)によって潰され、102名が勢いそのままにゴールへと突き進んでいった。

ベテラン、ラッセル・ダウニング(イギリス)を引き連れたJLTコンドールが先頭固定でラスト400mの直角コーナーに入ると、集団前方で落車が発生。黒枝士揮(愛三工業レーシング)と窪木一茂(NIPPOヴィーニファンティーニ)が巻き込まれ、更にこれまで数々の選手を飲み込んできた最終コーナーでも4番手の選手が落車し、3名が抜け出す形に。

落車を避けた住吉宏太(愛三工業レーシング)が間隔を埋めようとするも届かず、コーナーの手前から飛び出していたエドウィン・アヴィラ(チームイルミネート)が逃げ切って勝利。ダウニングのスプリントは届かず2番手でステージを終えている。

幸いこの日落車した窪木や黒枝に大きな怪我は無く、翌日(今日)ステージも出走予定だ。窪木は「ゴール前のラスト2コーナーで良い場所にいたが、他の選手が前でスリップし落車。それに突っ込む形でレースを終えた。ゴール前まで献身的にアシストしてくれた仲間みんなをを心強く思えた。怪我は打撲と擦過傷程度。気持ちを切り替え、明日からも勝利を目指して走る」とコメントしている。




ツール・ド・台湾2017第1ステージ結果
1位 エドウィン・アヴィラ(チームイルミネート)             1h39’08”
2位 ラッセル・ダウニング(イギリス、JLTコンドール)
3位 パオロ・ルナルドン(イタリア、RTS・モントンレーシング)
4位 ニール・ヴァンデルプローグ(オーストラリア、アイソウェイスポーツ・スイスウェルネス)
5位 住吉宏太(愛三工業レーシング)
6位 マルコ・ザノッティ(イタリア、モンキータウンコンチネンタル)
7位 アルフレッド・ロドリゲス(メキシコ、エレベート・KHSプロサイクリング)
8位 ドミニク・ヒリンコ(ヒリンコ・アドヴァリック)
9位 エウジェニオ・バーニ(イタリア、RTS・モントンレーシング)
10位 ブリアン・カムストラ(オランダ、ノボ ノルディスク)

個人総合成績
1位 エドウィン・アヴィラ(チームイルミネート)             1h38’58”
2位 ラッセル・ダウニング(イギリス、JLTコンドール)             +02"
3位 エドゥアルド・アリザテ(コロンビア、ユナイテッドヘルスケア)       +05"
4位 パオロ・ルナルドン(イタリア、RTS・モントンレーシング)         +06"
5位 ジェームス・ガレン(イギリス、JLTコンドール)              +07"
6位 ブレンドン・ジョーンズ(オーストリア、JLTコンドール)  
7位 ニール・ヴァンデルプローグ(オーストラリア、アイソウェイスポーツ・スイスウェルネス)+08"
8位 トゥラキット・ボーンラタナタナコーン(タイ、タイナショナルチーム)    
9位 マルコ・ザノッティ(イタリア、モンキータウンコンチネンタル)       +09"
10位 住吉宏太(愛三工業レーシング)

ポイント賞
1位 ラッセル・ダウニング(イギリス、JLTコンドール)

チーム総合成績
1位 チームイルミネート

text:So.Isobe
photo:www.tourdetaiwan.org.tw

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