結成6年目となるチーム右京が2017年の体制を発表した。継続メンバー8名に新規加入メンバー7名の合計15名でおもにアジアツアーを中心に戦う。



ツアー・オブ・ジャパン オスカル・プジョル(チーム右京)がチーム結成5年目で個人総合優勝ツアー・オブ・ジャパン オスカル・プジョル(チーム右京)がチーム結成5年目で個人総合優勝 photo:Hideaki TAKAGI
一貫してツール・ド・フランスへ日本のチームとして出場することを目標に掲げるチーム右京。2016年はツアー・オブ・ジャパンとツール・ド・熊野でオスカル・プジョルが個人総合優勝を達成。とくにTOJ富士山ステージで他を突き放した走りは圧巻だった。またジョン・アベラストゥリは集団にさえいれば豪快なスプリントで必ず勝つ強さを持っている。またチームとしてもJプロツアーでチーム総合優勝を果たした。2016年はまぎれもなく日本のチームとしては最強を誇る陣容となった。

オスカル・プジョル(チーム右京)はツアー・オブ・ジャパンとツール・ド・熊野の2レースを制したオスカル・プジョル(チーム右京)はツアー・オブ・ジャパンとツール・ド・熊野の2レースを制した photo:Hideaki TAKAGIパリ‐ツール8位の成績を持つジョン・アベラストゥリ(チーム右京)パリ‐ツール8位の成績を持つジョン・アベラストゥリ(チーム右京) photo:Hideaki TAKAGI

2017年は8名が継続で7名が新規加入する。加入メンバー7名のうち、ネイサン・アールはワールドツアー経験者だ。1988年生まれ28歳、2013年TOJ伊豆ステージ優勝(ヒューオン・ジェネシス)、2014年、15年はチームスカイに、2016年はプロコンのドラパックプロフェッショナルサイクリングに所属。チームスカイ在籍時にエネコツアー、リエージュ・バストーニュ・リエージュ、フレーシュ・ワロンヌ、アムステル・ゴールドレース、ツアー・ダウンアンダーなどに出場している。

平塚吉光はTOJ富士山ステージ日本人2位やクリテリウムでも上位に入るなどのオールラウンダー。徳田鍛造は全日本選手権U23ロードで2連覇し2016年はフランスで活動、弟の徳田優は2016全日本ロードU23で2位、インカレロード2連覇。菱沼由季典はアモーレ・エ・ヴィータに2014年から3年間在籍、樋口峻明は京都産業大学4年となる2017年はUCIレースをチーム右京で出場する。また2015シーズンに選手として所属していたパブロ・ウルタスンが監督として戻ってきた。

2013TOJ伊豆ステージ優勝のネイサン・アール(ヒューオン・ジェネシス)。翌年にチームスカイへ移籍2013TOJ伊豆ステージ優勝のネイサン・アール(ヒューオン・ジェネシス)。翌年にチームスカイへ移籍 photo:Hideaki TAKAGI
ツール・ド・ランカウイを走る平塚吉光(愛三工業レーシング)ツール・ド・ランカウイを走る平塚吉光(愛三工業レーシング) photo:Kei Tsujiフランスで勝利した徳田鍛造フランスで勝利した徳田鍛造 photo: teamnippo.jp

インカレロード アタックする徳田優(鹿屋体育大学)インカレロード アタックする徳田優(鹿屋体育大学) photo:Hideaki TAKAGIアモーレ・エ・ヴィータに2014年から3年間在籍した菱沼由季典アモーレ・エ・ヴィータに2014年から3年間在籍した菱沼由季典 (c)チャンピオンシステム・ジャパン

ジャパンカップオープンレースで逃げる樋口峻明ジャパンカップオープンレースで逃げる樋口峻明 photo:Hideaki TAKAGIパブロ・ウルタスンを囲むチーム右京 2015年輪島ロードでパブロ・ウルタスンを囲むチーム右京 2015年輪島ロードで photo:Hideaki TAKAGI

2017年はその活動範囲がより海外へシフトする。UCIアジアツアーを中心に活動しスペインを中心としたヨーロッパツアーも予定に入る。主力メンバーは常に海外で活動するといってよいほどのスケジュールを計画している。そのため国内レースのJプロツアーは「参戦に関しては検討中」としている。

以下、チームフェイスブックより

スタッフ

片山右京  チームオーナー
桑原忠彦  ゼネラルマネージャー
(新)パブロ・ウルタスン(監督)
沼澤祐介   マネージャー
(新)大西恵太   メカニック
レベルテ・マニュエル メカニック
阿部木豊実  マッサー

選手

畑中 勇介
平井 栄一
中井 路雅
平塚 吉光(愛三工業レーシングチームから移籍)
徳田 鍛造(ボンシャンスから移籍)
徳田 優(鹿屋体育大学3月卒業予定)
菱沼 由季典(Amore & Vita - Selle SMP Pro Cycling Teamから移籍)
樋口 峻明(京都産業大学新4年生)
ベンジャミ・プラデス
オスカル・プジョル
サルバドール・グアルディオラ
ジョン・アベラストゥリ
ロドリゴ・アラケ
ネイサン・アール(Drapac Professional Cyclingから移籍するオーストラリア人選手)
エゴイツ・フェルナンデス(スペインELITEチームに所属より移籍するスペイン人選手)

なお、2015年度にTeam UKYOに所属していたパブロ・ウルタスンがチーム監督として新たに就任致します。

退団、移籍選手:
大学を卒業以来、3年間Team UKYOに所属していました住吉宏太は、来季からは新たなチーム(編集部追記:愛三工業レーシングチーム)で選手生活を送ることになりました。
今井勇太はTeam UKYOの下部組織、「Team UKYO Reve(レブ)」に所属して、エリートクラスで走ることになります。
中井唯晶は京都産業大学自転車部の主将になる予定で、一度チームから離れることになりました。
出場レース:
出場レースはアジアのUCIレースをメインに参戦し、2016年のシリーズ5位よりさらに上のランクを狙いたいと思っております。
その他、ヨーロッパ遠征も計画しておりますので、今後出場するレースはその都度お知らせいたします。
現在、JAPAN PRO TOURの参戦に関しては検討中となっており、1月中には発表させていただきます。

資料:チーム右京
text:高木秀彰